2020年6月29日月曜日

29- 専門家会議の廃止は未決定/専門家会議 空中分解の今後

 当ブログでは西村コロナ担当相24日、新型コロナウイルス対策の専門家会議を廃止し、代わって「新型コロナウイルス感染症対策分科会」を新たに設置する方針を明らかにしたことを紹介しました。
 しかし正式には「まだ対策本部の会議がないので決定していない」ということです。訂正を兼ねてそれに関する記事を紹介します。
 ブログ「まるこ姫の独り言」が、「唖然 西村の『専門家会議の廃止』はまだ決定していず、独断で発表した模様、黒幕は官邸か?」という記事で明らかにしました(文中の太字強調や青字強調は原文に拠っています)。

 それとは別に、日刊ゲンダイが「専門家vs安倍政権 責任なすりあいで“空中分解”の今後」という記事を出しましたので、併せて紹介します。
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唖然!西村の「専門家会議の廃止」はまだ決定していず、独断で発表した模様、黒幕は官邸か? 
まるこ姫の独り言 2020.06.27
まあ、吃驚した。
こんなことがあり得るのか。
西村大臣が「専門家会議の廃止」を発表したが、実はまだ決定していないことが分かった


 動画 専門家会議廃止 西村担当相・・・ https://youtu.be/il4Xddey8ek 14:20


共産党 田村智子がツィッターで
>専門家会議の廃止はいつどこで議論して決めたのか、と質問したら「まだ対策本部の会議がないので決定していない」と内閣府
自民も「聞いていない」
公明は「持ち帰らせてもらう」
一体、西村大臣の会見は何だったのか。誰か廃止を決めたのか。

この西村大臣の堂々の「専門家会議廃止」をいつ決めたのかと思っていたが、どうも専門家のメンバーも知らず、与党間の合意もなしの記者発表したと言う事のようだ。
専門家会議の尾身氏が、会見中に記者に専門家会議が廃止と聞いて「大臣がそう言ってるんですか?」と驚いて聞いていたように専門家会議には何も通知がなく西村が政府の意向を受けたのか勝手に会見をしたとしか見えない。
尾身氏の驚き具合が半端じゃなかったのは、そういう事か。

結局「専門家会議」の発言も政府に都合の良いところを切り取って使われ、議事録の存在をしつこく追及されたくない政府によって最後は使い捨てにされる運命だったか。

しかし、西村大臣が「廃止」とこれだけ自信をもって言えると言う事は、もう勝手に官邸が決めてしまったのだろう。
しかし官邸の一存で、こんな重要なことを勝手に決めることができるのか。
切羽詰まれば「口頭決裁で決めた」と言い出すのかも知れない。

この政権には常識や今までの内閣の在り方などが一切通用しないから恐ろしい。
どんなに常識から乖離していたとしても、言ったもん勝ちで終わらせてしまうから始末に負えない。

対策本部の会議がないので決定していないと言う内閣府
自民党も聞いていない。
公明党は持ち帰らせてもらう。
凄い話に発展している。
それでも決定したかのように廃止を発表する西村大臣。

西村大臣が自分の一存で勝手に発表する訳もなく、そこには官邸の意向があるのだろうと察しが付く。
しかし、こんなことが平然とまかり通るこの国は本当に民主主義国家なのか。
今までも唖然とすることばかりを目の当たりにしてきたが、今度の発表も民主主義を全否定するような、恐ろしい程の強引な手法だ。

安倍政権に取って国会は無きに等しい立法府で、のらりくらりとかわしていれば忘れやすい国民はすぐに忘れてくれるし、野党の意見は聞く耳持たず、検察も権力に媚びて自民党議員にだけ優遇するし、これだけ政権運営が思い通りに行けば楽なものだ。

それにしても、田村智子には記者もいろんな質問をしていたし、田村智子もきちんと答えていたが、どうして安倍首相になると記者の質問が通り一遍の物になるのか、低劣になるのか。。。
田村智子と安倍総理、どちらが総理かわからない(笑)


専門家vs安倍政権 責任なすりあいで“空中分解”の今後
日刊ゲンダイ 2020/06/26
 東京アラートの解除から、ちょうど2週間。「第2波」どころか、まだ「第1波」が続いているのではないか。25日の都の新型コロナウイルス新規感染者は48人。24日の55人と合わせて100人超え。25日までの3日間の感染者は134人となり、解除までの1週間の感染者数(125人)を軽く上回る。
 解除にあたり、小池都知事は「数字は落ち着いており、東京アラートの役目も果たしたのかなと思う」と強調したが、もはや「落ち着いて」いられる局面ではない。感染急増は、知事選の日程に合わせた恣意的解除の責任ではないか。それでも、小池本人は「新しい日常での働き方やオフィスの在り方を改めて確認してほしい」と、さも「都民が悪い」と説教をたれる始末だ。

 感染増加の中、安倍政権も24日、専門家会議をいきなり廃止。同会議メンバーが自らを省みた会見中に、メンバーに連絡もしないで新たな会議体の立ち上げを発表したのである。
 メンバーは会見で、政策決定やリスクコミュニケーションは政府が行うべきだとし、政府と専門家との役割の明確化を提言。感染拡大の危機感から「前のめり」となり、「国の政策や感染症対策は専門家会議が決めているというイメージがつくられ、あるいはつくってしまった」(脇田隆字座長)と総括した。
 ようやく、専門家会議の手で迷走対策の検証が始まるのかと思ったら、まるで騙し討ちのような解散通告。
 西村コロナ担当相は同会議について「位置づけが不安定であった」と法的根拠や組織の在り方の問題にしたが、いつものゴマカシだ。事実上の“ケンカ別れ”とみるのが妥当だろう。

最後っ屁でケツをまくった専門家会議
 この日の会見で脇田座長らは3月に出した「見解」のうち、「無症状の人も感染させている」との表現が、政府に「パニックになる」との理由で修正されたことや、「1年以上の長期戦」という文言が政府の意向で削除されたことを認めた。
 発足当初から専門家会議と政権とのズレは目立ち、5月の大型連休以降、緊急事態宣言を段階的に解除する場面に至ると、その溝は決定的に。解除に慎重だった専門家会議の意見を聞かず、政権は経済再開を急いだ。
 この日の提言も、政府が専門家会議の在り方や感染防止策の効果を総括するならば出すつもりはなかったが、政府にその気がないため、文書をつくり公表したという。
 大体、安倍政権は検証に不可欠な記録を後世に残すつもりさえない。コロナ対応を公文書管理の指針に基づく歴史的緊急事態に指定したのに、専門家会議を「政策を決定・了解する会議」と認めず、発言を箇条書きにした議事概要にとどめたままである。

「加えて首相や閣僚が対策を議論する『連絡会議』の議事概要には、首相の発言は一切、記載されていなかった。モタモタ対応を見かねて、前面に出た専門家会議の背後に政権が隠れ、ピント外れのコロナ対策の責任を押しつけたとみられても仕方がない。だから、専門家会議も責任の矢面に立つのはごめんとばかりに、見解の文言削除や修正など政権側の横やりを暴露。“最後っ屁”でケツをまくったように感じます」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
 感染増加の真っただ中に迷走コロナ対策の責任のなすり合いで、政府と専門家会議が空中分解……。国民には嘆息しかないのではないか。