『文春オンライン』のアンケート第2弾は、「アベノマスク2枚は届きましたか?」、「一時給付金10万円は届きましたか?」の2問で、前記したアンケートと同時に行ったものです。
結果は、「マスク」については緊急事態宣言の明けた5月26~29日時点で「届いた」が441票(29.4%)で「届いていない」が1060票(70.6%)でした。
届いた人の中で“アベノマスク”を「使っている」は54票(12.2%)で「使っていない」が387票(87.8%)でした。
殆どの人が使っていない理由は本文の中に示されています。ここでも『文春オンライン』は、アンケートに添付されたコメントを丁寧に説明しています(記事中の太字強調部分は原文に拠っています)。
また「10万円」については「届いた」が165票(11.0%)で「届いていない」が1336票(89.0%)でした。やはり「届いていない」が圧倒的でした。
ところでアベノマスクは世間ではあまりにも不評で自治体や施設などに寄付する人が続出したため、菅官房長官がわざわざ会見で「今後の新型コロナウイルスの流行に備えて保有して欲しい」と強調したということです。
それに対して「まるこ姫の独り言」は2日、
「勝手に送り付けておいて、処分方法にまで指図するのは傲慢だ。どう使おうと、その人の勝手だろうに。あのショボいマスクを『自宅で保有するように』だって。次の流行があると多くの人は分かっている。なにも、あんなチンケな布マスクを備蓄する必要がどこにあるのか。しかも、一人2枚なら備蓄のし甲斐もあるだろうが、一世帯2枚のマスクを備蓄して誰が使うのか」と怒りました。(^○^)
まさに国民の思いを代弁したものです。
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「“アベノマスク”届いた? 使っている人は何%?」「現金10万円は届いた?」 <アンケート結果>
「文春オンライン」編集部 2020/06/02
5月25日に緊急事態宣言が解除されたことを受け、『文春オンライン』で行った「ここまで安倍内閣の“コロナ対策”は何点?」アンケート。5月26~29日の4日間で、10代~80代まで1501票が集まったが、「0点」~「20点」という非常に厳しい評価で過半数を超えていた。
その「0点」「10点」「20点」の辛口評を具体的に見ていくと、「“アベノマスク”も来ないし、現金10万円も申請書類すら届かない」とこの間の対策の“遅れ”を指摘する声が目立った。
では緊急事態宣言が明けた5月末の段階で、どれほどの人が“アベノマスク”を手にし、現金10万円をもらっていたのだろうか。先のアンケートでは同時に、「布マスク2枚(“アベノマスク”)は届きましたか? 使っていますか?」「一律給付 現金10万円は届きましたか?」という項目も聞いた。評判の芳しくない“アベノマスク”だが、その使用率はどのくらいなのか。アンケート結果を見ていきたい。
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5月末時点で「“アベノマスク”届いた」は何%?
まず「布マスク2枚(“アベノマスク”)は届きましたか?」だが、緊急事態宣言の明けた5月26~29日時点で「届いた」が441票(29.4%)、「届いていない」が1060票(70.6%)という結果だった。
手元に「届いた」世帯が30%弱。厚生労働省のホームページで「布製マスクの都道府県別全戸配布状況」を見てみると、全国で6月1日時点で約53%、8日までに約75%とのこと(※推計値)。5月最終週に配布された家庭も多いようで、この間に届くところも一気に増えそうだ。アンケートでは実際に届いた人からこんな声があった。
「5月25日に届きました」(51歳・女性)
「緊急事態宣言が解除されてから届きました。マスクはもう市中で販売されています」(63歳・女性)
「本日(5月26日)届きました。緊急事態宣言中であることに言及している書面の内容に時差を感じて奇妙な思いを抱きましたが、これも国民のことを思いその時にできるかぎりの対応をしたものであると考えます。頑張ってくださったと敬意を表します」(48歳・女性)
布マスク(左)に同封される青い紙(右)。「現下の情勢を踏まえ、一部の地域には新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が出されました」という一文で始まる ©文藝春秋
確かに布マスクに同封される青い紙は「現下の情勢を踏まえ、一部の地域に新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が出されました」という一文で始まる。感染者数等を考慮して東京都から優先に配布していたというから、これも仕方のないことかもしれない。
では、配られた布マスクを実際に使用している人=使用率はどのくらいなのだろうか?
