2015年9月27日日曜日

参院選「自民大敗」予測 野党共闘と落選運動で

 共産党の志位委員長と民主党の岡田代表25日、共産党の提案した「安保法制廃止の国民連合政府」についての話しあいを始めました。
 安倍内閣を退陣させるためにはどうしても野党の“選挙協力”が必要です。是非実りのあるものになって欲しいものです。
 
 日刊ゲンダイが、野党が一致協力すれば来年夏の参院選は“自民敗北”となる可能性が高いという見通しを示しています
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参院選「自民大敗」予測…始まった野党共闘に落選運動がトドメ
日刊ゲンダイ 2015年9月25日
 成功すれば安倍内閣を倒せるはずだ。ようやく野党の“選挙協力”が動きはじめた。民主党の岡田克也代表は25日、共産党の志位和夫委員長と会談。さらに、民主と維新は10月中に協議機関を設置する予定だ。これまでバラバラに戦ってきたために“安倍批判票”が分散し、“自民1強”を許してきたが、野党が一致協力すれば、来年夏の参院選は“自民敗北”となる可能性が高い。
 
 自民党が野党の選挙協力を脅威に感じているのは間違いない。さっそく谷垣禎一幹事長は「民主党が共産党と組むとすれば、果たしてどこへ行こうとしているのかという感じ」と牽制している。野党の選挙協力を嫌がっているのは明らかだ。
 
 実際、共産党の全面協力はインパクトが大きい。来年7月に行われる参院選の勝敗は、31から32に増える「1人区」がカギを握っている。これまで共産党は全選挙区に候補者を立ててきたが、野党協力を進めるために、「1人区」には候補者を擁立しない方針。共産党は各選挙区に堅い基礎票を持つだけに、そのまま野党候補に上乗せされたら、選挙情勢はガラリと変わる。
 たとえば2013年の参院選。自民党は1人区で「29勝2敗」と圧勝したが、野党共闘が実現すれば、宮城、山形、栃木、新潟、長野、山梨、三重の「7選挙区」で逆転する。さらに、青森、秋田、大分の「3選挙区」は3万票以内の大接戦だった。野党が共闘しただけで、自民党が圧勝した2013年参院選さえ「互角」に近い戦いだった。
 
 しかも、来年夏の参院選は、シールズなど「安保法案」に反対する勢力が「1人区」をターゲットにして「落選運動」を展開する予定だ。自民党候補が「1人区」でバタバタと落選しておかしくない。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
 
「世論調査では“安倍首相を支持しない”が50%を超えている。野党が共闘し、“安倍批判票”の受け皿をつくれば、野党は大勝する可能性が高いと思う。過去の参院選を振り返ると、大きなテーマが争点になると激変が起こりやすい。07年は“消えた年金”が争点になり、自民党は1人区で6勝23敗と惨敗しています。国民の多くが“安保法案”に反対しているだけに、安保法案が争点になったら雪崩現象が起きると思います」
 問題は、本当に野党の選挙協力が実現するのかどうかだ。
 
「成否のカギは2つあります。1つは、共産党が後方支援に徹することができるかどうか。黙って何も言わず、候補者を擁立しないことが一番いい。民主や維新に条件をつけたら、まとまるものもまとまらない。もう1つは、民主党が大人の対応を取れるかどうかです。民主党の保守系議員は、“共産党と協力したら保守票が逃げる”と文句を口にしている。そうした不満を口にすれば、自民党に攻める材料を与えるだけだし、有権者の期待もしぼませてしまいます」(政界関係者)
 
 野党議員は来年夏の参院選が安倍政権を倒すラストチャンスだと考えるべきだ。もし、野党共闘が失敗し、自民党を勝たせたら安倍首相の暴走は止まらなくなる。