安部首相が4日の日本テレビ『情報ライブ ミヤネ屋』に生出演したことが問題になっています。
参院特別委の鴻池祥肇委員長が4日の理事懇談会で、「一国の首相としてどういったものか」と不快感を示しました。
またLITERAは3回にわたってこの問題を取り上げいます。
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首相のテレビ出演、参院委員長が不快感 安保法案の審議中
日経新聞 2015年9月4日
参院平和安全法制特別委員会の鴻池祥肇委員長(自民党)は4日の理事懇談会で、安全保障関連法案を審議していた同日午後、安倍晋三首相が大阪を訪れテレビ出演したことについて「一国の首相としてどういったものか」と不快感を示した。
理事懇談会では民主党の北沢俊美氏が「そんなに暇なら、毎日でも特別委に出てきて一生懸命に答弁すべきだ。真剣度が足りない」と抗議。自民党は「政府に説明を求めている」と応じた。
民主党幹部は「首相は国会を軽視している。明確な説明と謝罪がなければ、今後の審議にも影響する」と批判した。
安倍首相が国会を欠席して『ミヤネ屋』で応援団に囲まれ上機嫌!
実は安倍は国会サボリの常習犯だった!
LITERA 2015年9月4日
昨日、本サイトがスクープ( ⇒ http://lite-ra.com/2015/09/post-1447.html )でお伝えしたように、本日、安倍晋三首相が『情報ライブ ミヤネ屋』に生出演した。その内容は予想通り、完全な礼賛番組。安保法制に疑問をぶつけるどころか、司会の宮根誠司はじめ、日本テレビの青山和弘、読売テレビの春川正明らが、「(集団的自衛権は)憲法のなかに入ってるんですね」「徴兵制なんてあり得ないですよね」などと寄ってたかって安倍首相をフォロー。評論家の手嶋龍一にいたっては「総理のアメリカ議会での演説はすばらしかった」などと絶賛してみせるという、ヒドい有り様だった。
しかも、『ミヤネ屋』の収録は大阪・読売テレビで行われるため、安倍首相はわざわざ大阪入りして出演。『ミヤネ屋』のあとは、安倍応援番組というべき『そこまで言って委員会NP』(東京ではネットなし)の収録に参加する予定だが、この状況にネット上では「こんな大事なときに国会サボって、なぜ『ミヤネ屋』?」「ちゃんと国会に出ろ!」と怒りの声が広がっている。
だが、じつは安倍首相の国会サボリはいまにはじまった話ではない。「国民に丁寧に説明する」という言葉とは裏腹に、安保法制が衆議院、参議院で審議入りしてから、安倍首相の特別委員会出席率はとても低い。
まず、衆議院では5月26日に審議入りした安保法制だが、平和安全法制に関する特別委員会は7月の強行採決まで計21回(6月3日の流会は含まず)行われている。このうち安倍首相が出席したのは、なんとたったの7回。また、7月27日から安保法制が審議入りした参議院での特別委は、本日4日まで計15回開かれ、こちらも安倍首相が出席したのは約半分の7回という数字だ。
この体たらくに山本太郎議員は8月21日の特別委で「もっと委員会に出席すべき」「審議の最中なのに、一番この法案を通したい人が出席していない。誰も納得しません」と安倍首相に直接問いただしたが、安倍首相の返答は「委員会の運営において、私は要請に応じないといけない。総理として大所高所から意見を求められた時には出席します。総理として様々な委員会があり、同時にこの法案には担当大臣がおりますので」(スポーツ報知より)。
しかし、安倍首相が特別委を欠席した日の動向を振り返ると、「総理として様々な委員会があり」というわりに、参議院に移ってからはほかの委員会にも出席していない。しかも、特別委が行われている裏で、安倍首相応援雑誌「WiLL」(ワック)のインタビューを受けたり(6月15日)、歯科診療室で治療を受けたり(7月13日/治療時間帯には特別委公聴会を開催)など、特別委の出席よりも優先させなければいけないとは思えない行動も多い。だいたい、国会の会期の延長をしておきながら、8月11日、19日の特別委は山梨の別荘で休暇を取っていたため出席せず。山梨の温泉に浸かり、両日とも母親の洋子氏と秘書官とで中華料理に舌鼓を打っている。
そして、きょうは『ミヤネ屋』『委員会』出演のために、わざわざ大阪入り。そもそも在京のキー局の番組ならば、ちゃんと委員会に出席してから夜に生出演できる。『報道ステーション』(テレビ朝日)にしても『NEWS23』(TBS)にしても、安倍首相が出たいというなら承諾していただろう。安倍首相がそうしないのは、それらの番組だと徹底的に安保法制の欺瞞を追及され、真っ正面から反論できる自信が本人にないからだ。
なかには「説明しやすい番組を安倍首相が選ぶのは当然だ」などと言う人も多いが、そんな馬鹿な話が通用するわけがない。投げかけられている疑問にきちんと答えられていないから、ここまで安保法制への不信感が広がっているのではないか。自分をもち上げ、鋭く突っこまないメディアばかりを選ぶ首相の言うことを聞けというほうがどうかしている。
国民に理解してもらいたいと本気で考えているのなら、まずはしっかり国会に出席し、メディアも選り好みしなければいい。それさえもできないなら、さっさと総理大臣の座から降りていただきたい。国会をサボるような首相を、国民は求めていない。
なお、『ミヤネ屋』のトンデモない中身については、追って詳しくお届けしよう。
(水井多賀子)