2020年9月23日水曜日

23- 菅新首相が謀る「安倍首相への逆襲」派閥・側近の切り崩し

  菅氏は好きな作家としてマキャベリを挙げたということです。マキャベリズム(あるいはマキャベリスト)は普通 権謀術数(者)の代名詞に使われるので、それを敢えて口にしたことに驚きを禁じ得ません。菅氏には確かにそういう雰囲気があるものの、権謀術数の効能を信じ本気でそれに長けようとするのであれば穏やかではありません。

 週刊FLASHが「菅新首相が謀る『安倍首相への逆襲』派閥・側近を切り崩し…」とする記事を出しました。安倍氏がキングメーカーになりたいであろうことは想像するに難くないし、首相の座にある菅氏がそんなことを容認しないこともまた明らかです。菅氏と今井補佐官(当時)との確執は以前から伝えられていました。菅氏にとっては、安倍・今井ラインによって19年秋から半年以上も閣議前の事前会議から外されていた屈辱は大きく、いずれ今井氏を内閣官房参与から外し“安倍派”となる清和会の分裂工作を加速させるだろうと見られています。

 安倍氏が自分に敵対した人間を許さないことは前から言われていて、去年の参院選で河井案里氏を強引に立候補させ溝手顕正議員を追い落としたことはそれを証明しました。同様にそうした狭量さは菅氏にもあり、1総務省自治税務局長だった平嶋氏を自治大学校長に左遷した人事がそれを証明しました。平嶋氏はふるさと納税制度そのものに反対したわけではなく、返礼の限度額(当時20%程度)を50%に倍増しようとしたことに反対したのでした。50%へのUPは結局実現し様々な弊害が現実に生まれました。もしも官僚が何も言わずにそれを黙認したのであればその方がよほど問題でした。

 菅vs安倍の抗争は場外乱闘と見ればいい話です。菅首相にはいたずらに官僚の人事権を振り回すのではなく、まともな政治を行うことを心がけて欲しいものです。

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菅新首相が謀る「安倍首相への逆襲」派閥・側近を切り崩し…

Smart FLASH 2020.09.15(週刊FLASH 2020年9月26日10月6日号)

 ついに、内閣総理大臣まで上り詰めた菅義偉氏(71)。7年8カ月の間、官房長官として黙々と安倍晋三首相(65)に仕えてきたが、「じつはその胸中に怨恨を抱えていた」と明かすのは、菅氏の側近議員だ。「政権発足以来、閣議前に安倍総理と菅さん、3人の官房副長官と、今井尚哉補佐官兼秘書官が集まって会議を開くのが習わしでした。しかし2019年秋から、先に今井補佐官と安倍総理だけで打ち合わせをすませ、その結果が会議に諮られるようになった。それは、“令和おじさん”として台頭した菅さんを、安倍総理と今井補佐官が警戒したからです。以降、菅さんは、不愉快そうに官邸の会議について話していました」

 第2次安倍政権では、経済産業省出身者を中心とする “官邸官僚” が幅を利かせていた。菅氏が、安倍首相とそうした側近への“逆襲”を始めると、永田町がざわめいている。「安倍総理は、『今井ちゃんを引き続き使って』と菅さんにお願いしたそうだが、菅さんにしてみれば、今井から敵視され続けたばかりか、新型コロナウイルス対策から自分が外された経緯がある。今井は国内に残れればいいほうで、大使として海外に出されるという話もある」(自民党幹部)

 “菅新首相”にとって、最大派閥・清和会(細田派)を事実上ひきいる安倍首相が“キングメーカー”として振る舞いだすことは、自身の政権運営にとって邪魔でしかない。「新政権でキャスティングボートを握るのは、所属議員98人を擁する清和会。今も昔も、永田町では“数は力”だよ。今後、解散総選挙に打って出たとしても、劇的に“菅派”の数が増えることはなく、菅さんの党内基盤は弱いまま。その菅さんが、閣僚・党役員人事で『派閥の要望は受け付けない』と発言したのは、最大派閥である清和会への宣戦布告にほかならない。菅さんは今後、“安倍派”となる清和会の分裂工作を加速させるだろう」(同前)

 この自民党幹部は、「今回、総裁候補を出せなかったことが、清和会の終焉が近いことを物語っている」と悲観しつつ、こう続ける。「後継総裁候補がまったく育っていないし、議員から会費を頻繁に取るほど、いまの清和会にはカネがない。それでも、派閥の結束力さえあれば、安倍さんが体を治して戻ってきたあとに、菅政権に影響力を及ぼすこともできる。 しかし、安倍さんの院政を許さない菅さんや二階(俊博)幹事長が、萩生田(光一)さんや稲田(朋美)さんを要職に起用して焚きつけて、派閥が割れるように仕向けるだろうね……。そうなれば、安倍さんの戻る場所はない」

 安倍首相を“ぼっち化”し、唯一の権力者となったあかつきに、どんな国を作るのか。元衆院議員の亀井静香氏は、「外交についての発言がないだろ。菅の国家観は、どうにも見えてこないわな」と警鐘を鳴らす。菅氏は長年、好きな歴史上の人物として、豊臣秀吉を補佐してきた弟・豊臣秀長を挙げていた。しかし、「いまは秀吉を目指している」と、支援者との会合で漏らす。非情な手段も辞さない新宰相の手練手管は、やはり空恐ろしい。