デモ等への参加者数について、警察側が実際よりも大幅に少なめな人数を発表していることは良く知られています。
8月30日の国会前大行動についても、主催者側が12万人と発表したのに対して警察側発表は僅かに3万3千人でした。
それについて民主党の議員が国会で追及したところ、警視庁の審議官は「全体の参加者の数ではなく、警察活動に必要な範囲の特定のエリアの一時点における人数である」と回答したということです。
そういう数値であれば内部で周知すれば良いことで、従来の発表の仕方では全体の数としか受け取れず、いたずらに示威行動の規模を過小に国民に印象付けようとしているといわれても、抗弁できないことでしょう。
30日の参加者については、主催者側は10万枚準備したビラを撒き切ったことから12万人と推定したとしており、あるメディアが最寄の駅での降客数を確認したところ、回答があった分だけで8万数千人に達していたことを明らかにしました(実際には回答を寄せない駅の分と、日比谷公園などから回った人たちも加算されます)。
当日の参加者は国会周辺だけでなく日比谷公園や官庁街にも溢れていたのですから、12万人以上がいたと見ることもできます(実際シールズは、終日の延べでは35万人であったとも発表しました)。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安保デモ人数、警察統計は「特定エリアの一時点」
TBSニュース 2015年9月10日
国会では、先月末に国会前で行われた安保関連法案反対デモに参加した人の人数をめぐる質疑が行われ、警察側は「あくまでも特定エリアの一時点の人数だった」と説明しました。
「その3万3千人の根拠。どういう方法で3万3千人と判断したのか」(民主・藤田幸久参院議員)
「警察としては全体の参加者の数を発表する立場にはございませんで、あくまでも警察活動に必要な範囲で特定のエリアの一時点における人数の把握に努めておりまして、それぞれの現場に応じた方法で人数の把握をしたということです」(警察庁・斉藤実審議官)
先月30日に国会周辺で行われた安保法案に反対するデモ参加者の人数について、主催者側は12万人と発表しましたが、警察側は大幅に下回る3万3千人としていました。
10日の質疑では、民主党の藤田幸久議員が数字の根拠を質しましたが、警察側は「全体の参加者の数を発表する立場にない」とした上で、「あくまでも特定エリアの一時点の人数把握に努めている」と説明しました。
また、藤田議員は、周辺の地下鉄駅の出口が封鎖されたために、デモの参加者らであふれた駅の構内が危険な状況になったと指摘。警察側は、地下鉄の出入り口の規制を行ったことを認めた上で、「公共の安全と秩序の維持」などの観点から「必要な措置」だったと釈明しました。