2020年2月11日火曜日

「検察官には国家公務員法の定年延長特例は適用されない」の政府答弁を知らなかった法務大臣(くろねこの短語)

 政府は31日、2月7日で定年退官する予定だった東京高検検事長の黒川弘務氏62歳)を半年後の8月7日まで続投させる人事を決めました。今年8月に退陣予定の稲田伸夫検事総長(63)の後任に充てるための措置で、検事長が検察官の定年(63歳)を超えて勤務を続けるのは初めてです。
 これまで安倍首相の守護神として知られている黒川をさらに検察トップの検事総長に充てようとするのは検察への介入にほかなりません。
 政府は、事実上の定年延長(正確には「定年後の勤務延長」以下同)の根拠に「国家公務員法第81条の3の特例」を適用したのですが、郷原信郎弁護士は、国家公務員法を適用するのは、検察庁法が、刑訴法上強大な権限を与えられている検察官について、様々な「欠格事由」を定めていることに反していると述べています。

 10日の衆院予算委で、山尾志桜里議員が黒川検事長の定年延長の根拠について糾しました。
 山尾議員は、初めて国家公務員の定年延長についての法改正案審議した1981年の衆院内閣委で、当時から既に定年制があった検察官や大学教員にも適用されるか問われた際に、人事院任用局長が「今回の法案では、別に法律で定められている者を除くことになっている。定年制は適用されない」と答弁していたことが議事録に載っていることを明らかにしました(1国家公務員法の定年延長の特例は、検察には適用しないと明言した訳です(詳細はブログ「くろねこの短語」末尾の動画を参照)

 山尾議員と森法相のやり取りについて、10日の「まるこ姫の独り言」は、
森法務大臣を法の解釈でギャフンと言わせた山尾志桜里は素晴らしかった。検事の定年延長について論理だてた質疑は、素人が聞いていても山尾の論に一票を入れる。同じ法律家出身でも、森と山尾では雲泥の差で格の違いを見せつけられた」と述べています。

 森法相は「議事録の詳細は知らない」と答弁し「国家公務員法の規定が適用されるものと解している」と強弁しましたがまさに支離滅裂です。
 山尾議員から「当時の立法者意思を確認しないで『私はそう理解している』では、国民には伝わらない」と完璧に切り返されました(2)。
 山尾議員はさらに「『検察組織は金太郎飴』と教わった。切っても切っても同じ顔が現れ『替えがきく』ことこそが検察庁の強みで、属人性がないことが検察庁の正義であり強み。黒川検事長にしかできない仕事があるとすれば、それは政府からの延長要請を毅然と断り、検察庁の政府からの独立と法の支配を守る事ではなかったのか」と述べました3。黒川氏は一体どう聞いたのでしょうか。

 ブログ「くろねこの短語」を紹介します。
 ブログに添付されている動画を観ると、収拾がつかなくなった森法相が延々と空論を繰り返していることが分かります。首相がそうだから下もそうであって良いでも考えているのなら、まことに滅茶苦茶な内閣です。

   註 ブログ中のの※1※3マークは当事務局が勝手につけました。
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 ~ &「検察官は国家公務員法の定年制は適用されない」の政府答弁を知らなかった法務大臣!!

くろねこの短語 2020年 2月10日
  (前 略・・・北村誠吾地方創生相に関する件は省略します。事務局)
 昨日のエントリーで書いたゴスロリの稲田君といい、世界一のポンコツ大臣といい、ようするにそもそもがマヌケなところにもってきて勉強不足だから世間から顰蹙を買ってるんだが、もうひとり同じ穴のムジナがいた。法務大臣の津軽海峡・森君だ。
 次期検事総長を視野に入れた官邸の代理人・黒川君の定年延長をめぐって、アニー山尾君に「察官と大学教授は、国家公務員法の定年制は適用されない」というかつての政府答弁を突きつけられてシドロモドロ。なんと、「議事録の詳細は知らない」と答弁したあげくに、「国家公務員法の規定が適用されるものと解している」だとさ。で、「当時の立法者意思を確認しないで『私はそう理解している』では、国民には伝わらない」と切り替えされて、瞬殺されちゃいました
 しかしまあ、かつての政府答弁を知らないなんてことを、よくも大臣として口にできるものだ。これが弁護士出身なんだからね。こういう不埒な政治屋の醜態を、NHKをはじめテレビ各局はまったくスルーしてるんだから、何度も書くけどこの国は奈落の底へとまっしぐらになりますよ。  
山尾議員質問動画52分45秒2月10日衆議院予算委 皇後継者・検事長定年延長など)
黒川氏の件は23分40秒以降