帝国データバンクは8日、新型コロナウイルス関連倒産が同日、2月からの累計で500件に上り、業種別では飲食店が69件と最多で、ホテル・旅館(53件)、アパレル小売店(34件)、建設・工事業(33件)が続く、と公表しました。
田中龍作ジャーナルの「銀座のド真ん中で『コロナ閉店』が目につくようになった」を併せて紹介します。
なお、これまで麻生氏が会議費として年間700万円ほどを注ぎ込んで物議を醸してきた銀座の会員制クラブもこのコロナ禍で倒産したようです。
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コロナ関連倒産、500件に 飲食店、ホテルが目立つ
東京新聞 2020年9月8日
帝国データバンクは8日、新型コロナウイルス関連倒産が同日、2月からの累計で500件に上ったと発表した。感染症の収束が見通せない中、外出や旅行を控える動きが続いており、飲食店やホテルが客離れで資金繰りに行き詰まるケースが目立つ。
業種別では飲食店が69件と最多で、ホテル・旅館(53件)、アパレル小売店(34件)、建設・工事業(33件)が続いた。
都道府県別で見ると、東京都が123件と最多で、54件の大阪府が続いた。20件を上回ったのはこの他、北海道と静岡、愛知、兵庫の3県。
集計は、通常は公表対象外の負債額1千万円未満の倒産を含んでいる。(共同通信)
銀座のド真ん中で「コロナ閉店」が目につくようになった
田中龍作ジャーナル 2020年9月8日
【写真説明】通路の右側には蕎麦店、洋食店、カフェなどが軒を連ねていた。=8日、銀座 撮影:田中龍作=
コロナ禍にあえぐ銀座と有楽町を歩いた。日本を代表する繁華街の銀座。オフィスがひしめき交通至便の有楽町。商売繁盛が当たり前のエリアなのに「閉店」の貼り紙が目につく。
銀座インズ1の地下1階は、しゃぶしゃぶ店を残すのみ。通路の片側は一軒残らず閉店していた。まるで壁のようだ。(写真)
創業74年の和菓子店は本店と喫茶店が閉店となっていた。まだ営業していた2月に田中は店を訪ねた。
客席はガラガラだった。ベテラン従業員は「昭和天皇崩御の際、一度休んだだけ」と言いながらも「お手上げです」と顔を曇らせた。
この和菓子店がデパ地下に構えている売店を訪ねた。従業員に「喫茶室と本店が閉店したようだが」と水を向けた。女性店員は「営業再開を目指していたんですけどねぇ」と残念そうに話した。デパ地下でかろうじて老舗の名前を残すのだ。
東京メトロとJR有楽町駅に直結する交通会館。立地の良さは日本有数だ。それでも「閉店」や「休業」が目につく。
1階の洋服店は、共同で店舗を借りていた婦人服店がコロナによる売り上げ激減で閉店することになったため、「連鎖閉店」する。
店員は「まだまだやれるし、やりたいんですけどね。オーナーとの契約上、仕方がありません」と淋しそうに語った。
少しづつ、櫛の歯が欠けたように飲食・小売りの店が消えて行っている。景気が良ければ別のテナントがすぐに入るのだろうが、何カ月もの間、「閉店」の貼り紙がしてあったりする。
銀座と有楽町でこの有様だ。地方に思いを馳せると背筋が寒くなった。
【写真説明】コロナによる売り上げ激減で店をたたむことになった婦人服店。=8日、有楽町 撮影:田中龍作=
~終わり~
GDP年28.1%減に下方修正 4~6月内閣府の改定値
戦後最悪からさらに悪化
東京新聞 2020年9月8日
内閣府が8日発表した2020年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整値)改定値は、物価変動を除く実質で前期比7・9%減、このペースが1年間続くと仮定した年率換算で28・1%減だった。新型コロナウイルス感染症の影響で戦後最悪のマイナス成長だった速報値(年27・8%減)から、悪化幅がさらに拡大した。マイナス成長は3・四半期連続。
財務省が発表した4~6月期の法人企業統計などを反映し、8月公表の速報値を見直した。設備投資は速報値の前期比1・5%減から4・7%減へ下方修正した。住宅投資も0・2%減から0・5%減に下振れした。
GDPの過半を占める個人消費は7・9%減。娯楽への支出が上方修正され速報値と比べてマイナス幅はやや縮小したが、政府の緊急事態宣言による外出自粛などが響いて消費が大きく落ち込んだ姿は変わらなかった。公共投資は1・1%増だった。
輸出は18・5%減、輸入は0・5%減で、いずれも速報値から横ばい。実質GDP成長率への寄与度は内需がマイナス4・9ポイント、輸出から輸入を差し引いた外需がマイナス3・0ポイントだった。
景気実感に近いとされる名目GDPは7・6%減、年率換算で27・2%減だった。(共同)