2020年6月12日金曜日

12- 政治の転換を求める市民連合声明/安部・麻生密談は解散狙い

 市民連合が「野党協力により政治の転換を求める」とする声明を出しました。
 今国会でも、コロナ対策を巡って支援を必要とする人々へ政策が遅々として行き届かないという不手際だけでなく、経産省が主導して、支援策の事業を受注する団体、企業が不当な利益を得ているという疑惑が浮上しました。国会が開かれるたびに政権の腐敗が明らかにされるは、もはや安倍政権は統治能力を失っていることの証です。
 野党は新たな政権構想と政権の担い手を提示すべきであり、安倍政権を終わらせる最後の機会が巡ってきたとしています

 併せて日刊ゲンダイの記事「安倍首相と麻生氏が密談…10.25解散総選挙は脅しじゃない」を紹介します。
 安倍氏と麻生氏が10日、官邸で約時間にわたり異例の“密談”を行いました。
 いまや内閣支持率が急落しただけでなく、若手からも政府批判の声が上がり、石破氏と二階幹事長が接近し始めました。首相は菅官房長官との関係も冷却しているため、もし二階―菅―石破がタッグを組んだら、安倍首相は引きずり降ろされかねません。
 わざわざ1時間の密談をオープンにしたのは、“解散があるぞ”と党内を牽制し、反安部の動きを封じ込める狙いだと言われています。
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野党協力により政治の転換を求める 市民連合声明

 2020年度の通常国会も会期末を迎えた。この国会を振り返れば、政府主催の「桜を見る会」をめぐる政治資金規正法違反の疑惑に対し安倍晋三首相が説明を拒否したままの状態に新型コロナウィルスの危機が重なり、政府、国会はその対策に忙殺されることとなった。幸い、日本では欧米のような爆発的感染は起きなかったが、人口当たりの死者数では東アジアで最悪の数字となっている。検査、治療の体制について、第二波の襲来に備え、反省・改善すべきことが多い。また、コロナ危機に伴う経済的危機への対応については、支援を必要とする人々へ政策が遅々として行き届かない。また、支援策の事業を受注する団体、企業が不当な利益を得ているという新たな疑惑が浮上している。

 安倍政権の本質は、情報の隠蔽、責任回避、公共的資金の私物化にある。これまで数々の腐敗、疑惑に対して誠実な説明と情報公開を拒んできた安倍政権だからこそ、コロナ危機に対する的確な対応ができていないのである。各種の世論調査で内閣支持率が急落していることは、国民がこのような安倍政治の本質を理解していることの現れである。
 もはや安倍政権は統治能力を失っており、これに代わる政権の担い手が必要である。この間、コロナ危機対策と安倍政権の腐敗に対して国会内で協力してきた立憲野党が、今こそ国民の生命と生活を最優先する政治を実現するために、新たな政権構想と政権の担い手を提示しなければならない

 通常国会が閉幕すれば、衆議院議員の任期は残り1年余りとなり、衆議院の解散、総選挙がいつあってもおかしくない。野党の分裂によって安倍自民党に漁夫の利を得させた2017年の失敗を繰り返してはならない。立憲野党は、政権獲得後に実現すべき政策の共有と、小選挙区における候補者の一本化の作業を早急に実現すべきである。立憲民主党の枝野幸男代表は5月29日に「支え合う社会」を基本理念とするポストコロナの社会ビジョンを示した。我々はこの構想を支持する。
安倍政権を終わらせる最後の機会が巡ってきた。仮に、安倍首相が退陣しても、亜流の自民党政権を許してはならない。野党が政権の選択肢を示さなければならない。今後野党と市民の熟議によって政権構想を発展させていくことを呼び掛けたい。
2020年6月10日
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

安倍首相と麻生氏が密談…10.25解散総選挙は脅しじゃない
 日刊ゲンダイ 2020/06/11
 安倍首相と麻生副総理兼財務相が10日、官邸で約1時間にわたり2人だけで異例の“密談”を行い、臆測を呼んでいる。3密回避が叫ばれるさなかの“濃厚接触”に、永田町関係者は「衆院解散の相談か」と騒然。実際、これまでも2人は、解散前には必ず“密談”している。

「安倍首相は節目節目で麻生さんに相談しています。このタイミングで1時間も会ったのは、追い詰められている裏返しです。何しろ、支持率が急落しただけでなく、若手からも政府批判の声が上がり、安倍1強が崩れつつある。危機感を強めているのは、天敵の石破さんと二階幹事長が接近し始めたことです。しかも、菅官房長官まで離反する可能性が強まっている。もし、二階―菅―石破がタッグを組んだら、安倍首相は引きずり降ろされかねない。麻生さんとの会談をオープンにしたのは、“解散があるぞ”と党内を牽制し、反アベの動きを封じ込める狙いでしょう。解散となれば、公認権を握っている総理総裁には誰も逆らえませんからね」(官邸事情通)

 ただし、会談はただの“脅し”だけではなさそうだ。
「やはり、1時間の会談は長い。相当話し込んだはずです。国会閉会後の政治日程を精査し、解散や内閣改造のタイミングまで詰めたと思う。また、安倍首相は自分の身に何かあった場合は麻生氏に後を任せたいと伝えた可能性もある。政界ではポスト安倍は麻生太郎という話も流れ始めています」(永田町関係者)

 現状、有力視されている解散時期は「秋」。9月末解散、10月25日投開票とみられている。来年に延期された東京五輪、5カ月後に迫る米国大統領選、野党の情勢が関係しているという。

「国際オリンピック委員会のコーツ調整委員長が、10月をメドに東京五輪開催の可否を判断すると明言している。11月はトランプ米大統領の2期目をかけた選挙がある。『五輪中止』『トランプ敗北』なら、政権は大ダメージ。悪影響が出るよりも前に解散を打つ方が得策。それに、野党の足並みが揃う前なら大敗はない。秋の臨時国会冒頭が解散のベストタイミングだろう」(前出の官邸事情通)

 どこまでも姑息なヤツだ。