植草一秀氏が「自民党に公明党」なのだから「立憲民主党に共産党」で何の問題もない筈、「共産を含む野党共闘が自公に勝つ」とする記事を出しました。
自民党議員には創価学会員の固定票を回してもらうことで当選できた議員たちが沢山いるので、自民党は公明党と連立しなければ与党を維持できません。そのことは植草氏が絶えず指摘しているように、自民党に投票する国民は全体の17%しかおらず、公明党に投票する者を合わせてようやく国民全体の約25%になるという事実からも理解できます。合計25%の支持率で絶対多数の議員数を獲得するためには、投票率が50%以下でなくてはなりませんが、自民党はそのための作戦も当然用意しています。
植草氏は、自民党がどのようにして公明党との連立を作り上げたのかについて説明しています。そうしたテクニックといい選挙の投票率を下げるための作戦といい、自民党は実に戦略的で用意周到です。
自民党は1993年、新生党、新党さきがけ、日本新党の3新党を中心とする細川政権が誕生したときに一度下野しました。しかしその後は細川政権を猛烈に攻撃して翌年には細川首相を辞任させ、自社さ(きがけ)連立の政権を樹立して返り咲きました。自・社の連立はまさにあり得ないことなのですが、自民党は、細川内閣と社会党の間に生じた僅かな間隙を利用して、そこまで自らを変身させたのでした。政権の座に就きたい執念がそうさせたのは間違いありません。
以来政権への執念は一貫していてその点は実に見事といえます。実質的に新生党のトップだった小沢一郎氏は、細川政権が短命に終わったことを週刊誌に問われたとき、「素人が政権を取ったのだからしょうがない」と述べました。後に民主党が政権についたときにも全く同じことが起きました。最大の功労者の小沢氏を追い出したメンバーはその後決定的に国民の信頼を失い、今日に至っています。
植草一秀氏のブログを紹介します。
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共産含む野党共闘が自公に勝つ
植草一秀の「知られざる真実」 2020年9月26日
「自民党に公明党」なのだから「立憲民主党に共産党」で何の問題もない。公明党や共産党が単独で政権を保持するとなれば大多数の国民が反対するだろう。しかし、その可能性は存在しない。
そもそも自民党は公明党を目の敵にしていたのだ。自民党内組織を母体として創設された「四月会」による創価学会攻撃は熾烈を極めた。「四月会」と命名されたのは「死・学会」の意味を掛けているとも見られている。「公明党と創価学会は政教一致である」との批判を展開した。設立母体になった自民党内勉強会名称は「憲法20条を考える会」。
第二十条【信教の自由、国の宗教活動の禁止】
1 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
1993年に樹立された8党派による連立内閣である細川内閣に公明党も加わった。このことを背景に自民党が激しい公明党・創価学会攻撃を展開した。その後、自民党は変節し、公明党・創価学会攻撃を中止。1999年10月に自自公連立政権を発足させた。
自民党単独で政権を樹立することはできない。自民党に投票する国民は全体の17%しかいない。6人に1人しか自民党に投票していない。
公明党に投票する者を合わせると国民全体の約25%になる。政権を獲得、維持するためには25%の票が必要だ。そのために公明党の弱みを握り、公明党をパートナーに引き込んだ。
日本政治を支配しているCIAの工作であると考えられる。投票率引き下げに最大のエネルギーが注がれてきた。
選挙が近付くと大物芸能人の薬物事件が必ず表面化する。「表面化する」のではなく「表面化させる」が正しい。25%の投票で政権を樹立するには投票率を50%以下に引き下げることが望ましいからだ。最後の要諦(ようてい)は敵陣営を分断すること。そのために「共産党と共闘するのか」と触れ回る。
しかし、少し考えれば「共産党と共闘するのか」が「公明党と共闘するのか」とほぼ同義であることに気付く。何の意味もないフレーズなのだ。共産党が連立政権に加わったところで、直ちに憲法が書き換えられるわけではない。資本主義が終焉するわけでもない。
彼らの目的は、自公に対抗する勢力を「共産党と共闘する勢力」と「共産党とは共闘しない勢力」に分断することにある。
投票率が50%で、自分たちが25%を確保する。残りの勢力が二つに割れれば目をつぶっていても自公が勝つ。それだけのこと。
だから、彼らは必ず野党勢力のなかに「共産党とは共闘しない」と叫ぶ勢力を送り込む。
送り込まれた者は「工作員」だ。この構図を理解すれば、自公政権を退場させて革新政権を樹立する方法が明瞭になる。
共産党を含む強固な共闘体制を構築するのだ。「共産党と共闘するのか」と絡んできたら、「共産党と共闘しますよー。公明党と共闘するんですかー。」と受け答えればよい。
「共産党と共闘するのか」と叫ぶ者がいたら、相手の顔をよく見ることだ。間違いなく「工作員」の顔をしているはずだ。
(以下は有料ブログのため非公開)