いま世界で注目されているシリア難民の問題は、アメリカの「対テロ戦争」(⇒アメリカがこの先戦争を永続的に繰り返していくためのシステム)がシリアを標的に行われていることに原因があります。
しかし日本は勿論欧米のメディアは既にアメリカに制圧されているので、そうした報道は一切しません。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、ヨーロッパの移民危機は、欧米諸国の“欠陥がある”外交政策のせいだと、アメリカを名指しすることなく婉曲的な言い方で述べたということです。プーチンの発言が日本のメディアに大々的に取り上げられることはありませんが、折にふれて断片的に伝わる言葉には説得力があります。
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欧米の欠陥のある政策がEUの難民危機を招いたとプーチン大統領
マスコミに載らない海外記事 2015年9月 5日
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ヨーロッパの移民危機は、欧米諸国の“欠陥がある”外交政策のせいだと述べた。
金曜日、ロシアの都市ウラジオストックでの東方経済フォーラムで、記者団と話した際、プーチン大統領は、欧米の間違った政策と、中東と北アフリカにおけるテロの広がりの結果としての、ヨーロッパにとっての重大な問題を、ロシアは頻繁に警告してきたと語った。
“我々ロシアは … 数年前に、もし我々のいわゆる欧米パートナー諸国が、…とりわけ、イスラム世界、中東、(と)北アフリカ区域で、これまで彼等が続けている欠陥のある外交政策を維持し続ける限り、まん延する問題が出現すると、はっきり言っていた”とプーチンは述べた。
彼はまた、EUの現在の難民危機は驚くにはあたらない。こうなることは“完全に予想されていた”と述べた。
プーチン大統領は、欧米の外交政策の主な欠陥は、地域の歴史的、宗教的、国民的、文化的特性に配慮することなく、自分達の基準を世界中に押しつけることだと述べた。
ヨーロッパが、この夏以来エスカレートした未曾有の移民・難民危機に直面している中での、このロシア大統領発言だ。難民達は、近隣諸国の収容所に留まることなく、直接ヨーロッパにやってきている。
人々、主として、祖国での戦争から逃れようとするシリア人の流入に、どのように対処するかを巡り、ヨーロッパ大陸諸国は割れている。
欧州連合(EU)は、人数の記録的急増と、地中海経路に加え、バルカン半島での新経路開設について議論する為、二週間後に特別会議を開催する予定だ。
対テロ国際キャンペーン
ヨーロッパへの難民の波と取り組む為の唯一の方法は、テロに見舞われている国々の主権を維持し、一方的行動を排除しながら、テロを根絶することだとロシア大統領は述べた
“もし、我々が一方的に行動して、特定の地域における、エセ民主的原理や、手順について議論すれば、更に酷い手詰まりになるだろう”とプーチン大統領は語った。
彼は、ダーイシュ(ISIS)を含む過激派やテロ集団と戦う国際“統一戦線”の設置を呼びかけた。
“我々は、是非何らかの国際的連合を作りたいと思っており、それゆえ、我々は、アメリカのパートナーと相談している、”と、この問題について、アメリカのバラク・オバマ大統領と話し合ったことに触れ、プーチン大統領は述べた。
しかしながら、ダーイシュに対する軍事攻勢に対するロシアの“直接”関与、まして、アメリカが率いる連合軍へのモスクワの参加について語るのは時期尚早だと彼は語り、ロシアは現在、テロと戦う為“他のオプション”を検討していると言い添えた。
2014年8月以来、ワシントンと、欧米や、地域の同盟諸国の一部が、イラクのダーイシュ拠点とされるものへの空爆を行ってきている。アメリカが率いる連合軍パートナーの一部も、アラブの国からの許可や、国連の要請一切なしに、昨年9月以来、シリア国内のダーイシュ拠点とされるものを攻撃してきた。
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