無条件で対話を!朝鮮半島で戦争をするな~宗教者・市民が声あげる
レイバーネット 2017年8月23日
8月21日、米韓合同軍事演習が始まった。アメリカと北朝鮮の軍事的な緊張が高まる中、22日午後、国会議員会館前で市民・宗教者による緊急集会が開かれた。許すな憲法改悪!市民連絡会、憲法を生かす会、平和をつくりだす宗教者ネットが共催。100人が集まり、「命を守ろう!朝鮮半島で戦争をするな!」のコールをあげた。発言者の多くは、「米朝は直ちに無条件で対話をすべき。日本政府はそのために力を尽くすべきだ」と訴えた。
在日韓国人の宋世一(ソンセイム)さん(韓統連/写真上)は、「米韓合同軍事演習こそが緊張を高めている。2015年、北朝鮮は、ミサイル凍結のかわりに軍事演習をやめるよう提案したが、アメリカは一切無視をしている。朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に変えない限り、こうした状況はくりかえされる」と述べた。朝鮮戦争は1950年にはじまり1953年に休戦協定が結ばれたが、戦争は終わっていない。
カトリック教会の大倉一美神父は、次のように語った。「かつて朝鮮半島で戦争があった。原爆投下も検討された。今回もその可能性はある。朝鮮半島の戦争を止めるのは平和憲法を持ち、被爆した日本以外にない。朝鮮の分断の責任は、植民地支配をした日本にある。私たちが声を上げ続けるほかない」
在日韓国人牧師の金迅野(キムシンヤ)さんは、「朝鮮半島の戦争は、北と南に親せきがいる自分には、夢に出てくるくらいリアリティがある。それに比べて、アメリカや日本の指導者のことばは軽い。わたしたちは、ことばを取り戻さなければならない。悼む心を取り戻さなければならない。戦争で亡くなった人々への悼む心をもって平和を呼びかけたい」と訴えた。
この他に、国会議員の井上哲士さん(共産党)、福島瑞穂さん(社民党)、日本キリスト教協議会、日蓮宗、憲法を生かす会、婦人民主クラブ、ピースボートなどから発言があった。〔佐々木有美〕