26日、川崎市のJR南武線武蔵溝ノ口駅前で、憲法を学び始めた母親たちと憲法学者たち6人がリレートーク集会を行い、安全保障関連法への反対を訴えました。
さいたま市では安全保障関連法に抗議するデモ行進が行われ、女性を中心に約750人が赤色Tシャツやスカーフなどを身にまとい参加しました。
「戦争ゆるさない女性のレッドアクション実行委員会」が主催しました。
また熊本市では同じ日、「安保法制に反対するパパママの会」の主催でパレードが繁華街で行われ子どもや親ら約40人が参加しました。
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「憲法ないがしろにした」 母親と学者がリレートークで訴え
東京新聞 2015年9月27日
「憲法をないがしろにした」-。日中は人の流れが途絶えることのない川崎市高津区のJR南武線武蔵溝ノ口駅前で二十六日、少しずつ憲法を学び始めた母親たちと、憲法学者が、安全保障関連法に同じ思いを口にした。二十一日の国際平和デーの記念も兼ねたリレートーク集会で、六人が反対意見を表明した。 (山本哲正)
参加した母親たちは「安保関連法に反対するママの会」に会員制交流サイト(SNS)でつながった人々。「つい最近まで政治について何かしようとしたことはなかった」と口をそろえる。
弁護士を先生役に基礎から学べる講座「憲法カフェ」に参加して、憲法は国民ではなく政府・権力を縛るものだと知った立場からは「安保法は大変なことと思った」という麻生区の五歳女児の母親(36)。「次に基本的人権や個人の尊重が侵害されて初めて『大変だ』と気付くのでは遅い」と語り、「憲法は、電気や水道のように生活に大きく影響し、普段意識しないが重要なもの。少しでも学んでみませんか」と呼び掛けた。
大学生の一人息子(20)を思い浮かべマイクを握った同区の杉山敦子さんは、実際にウクライナで昨年復活したという徴兵制であれ、家計や就労事情から志願せざるを得なくなる経済的徴兵制であれ「日常の中に戦争が少しずつでも入り込み、幅を利かすことが不安だ」と訴えた。
聖学院大の石川裕一郎教授(憲法学)は、「泥棒が自分たちを罰する法を緩めてはいけないのと同じく、政府は自分たちを縛る憲法を緩める解釈をしてはいけない」と力説。安保法についても「米英仏独の新聞雑誌が『戦後初めて日本の部隊が海外の紛争に派遣されうる』などと報道。これが法の中身を端的に示している」と批判した。
母親たちと学者を引き合わせるのに一役買った、地元・高津区の武井由起子弁護士も登壇。大手商社で海外を渡り歩いた経験から、現在も国外で暮らす人やその経験者らに呼び掛けて「国外からの反対の声を届けるプラットホームに」と八月末に「OVERSEAs(オーバーシーズ)」を結成したことに触れ、「一週間で千二百人の賛同が集まった。海外で米国と一緒に武力行使をし、一味とみられることで、今までのように安心して暮らせないと心配している」と紹介し、旅行や仕事で自分や家族が海外に接点を持つ可能性がある人々に「困るのは私たち市民だと、ぜひ知ってほしい」と語りかけた。
(安保法成立) 女性ら750人がデモ行進 反対意見を「今は言える」
埼玉新聞2015年9月26日
参院で成立した安全保障関連法に抗議するデモ行進が26日、さいたま市浦和区内で行われ、女性を中心に約750人(主催者発表)が「強行採決は許さない」などと声を上げた。
デモは「戦争ゆるさない女性のレッドアクション実行委員会」が主催。安保関連法に関する抗議デモは今回が4回目。
参加者たちは午後0時半すぎに県庁前を出発。赤色Tシャツやスカーフなどを身にまとい、「戦争NO!」「9条守れ」などと書かれたカードを掲げて行進した。
その中で一行は「憲法違反の法律いらない」「武力で平和はつくれない」などと訴え。JR浦和駅まで練り歩き、安保関連法に反対する姿勢を示した。
発起人の一人の加藤ユリさん(68)は「反対している人がいるにもかかわらず、憲法違反の法案が成立してしまった。これからは廃止させるために頑張りたい」と意気込んだ。
参加した越谷市の会社員戸村睦子さん(60)は「かつては反対意見さえ言えない時代もあったが、今は言える。声を上げていきたい」と力を込める。戸田市の会社員花井友里さん(32)は「国民の多くが反対しているにもかかわらず、混乱の中で可決された。議員の中の多数であって、国民の多数ではない。国民の声に耳を傾けてほしい」と憤った。
安保関連法に反対し、声を上げるデモの参加者たち=26日午後、さいたま市浦和区