23日13:30より約1時間、町役場において「湯沢町の非核平和取り組みに関する懇談会」を行いました。
町側の出席者は、町長、教育長、総務部長・課長・担当者の5名で、「湯沢平和の輪」のメンバーは6名でした。
はじめに、「平和の輪」が5月23日に提出した「町の非核平和の取り組みに関する提案・要請について」に対して、町側の回答が示されました。
「提案・要請」は5項目に渡るもので、書き出し部分は下記のとおりです。
町の非核平和の取り組みに関する提案・要請について
2010年6月に非核平和都市宣言を行って以降、「非核平和宣言のまち」として様々な取り組みを重ねてこられたことに対し敬意を表します。
町がこれまでの実績と経験を土台に、さらに充実した平和のための取り組みを進められることを心から期待して、下記のことを提案・要請しますので、よろしくお願い致します。
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町側からは概略下記の回答をいただきました。
1 【要望】 昨年度は湯沢中学校において平和教育講演会が開催されましたが、本年度から再来年度までの3ヵ年を見通した取り組み計画を立てておられたら、その内容をお聞かせいただきたい。
【回答】 町は昨年11月25日、広島の被爆体験伝承者を講師に招いて7~9年生を対象に「平和教育講演会」を行った。生徒たちは大きな感銘をうけたようである。
この講演会は平成24年に続くもので、町は3年に1回のタイミングを考えていて、次回は平成30年に行う計画である。
2 【要望】 懸案となっている8月の広島平和記念式典への湯沢中学校からの生徒派遣を、是非今年こそは実現していただきたい。
【回答】 町は、全員が平等に機会を享受できることを最優先で考えており、代表を選んで広島に送るのではなく、講演会の形式を採用した。代表を選ぶ過程で生徒が不公平感や敗北感を持つことがあってはならない。
県下の代表派遣校は15校/30校、内町村部では2校/10校である。
湯沢町は講演会や原爆写真のパネル展等の独自活動を行っているので、それで理解願いたい。
(「提案・要望事項」の3~5については、まとめて回答をいただきました。)
3 【要望】 8月14日に行われる町の成人式に際して、この国の主権者として社会的に自立していく新成人に、日本弁護士会作成のフリーファイル『日本国憲法(一枚辞典)』(1枚30円とのこと)を配布いただきたい。
【回答】 成人式では「日本国憲法」の書籍の無料贈呈のコーナーを作ったが、持ち帰る人は皆無という状況が続いている。町として「機会」は作れるが強制はできない。
提案されたフリーファイル『日本国憲法(一枚辞典)』については採用を検討してみたい。
4 【要望】 「観光は、平和の子であり母である」との理念に立ち、観光リ一フレットを活用して非核平和のアピールを行うなど、観光立町ならではの創意ある平和取り組みを進めていただきたい。
【回答】 湯沢は観光立町の町で、昨年は433万人に来町していただいた。外国人の来町は大いに増えたが、スキー客の方は逆に11万人もマイナスになった。
観光が盛況になるためにも平和がベースになるのはその通りである。ただし「平和」のアピールは問題なくできるが、「非核」のアピールはそれほど簡単ではない。
5 【要望】 原爆パネル展示を見ての町民の感想や、平和教育講演会に参加しての湯中生の感想を『広報ゆざわ』に掲載するなどして、町の非核平和の取り組みが生き生きと町民に伝わり町民みんなのものとなるよう、一層の工夫をしていただきたい。
【回答】 町の行事については、これまでは実施すること自体を目標としてきた。行事が町民にどのように受け止められているのかを知ることは重要なので、これからも努力したい。
町から回答をいただいた後、各項目について懇談しました。
最も議論が集中したのは、2項の8月の広島平和記念式典への湯沢中学校からの代表派遣の件で、「平和の輪」からは ”代表を選んで派遣すること自体が差別になる” ということにはならないのではないかという意見がいろいろ出されました。
今回も町長をはじめ町の皆さんに誠実に対応していただき、有意義な懇談会となりました。