逆進性が高く不当な税制(徴税側はあまりにも便利なので『悪魔の税制』と呼んでいます)であるにもかかわらず、消費税の10%へのアップについて、財界は言うまでもなく、評論家(知識人)もメディアも決して異論を唱えずに当然視されているのは不思議なことです。
その理由は消費税の比率が高まるほど(高額所得者である)自分たちのふところの傷み具合が少なくなるからだと批判されて当然です。
そのうえシステムが複雑になるからというような虚偽口実を設けて、生活必需品を非課税にしたり税率を軽減したりすることにも一向に取り組もうとしません。外国で実施されていることが日本でやれない理由はありません。
それもやはり「ふところの傷み具合」ゆえに・・・です。
それもやはり「ふところの傷み具合」ゆえに・・・です。
「日々雑感」氏が、「国民は『消費増税は社会保障の財源のため』という嘘を何度つかれれば良いのか」とする記事を出しました。同氏は「消費増税」に一貫して反対しておりその説くところには説得力があります。
(関係記事)
8月26日 国民の生活が第一の最重要政策は「消費税減税」
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国民は「消費増税は社会保障の財源のため」という嘘を何度つかれれば良いのか
日々雑感 2017年8月27日
今度こそ消費税10%を安倍自公政権は決断するという。するとマスメディアは「社会保障の財源のために必要だ」と夫婦漫才のように相槌を打つ。
民進党代表選で「社会保障を充実する」と候補者が主張すると「財源は~~」とマスメディアは否定的に報じる。それなのに防衛予算を増額する、と概算要求の内幕が「予防線的」に漏らされても、「財源は~~」と決して突っ込まない。
それならマスメディアに聞きたい。かつて竹下氏が消費税3%を導入した際、社会保障のために安定的な財源が必要だ、と説明していなかっただろうか。
先の2014年8%増税時に、安倍自公政権は社会保障の財源のため必要だ、と説明していなかっただろうか。しかし結局増税分はそっくり法人税減税で帳消しになっている。
そして相も変わらずマスメディアは欧米諸国の消費税に関して不完全な報道を日本国民の世論誘導目的で繰り返している。欧州諸国の消費税が高税率なのは食料品や生活必需品を除いた支出に対してだ。
消費税率25%を導入しているスウェーデンですら、食糧費への税率は7%だ。英国は食糧費は非課税になっている。それなら嘗て物品税があった当時の日本と全く同じではないか。当時の日本は生活必需品でないトランプなどの賭博道具やゴルフクラブや高級車などに対しては最高32%といった高税率の物品税が課されていた。しかし、食糧費や教育費などは当然のことながら非課税だった。
現実的に、日本の現行一律すべての消費に8%が課される消費税はスウェーデンよりも高税率といわざるを得ない。現在の日本経済がデフレ化から脱却できないのは消費増税による総需要不足がいまだに続いているからだ。
日本の腐り切った財務相広報マスメディアが「日本の消費税は欧州諸国より低税率なのだね」などと宣伝している。それならなぜ米国の現状を報告しないのだろうか。
米国は消費税は州税のため、各州によって消費税があったりなかったりする。しかしあっても7%というのが平均的だ。そのため、消費税のある州から非課税の州へと州を越えて車で買い物に出かける他州の車列がスーパーの前にできるそうだ。
すべての品目に一律に課すのなら、消費税は5%が限界だろう。野党連合は消費税5%への減税を打ち出すべきだ。同時に法人税を従来の税率に戻せば良い。そうすれば各企業も税を払ってまで内部留保するよりも、賃金を上げて質の良い労働者を雇用しようと考えるだろう