核兵器廃絶を求める署名21万4300筆を国連欧州本部に届けた高校生平和大使22人の帰国報告会が26日、長崎で行われました。
長崎県など15都道府県から選出された大使たちは、20日に日本を発ち、25日に帰国しました。
今回は、昨年まで3年連続で行われた軍縮会議での大使代表の演説が突然中止になって、波紋を呼びました。
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8月23日 高校生平和大使の核廃絶演説中止 背後に安倍腹心の軍縮大使
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高校生平和大使が帰国報告
長崎新聞 2017年8月27日
核兵器廃絶を求める署名21万4300筆をスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届けた第20代高校生平和大使22人の帰国報告会が26日、長崎市内のホテルであり、現地での体験や、大役を果たした達成感をそれぞれ語った。
大使は本県など15都道府県から選出。20日に日本をたち、21日にジュネーブ軍縮会議日本政府代表部主催のレセプションに出席。過去最多となった署名を22日、同会議事務局に提出し、25日に帰国した。
報告会は保護者や支援者らが参加。県立佐世保北高2年の冨田里奈さん(16)は「署名活動ではつらい言葉を掛けられることもある。苦労を知っている分、この手で署名を届けることができてうれしい」と話した。
各国外交官らを招いたレセプションでスピーチした広島大付属高2年の小林美晴さん(16)は、出席者に「もっと多くの場で発表すべきだ」と声を掛けられたと明かし、「大きな自信につながった」とした。
一方、昨年まで3年連続で行われた軍縮会議での大使代表の演説は見送られた。外務省側は、発言は基本的に政府代表に限られており、一部の国から懸念の声が出たと説明するが、同行した高校生平和大使派遣委員会の平野伸人共同代表は取材に対し「結局、(日本が反対する)核兵器禁止条約の発言が出ることを恐れたのではないか」と疑問視。近く外務省に出向き、当時の状況や今後の対応を確認したい考えを示した。