2020年6月25日木曜日

新型コロナ専門家会議を廃止し「分科会」に衣替え

 西村経済再生担当相は24新型コロナウイルス対策の専門家会議を廃止し、代わって「新型コロナウイルス感染症対策分科会」を新たに設置する方針を明らかにしました。
 メンバー、感染症の専門家に加え、自治体関係者や危機管理の専門家など幅広い分野から人選する考えを示しました
 専門家会議はこれまでクラスター対策を最優先にし、PCR検査を抑制するなど基本的なミスを犯しました

 今回の改組を機会に是非そうした弱点を修正して欲しいものですが、従来のメンバーに危機管理の専門家などを加えるだけではあまり期待は出来ません。

 一方専門家会議のメンバーは、一連の対応を検証したうえで第2波に向けた備えの考え方を発表するということです。是非キチンとした総括をして有終の美を飾って欲しいものです。
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新型コロナ専門家会議廃止 「分科会」として改めて設置へ 
NHK NEWS WEB 2020年6月24日
新型コロナウイルス対策を話し合う政府の専門家会議について、西村経済再生担当大臣は記者会見で、廃止したうえで、メンバーを拡充するなどして、政府内に「新型コロナウイルス感染症対策分科会」として改めて設置する考えを明らかにしました。

この中で、西村経済再生担当大臣は、政府の専門家会議について「専門家からは、『すべてを決めているかのような印象を与えている』という反省めいたことも言われており、専門家がこれまでを評価し、一定の区切りをつけるタイミングで会議をしっかり位置づけたい」と述べました。
そして、専門家会議を廃止したうえで、メンバーを拡充するなどして、政府内に「新型コロナウイルス感染症対策分科会」として、改めて設置する考えを明らかにしました

分科会では、感染状況の分析や感染の再拡大に備えた対策、それに、ワクチンができた際の接種の在り方などを議論する見通しで、西村大臣は、メンバーについて、感染症の専門家に加え、自治体関係者や危機管理の専門家など幅広い分野から人選する考えを示しました。
また、内容の記録については「専門家会議では、発言者と発言内容を明らかにした議事概要を作成することになったので、それを踏襲したい」と述べました。
西村大臣は、政府の対策本部で設置を決めたうえで、来月上旬にも、初会合を開きたいとしています。


新型コロナ対策専門家会議 政府側の求めで文言の削除や修正も 
NHK NEWS WEB 2020年6月24日
新型コロナウイルス対策を話し合う政府の専門家会議は、これまで専門家としての見解や提言を示してきましたが、その過程で政府側から求められ、文言を削除するケースがあったことが関係者への取材で分かりました。中には「無症状の人も感染させている」といった文言が「パニックが起きかねない」という理由で削除されたケースもあり、専門家と政府との関係が問われることになりそうです。

政府の専門家会議のメンバーは、感染拡大を受けて自発的に対策を呼びかけようと、10回にわたって見解や提言を示してきましたが、関係者によりますと、政府側から求められ、文言を修正したり削除したりしたケースがあったということです。
このうち、3月2日に出された2回目の「見解」では、専門家らは当初「無症状、あるいは軽症の人が感染拡大を強く後押ししている可能性がある」という文書をまとめていたということですが、最終的には「症状の軽い人も気がつかないうちに感染拡大に重要な役割を果たしてしまっている」という表現になったということです。
この直前の2月28日には北海道で独自の緊急事態宣言が出されていて、政府側は「パニックが起きかねない、無症状の人に対しては何もできない」と説明したということです。

これ以降、見解や提言を出す際には、政府側と議論してまとめる作業を行ったあと、専門家が記者会見して発表する形になりました。
これについて、専門家からは「有効な提案を行うためには政府との連携が必要だ」とする意見がある一方、「専門家としての独自の見解を示すべきだ」とする意見もあり、専門家と政府の関係や役割分担の在り方が問われることになりそうです。

専門家会議のメンバーは、一連の対応を検証したうえで、第2波に向けた備えの考え方を発表する見込みです。