2015年5月5日火曜日

沖縄で50回目の憲法講演会  

 憲法記念日の3日、沖縄県憲法普及協議会、沖縄人権協会などの主催で「2015憲法講演会」が那覇市で開催され50回の節目を迎えたこの日、約1300人が集まりました。
 このほか沖縄県内各地で講演会など憲法に関するイベントが開かれました。
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「武力頼らぬ平和を」 憲法講演会50回の節目 9条堅持誓う
琉球新報 2015年5月4日 
 憲法記念日の3日、「2015憲法講演会」(主催・県憲法普及協議会、沖縄人権協会、日本科学者会議沖縄支部)が那覇市民会館大ホールで開催された。安倍政権が実質的に憲法9条を変える動きを加速させる中、憲法講演会は50回の節目を迎えた。登壇者や主催者らの「9条を守ろう」との訴えに、約1300人(主催者発表)の来場者は憲法の存在意義をかみしめ、現行憲法堅持を誓い、拍手で応えた。県内各地で講演会など憲法に関するイベントが開かれた。
 対馬丸撃沈から生き延び、その体験を各地で語る活動をしている平良啓子さん(80)、反対闘争の主導者の一人として恩納村への米軍都市型ゲリラ訓練施設建設を食い止めた長嶺勇さん(65)、パラオで戦争体験し、9条をしまくとぅばで語る活動に力を入れる役者の北島角子さん(83)が登壇した。
 平良さんは安倍政権の進める安保政策に懸念を示し「平和を守るためには行動しないと駄目だ」と訴えた。長嶺さんは反対闘争を闘った住民の「金で心は売らない」との思いを紹介し、辺野古への基地建設阻止のためにも「その意思を受け継ぎたい」と語った。北島さんは黄金(くがに)言葉を挙げながら「平和の心が家庭の中で育つ。家庭でやることが憲法だと思う」と話した。
 琉球大学生らが、忍び寄るファシズムを描いたフランスの寓話(ぐうわ)「茶色の朝」の朗読劇を披露した。
 県憲法普及協議会の高良鉄美会長は宮城県仙台市からのビデオ中継であいさつし「憲法は形骸化していないか。戦後70年の年でもあるが、今はむしろ戦前だ」と危機感をあらわにした。島ぐるみ会議の平良朝敬共同代表は「平和憲法を守ってこそ平和で安全な生活ができる。子や孫のために、憲法を未来につなげよう」と述べ、会場からは大きな拍手が巻き起こった。
 講演会では「政府に戦争を絶対にさせず、戦争につながる基地建設を許さない。私たちが住む沖縄から『武力によらない平和』を築いていく」とする憲法宣言も読み上げられた。
 

憲法講演会で講演する(左から)北島角子さん、長嶺勇さん、平良啓子さん
    =3日、那覇市の那覇市民会館