2016年6月17日金曜日

舛添批判の裏にかくれている不正義

 舛添都知事の辞任に関連して、ブログ:「村野瀬玲奈の秘書課広報室」が「舛添批判の裏にかくれている不正義とする辛口の記事を載せました。
 「叩きやすい人だけを叩く」メディアは勿論情けない存在ですが、それに安易に同調している有権者の側にも、バランスを失しているという自覚がありません。
 
 ブログは「舛添にだけきびしいという正義は、他の金銭スキャンダル、特に自民党のそれに対してきわめて甘いという不正義と一体のものです」と述べています。
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舛添批判の裏にかくれている不正義
村野瀬玲奈の秘書課広報室 2016年6月16日
たしかに、自公政権も都議会自公与党も都議会野党もマスコミも世論も舛添にたいへんきびしいものになっているので、辞任自体は必然の流れなのでしょうけど、どうしても言わなければならないことがあります。
 
都知事選で舛添を強く推薦したのは自公政権であり、自公政権の責任は免れません。また、前任者の猪瀬が金銭スキャンダルで辞任に追い込まれたことについても同様です。自公政権は出直し都知事選においてもはや候補者を立てることはすべきではないレベルでしょう。
都議会与党は、前任者の金銭スキャンダル辞任の後、このような事態を避けるために都議会で何かの方策を提案、検討したでしょうか。いい気になって舛添を叩くのではなく、与党として自らも反省していただきたいです。
 
マスコミは、小渕優子、甘利明などもっとひどい金銭スキャンダルを起こした者たちに対して辞任に追い込むレベルのきびしい批判を、舛添に対して加えたのと同じように加えたでしょうか。舛添だけをやめさせるのであれば、それ以外の金銭スキャンダルとの不公平が際立つことになります。舛添をやめさせる「正義」の裏には、他のもっと重大な金銭スキャンダルを鋭く追及しない不正義が隠れています
 
たとえば、安倍首相にだって、次のような指摘がありますが、舛添が辞任するのなら安倍だってやめるべきでしょう。
   (2013年の新聞記事の写真掲載 以下の見出しが読み取れる)
    2012年度政治資金収支報告
    安倍首相ー政治資金で豪遊  2日に1回 1晩123万円も
    集金力 前年度の1・4倍 2億5,600万円
 
そして、世論。世論調査によると94パーセントの人が舛添は辞任すべきと考えているとのこと。だったら、小渕優子、甘利明などもっとひどい金銭スキャンダルを起こした者たちに対しても9割以上の人が辞任すべきと考えるべきであり、そのように自民党に苦情を言うべきであり、自民党支持率低下という形でこたえるべきでしょう。舛添にだけきびしいという「正義」は、他の金銭スキャンダル、特に自民党の「それ」に対してきわめて甘いという不正義と一体のものです。
 
東京都の有権者に関して言うなら、遊びだか何だかわからない不適切な豪遊出張(「ガラパゴス出張」がその代表)が舛添並みにあった石原慎太郎を4期も当選させて何とも感じていない有権者が多いのに、舛添だけを叩くことのご都合主義の不正義を東京都の有権者は反省すべきでしょう。
 
●情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄
石原知事についての備忘録~高額出張費問題について2007-04-06 14:42:44
 
東京都の有権者が金銭スキャンダルに本当に敏感であって舛添のようなスキャンダルを許せないと言うのなら、出直し都知事選では、この手の金銭スキャンダルに最も遠い日本共産党推薦の候補を大量得票で当選させてみなさいと言いたいです。このような問題の多い都知事しか選ぶことのできない東京都の有権者もまた反省すべきです。
 
舛添批判の裏にあるこれらの不正義を指摘せざるをえません。
野暮な一言を付け加えるなら、この記事は舛添を弁護するために書いたものではありません。誤解なきようお願いします。