2018年10月24日水曜日

24- 甘利明選対委員長は“疫病神” 自民が地方選で連敗中

 沖縄ではご存知の通り、自民党は知事選、豊見城市長選、那覇市長選で3連敗しました。
 14日に投開票された「ハマコー王国」の千葉県君津市長選でも自・公候補が敗れ、女性市長が誕生しました。
 また21日に投開票された兵庫県川西市長選は、無所属新人(元同県議)が現職から後継指名された自民推薦の候補を破りました。
 同じく21日に投開票された京都府大山崎町長選は、無所属新人前町議・共産支持)が、現職の山本圭一氏自民党、立憲民主党、国民民主党、公明党推薦に競り勝ちました。立憲や国民民主も自民党に合流したばっかりによもやの敗北を喫しました。(^○^)
 
 28日投開票の新潟市長選では、自民は候補者を一本化できず分裂選挙になり、公明党も自主投票に決めたため、自民系候補は苦しい戦いを強いられています。これは県連が二つに分裂した結果で、甘利明選対委員長が中原八一氏に一本化するように話を進めましたが、結局うまく調整ができませんでした。
 このように地方選で連敗中の自民党が、新潟市長選でも敗北することになれば、いまでも疫病神扱いされている甘利氏には大変な痛棒となります。
 
 日刊ゲンダイ、京都新聞、しんぶん赤旗の記事を紹介します。
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甘利明選対委員長は“疫病神”か…安倍自民が地方選で連敗中
日刊ゲンダイ 2018年10月23日
 「あいつは厄病神か」――。安倍3選後、自民党が地方選で敗北を続けている。
 21日行われた那覇市長選と兵庫県川西市長選は、いずれも自民党の推薦候補が落選。沖縄県の首長選では、知事選、豊見城市長選、那覇市長選と3連敗している。さらに、来週28日に実施される新潟市長選も、野党の統一候補に苦戦中だ。
 さすがに、自民党の萩生田光一幹事長代行も、珍しく「負けは負けとして真摯に受け止める」と、うなだれている。
 
「厄病神」扱いされているのが、選対委員長の甘利明氏だ。
「甘利さんは、経済再生担当相当時、大臣室で堂々と50万円を受け取って辞任に追い込まれた。一生、表舞台に立てないのが普通です。でも、お友達の安倍首相が復権させた。さすがに閣僚にするわけにはいかず、当初は総務会長への起用も考えたが、記者会見があるので断念し、記者会見のない選対委員長に就けたのが実態です。記者会見があると『政治とカネ』について聞かれますからね。しかし、記者会見もやれないような男を“党4役”に就けていいのかどうか。しかも、甘利さんは選挙についてはシロウトですからね」(自民党関係者)
 
 いま、自民党議員が注目しているのが、12月に行われる茨城県議選だという。もし、茨城県議選で大敗すると、党内がガタつき、甘利選対委員長への批判が強まるのは必至だ。
「総裁選の時、党員票の45%が“石破支持”だったのは、世論の半数が“安倍ノー”だったともいえます。いま、自民党が地方選で連敗しているのも世論の反映です。12月の茨城県議選は、来年春に行われる統一地方選の結果を占う前哨戦となるでしょう。茨城県は有数の保守王国です。もし、県議選で敗北したら、全国の自民党の地方議員は、自分の選挙を控えているだけに相当な危機感を持つはず。安倍政権への批判も強まるはずです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
 今頃、安倍首相は“疫病神”を就けたことを後悔しているのではないか。
 
 
京都・大山崎町長に新人前川氏 4党推薦の現職を破る 
 京都新聞 2018年10月21日
 任期満了に伴う京都府大山崎町長選は21日投開票され、無所属新人の前町議前川光氏(62)が、無所属現職の山本圭一氏(45)=自民党、立憲民主党、国民民主党、公明党推薦=に競り勝ち、初当選を果たした。
 前川氏は、共産党が支持を表明していた。3公立保育所の堅持を主張し、子育て環境の整備や行財政改革を公約に掲げた。まちづくりを議論する「住民委員会」の設置を中心に、町民が参加する町政への転換を訴えて支持を集めた。
 山本氏は幅広い政党からの支援や西脇隆俊府知事からの推薦を受け、組織的な選挙戦を展開した。1期目の実績をアピールしたが、届かなかった。
 当日有権者数は1万2983人。投票率は59・80%で前回を2・46ポイント下回り、ダブル選となった1998年以降で最低となった。
 (以下は事務局が追記
  前川 光 62 無新 3855(日本共産党 支持)
  山本圭一 45 無現 3718(自民、公明、国民民主、立憲民主 推薦) 
 
 
新潟市長選 小柳候補が猛追 安倍政権にモノ申し 大型開発より生活優先
しんぶん赤旗 2018年10月23日
28日投票
 14日に告示された新潟市長選(28日投票)は、4候補による激しいたたかいとなっています。幅広い市民とすべての野党(共産、立憲、国民、社民、自由、緑、新社会)が推す、無所属新人の小柳(こやなぎ)さとし候補(31)=元新潟市議=が、自民党が推す候補を猛追し、互角のたたかいです。
 
 新潟市長選の第一の争点は、原発再稼働をゴリ押しし、9条改憲と消費税10%増税をねらう安倍政権にキッパリとノーを言えるのは誰かという問題です。自民党本部から「支持」を受ける前参院議員、自民党に支持を求めた前市議、経済産業省の官僚出身の候補では、安倍政権にモノが言えません。小柳候補だけが、「2人の子の父親として、原発再稼働にはハッキリ反対」と表明。「憲法の平和の理念を若い世代の責任で受け継いでいく」として9条改憲に反対です。
 第二の争点は、大型開発やBRT(バス高速輸送システム)などの無駄遣いをやめ、「市民の福祉・くらし最優先の市政」に転換できるのは誰かという問題です。新潟市はこれまで、福祉を削って大型開発に熱中してきた結果、全国の政令市の中で土木費割合は1位、福祉予算は最下位です。07年度には315億円あった市の基金(貯金)は、18年度には33億円まで激減し、財政破たん寸前です。小柳候補以外の3人は「新潟空港への新幹線乗り入れ」を公約。財政破たんまっしぐらです。小柳候補は、「大型開発やBRT計画はいったん中止し、福祉・子育て・教育に優先的に予算をつかう」と明言。この点でも対立構図は明確です。
 
支援拡大
 各野党は連日、小柳候補への支持を訴えて、ミニ集会やスタンディング、電話かけに奮闘しています。小柳候補は、31歳の若さをいかして市内各地を飛び回っています。ラストサンデーとなった21日は、新潟駅前で高齢者の声を聞く集会を開催し、100人規模で万代シティまで歩いた後、「ユーストーク」で学生の声にこたえ、さらに自転車に乗って古町まで行って宣伝するなど、元気いっぱい行動し、支援の輪がどんどん広がっています。
 一方、危機感を抱いた自民党は、二階俊博幹事長を中心に、自民系候補の一本化と、猛烈な業界締め付けを開始。沖縄での敗北を取り戻そうと、なりふり構わぬ攻勢を強めています。選挙戦の構図は日に日に、「民意無視の安倍政権いいなりの人物か、それとも市民の代表か」―「安倍政権対市民と野党」の様相を強くしています。