2020年9月17日木曜日

17- この疑惑どうする 多くの国民は納得していない(しんぶん赤旗)

  安倍政治の継承を謳う菅新内閣が誕生しました。しかし安倍政治の7年8ヵ月は日本の政治と社会を退廃の極みにまで破壊したので、そこに継承すべき何かがあるなどとはとても思えません。それを覆い隠すために、菅氏は「結果はでている」「法令にのっとって進めれた」「調査は終わっている」などと曖昧に述べ立てるだけで、疑惑だらけの安倍政権の負の遺産を解明する姿勢を全く見せていません。しかし、ことは自民党の党内問題ではなく国の政治の在り方の問題なので、そんなことで済まされるものではありません。勿論安倍氏一人の責任でもありません。多くの分野において菅氏は安倍氏と一心同体となって進めました。

 注目の河井議員夫妻の買収事件においてもそうです。ことの起こりは確かに安倍氏が恨みを抱く溝手顕正議員(岸田派)の追い落としでしたが、自グループの河井案里氏が当選し岸田派の議員が落選するのは菅氏にとっても好都合なことだったので、3回も応援に駆け付けたのでした。自民の2人を当選させるなど言い分も勿論虚偽で、そこで行われたのは溝手氏の支持者の切り崩しでした。別掲の記事で紹介したとおり、上川法相の再任の背景にはこの事件に対する菅氏の深謀遠慮があるようです。

 しんぶん赤旗が「菅新総裁 この疑惑どうする 多くの国民は納得していない」とする記事を出しました。

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菅新総裁 この疑惑どうする 多くの国民は納得していない

しんぶん赤旗 2020年9月16日

 「結果はでている」「法令にのっとってオープンなプロセスで検討をすすめられた」。自民党の菅義偉新総裁は日本記者クラブ主催の総裁選の討論会で安倍政権のもとでの国政私物化問題を指摘され、こう述べました。しかし、多くの国民は、政権の説明に納得をしていません。菅氏は総裁選中の記者会見で、安倍晋三首相の関与が疑われている森友・加計、「桜を見る会」疑惑などについて「調査は終わっている」などとするのみ。河井克行前法相と妻・案里参院議員の大規模買収事件についても「党のルールに基づいて行っている」と開き直りました

自ら3度も応援へ

 克行被告は広島県内の100人の県議会議員などの地方政治家や首長らに合計約2900万円を提供し、選挙買収容疑で逮捕・起訴されています。昨年7月の参院広島選挙区選挙の直前には、案里陣営へ自民党本部から1億5千万円が提供されており、選挙買収の原資になったのではないかと疑われています。2人区の同選挙区への案里被告の出馬には現地の自民党広島県連は2議席獲得は無理だとして強く反対していました。これを無視し案里被告の出馬を強引にすすめたのが安倍首相と菅官房長官だったとされ、菅氏自身3度も応援に入っています。克行被告は菅氏に近い議員でつくる自民党内グループの中心人物で、安倍氏側近として、また菅氏側近としても知られています

「反社」人物と写真

 菅氏は「桜を見る会」私物化疑惑について記者から追及されても、「国会でたびたび答弁した」と解明を拒否しています。同疑惑では、安倍首相が地元後援会員を大量に招待していたことが、伝統ある公的行事の私物化だと大問題に。関連文書の破棄、隠ぺいや前夜祭の格安招待などが選挙買収に当たるのではないかと問題になっています。同会への招待者の取りまとめを行ったのは内閣官房。その責任者である菅氏の責任は免れません。

 また菅氏は悪徳商法で起訴されているジャパンライフの山口隆祥会長が招待されていた問題をめぐって“反社会的勢力の定義はない”などと開き直り、責任逃れを続けています。菅氏自身が桜を見る会で「反社」とされる人物と写っている記念写真も発覚しています。菅氏にはこれらの問題で真相究明を行うべき重大な責任があります。

森友問題 私物化許せない  ●「森友学園問題」を考える会の木村真さん(豊中市議=無所属) 

 安倍首相は去っても安倍政治は続く。自民党総裁に選出された菅義偉氏の言動をみているとつくづくそう思いますね。「森友」文書改ざんを強要され自殺した近畿財務局職員の赤木俊夫さんの妻が「手記」を公表して再調査を求めても、拒否の姿勢を崩さないのが菅氏です。 「森友問題」は、教育勅語を礼賛する学園が小学校を建設しようとしたことに安倍首相の妻、昭恵氏が名誉校長になってまで肩入れ。国有地をタダ同然で売却した事件です。真相を隠すために公文書の改ざんまでやった。政治や税金の私物化です。「森友」をあいまいにしたら、「加計学園」問題も「桜を見る会」問題もうやむやにされてしまいます。政治家はだれも責任をとっていません。このままで終わらせてたまるかという思いです。総選挙で政権交代を果たし、再調査、再捜査の流れをつくりたい。

桜を見る会 全資料開示せよ  ●「桜を見る会」を追及する法律家の会事務局長・弁護士の小野寺義象さん 

「桜を見る会」疑惑では、招待者の情報を内閣が隠蔽(いんぺい)しています。国会では菅義偉官房長官を中心に「招待者名簿を廃棄した」「データも残っていない」「誰が参加したのかは個人情報なので言えない」と言い逃れを続けてきました。次の政権が隠蔽体質を継承することは許されません。全ての資料を開示させる必要があります。安倍晋三首相を刑事告発した「『桜を見る会』を追及する法律家の会」が自民党総裁選の候補者3人に送った公開質問状には、いずれの候補も回答しませんでした。自民党そのものが行政の私物化を容認しているとみています。総選挙に向けて「行政の私物化を許さない」という一致点で市民と野党の共同を大きく広げていきたい。

河井事件 関与徹底解明を  ●「河井疑惑」をただす会事務局長の山根岩男さん 

 昨年7月の参院選をめぐる、前法相で衆院議員の河井克行被告と妻で参院議員の案里被告による大規模買収事件で、案里氏の出馬は、安倍首相、菅義偉新総裁らの強い後押しがありました。菅氏は選挙応援のため、広島に3度も駆け付けるなど、力の入れようが見て取れました。うちわ状のビラでは安倍、菅、二階俊博幹事長が並んで、案里氏の応援メッセージを寄せています。

 自民党本部から河井夫妻に送金された1億5千万円もの巨額資金提供の経緯をはじめ、安倍、菅、二階の3人が、河井事件の大本に関与していた構図が浮かび上がります。疑惑の徹底解明は不可欠です。1億5千万円の8割は税金で賄う政党助成金だと報じられています。河井夫妻のしっぽ切りでこの大買収事件を終わらせてはいけない。安倍氏への説明責任はもちろん、菅氏にも、しっかりと説明責任を果たすよう追及していかなければなりません。