7日~10日の4日間長崎市で開かれていた平和首長会議の総会は、核保有国を含むすべての国の政府に対し、核兵器禁止条約に参加することなどを求める「ナガサキアピール」を採択して閉幕しました。
アピールは、2020年までの核兵器廃絶に向け、先月採択された核兵器禁止条約の実効性を高めるために、世界のすべての国の政府に条約に参加するよう求めています。
平和首長会議には核兵器廃絶を目指す世界のおよそ7400の都市が加盟し、総会は4年に1度開かれます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
平和首長会議 「ナガサキアピール」採択し閉幕
NHK NEWS WEB 2017年8月10日
長崎市で開かれていた、核兵器廃絶を目指す世界各国の都市でつくる平和首長会議の総会は、核保有国を含むすべての国の政府に対し、核兵器禁止条約に参加することなどを求める「ナガサキアピール」を採択して閉幕しました。
世界のおよそ7400の都市が加盟する平和首長会議の4年に1度の総会が今月7日から長崎市で開かれ、最終日の10日、議論の結果を踏まえて今後の行動方針を定めた「ナガサキアピール」を採択しました。
それによりますと、平和首長会議が目標に掲げる2020年までの核兵器廃絶に向け、先月、採択された核兵器禁止条約の実効性を高めるために、世界のすべての国の政府に条約に参加するよう求めています。
また、核保有国のほか、日本など核の傘の下にある国に対して、「ナガサキアピール」の文書を送付するなどして条約への参加を強く働きかけるとしています。
また、長崎市の田上富久市長が提案した核兵器禁止条約の早期発効を求める特別決議も合わせて採択され、会議は閉幕しました。
平和首長会議の次回の総会は、核兵器廃絶の目標とする2020年、平成32年に広島市で開かれる予定です。
長崎市長「非常にいいスタート切れた」
会議の閉幕後に開かれた記者会見で、平和首長会議の副会長を務める長崎市の田上市長は「核兵器禁止条約の早期発効を求める特別決議が採択されたことで、条約が国際規範にするための足がかりになる。2020年までに核兵器廃絶を果たすという目標に向けて非常にいいスタートを切れたと思う」と話していました。
広島市長「世界的ネットワーク生かし行動」
また、平和首長会議の会長を務める広島市の松井一實市長は「核兵器廃絶という目標に向けて核兵器禁止条約の採択は重要なステップになった。条約の参加国を拡大するための環境作りを行っていくことが今後の課題になる。平和首長会議の強みである世界的なネットワークを生かして行動していきたい」と話していました。