“アベノマスク”使っている人は何%?
「(届いた人は)“アベノマスク”を使っていますか?」だが、先の質問で「届いた」441票のうち、「使っている」が54票(12.2%)、「使っていない」が387票(87.8%)だった。手元にマスクが届いた人のうち、現状での使用率は約12%というところか。
「使っていない」派の意見から「着けない」理由を探ってみる。
「実物を見たとき『子供用?』と思ってしまいました。私の周りで先に届いていた人も使っていないとのこと」(21歳・女性)
「もう既にマスクはうちにも沢山ありますので、遅過ぎます」(43歳・男性)
「なぜ安倍さん以外の、ほかの閣僚は使わないのだろうか」(72歳・男性)
一方、「使っていない」派でもこんな声もあった。
「今は、手持ちのものがあるので出番はないが、いざとなったら使うために温存している。とても助かった」(52歳・女性)
「布マスクでも良いんだと言う効果はあった」(68歳・女性)
「政府がマスクを配ると言ったことで、隠されていた在庫を放出させて価格を早く下げた意義はあった」(49歳・男性)
“アベノマスク”のおかげで「市中のマスク価格が低下した」という効果が実際あったのか。今後検証が必要だろう。
では、現状では少数派の“アベノマスク”着用者(54票)の声を紹介したい。
「やわらかくて肌触りもいい」
「少し小さめだけど、使い心地はいい。洗えるので便利」(72歳・女性)
「ちょうどストックのマスクがなくなって、激しく値上がりしていたので、配布してもらってよかった」(59歳・男性)
「布マスクは呼吸がしやすく気にいった」(47歳・男性)
「大きさが問題になってますが、十分です。やわらかくて肌触りもいいのでアイロンプリントでワンポイントをつければかわいい」(60歳・女性)
一方で着用者からはこんな声も。
「一応使いましたが他のマスクと比べて圧倒的に小さい」(77歳・女性)
「大人には小さかった。ただ、中学生の孫もなかなか使いたがらない」(81歳・男性)
問題はやはりサイズ感か。 マスクを着ける際は鼻から口元、あごまで覆う密着感が重要とされる。しっかりカバーできるかどうか、手に入れた人は実際に着けて確かめてみてはいかがだろうか。
現金10万円が手元に届いたのは何%?
最後の質問は「一律給付の現金10万円は届きましたか?」だ。振り返えれば、安倍首相が所得制限を設けず一律10万円を給付する考えを初めて表明したのは4月17日だった。
アンケート結果を見てみると、5月26~29日時点で「届いた」が165票(11.0%)、「届いていない」が1336票(89.0%)。やはりまだまだ「届いていない」自治体が多いようだ。すでに「届いた」人のなかにはオンライン申請をしている人が目立った。
「ネット申請で2週間で振り込まれました。良かった」(27歳・女性)
「オンライン申請で比較的早く(12日後に)届いたのは良かった」(69歳・男性)
「毎年、確定申告をネットでしている者にとっては楽勝だった」(59歳・女性)
またこんな声も。
「(千葉県)松戸市はマイナンバーではなく、申請書をダウンロードして先に提出するやり方で、早く給付する努力をしてくれました」(58歳・男性)
「比較的小さな市なので、郵便による申請後10日ぐらいで振込決定通知が届き、すでに振り込まれた」(67歳・男性)
自治体の人口・規模ややり方によって差が生まれているようだ。「届いていない」が9割近くと大多数だったが、「政府は自治体に丸投げ。申請書類すら届かない」(55歳・男性)、「まず申請書が届いていない」(38歳・女性)という人も多かった。
なかには「本当に必要な人には遅すぎる」(41歳・男性)、「仕事が休業になったりして給料も減っているので10万円じゃ足りない。支払いは速やかにしてほしい」(37歳・女性)という切実な声も。「10万円給付はありがたい」という人が多い反面、そのプロセス・スピード感に不満が集まった。
5月末までに申請書を発送し、6月に振り込みを開始する自治体も多いと報じられている。希望者全員に行き渡るのはいつになるだろうか。