2015年5月24日日曜日

IS人質事件 政府検証委員会が「政府の対応に誤りはない」と +

 湯川さん、後藤さんという二人の尊い命が無残にも奪われる結果となったIS人質事件について、政府の検証委員会の報告書がまとまり、21日、提出されました。
 それによると「政府の対応に誤りがあったとはいえない」というものでした。
 
 しかし人質がいるにもかかわらず中東に出かけて、カイロではISと戦う国への資金援助を謳いあげ、イスラエル国旗のもとでネタニヤフ首相と会談して、国の内外で「テロには屈しない」と繰り返し宣言するという安倍首相の行為は、アメリカには大いに気に入られたに違いありませんが、ISにとっては人質の身代金を吊り上げついには殺害に至らせる何よりの口実をなりました。
 また事態の収拾をヨルダンに委託したのも基本的に間違っていたと識者たちが語っているところです。
 それらの何処にも誤りはなかったというのでしょうか。
 
 あの事件で明らかにされたことは、安倍政権下では人質は絶対に生還できないという事実でした。しかもそれがメディアと各政党が沈黙する中で進行しました。
 そうしたことについて何の反省もないまま、これで終わりにしていいいのでしょうか。
 
 あまりのことに力も抜けてしまいますが、その一方で『既視感』ともいうべき「またか」と「やはり」の念は拭えません。これまでも政府の立てる委員会のことごとくが政府の意に沿う結論を出してきたのでした。微妙な問題であれ黒白の明らかな問題であれ常にそうでした。
 今回のように政府側の責任者が10人も顔を揃えているのであれば、当然の結果なのでしょう。それなら茶番というしかありません。
 それにしてもいわゆる5人の「有識者」は一体何を主張したのでしょうか。有識者といっても見る人が見ればみな色つきなのでしょうが。
 
 「世相を斬る」のあいば達也氏が怒りのブログを発表しています。 
 +西谷文和氏のブログを追記

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世界の笑われ者 政府の検証?こいつらバカか、恥を知れ!
世相を斬る あいば達也 2015年05月22日
情けない政府、恥知らず、こういう政府なら、どんな嘘でも平気で言う。どんな酷いことでもしてしまう。まさに、日本と云う国、否、安倍政権の「資質」否「宿痾」をここに見た思いだ。どれ程、誹謗中傷しても飽き足らないほど、恥ずかしく、情けない、日本人の魂が抜け落ちた、精神構造である。このような政府であれば、国民に、どれだけの被害を与えようと、塗炭の苦しみを、嘘と強弁と言い逃れと、詭弁を弄して、己の非を認めることはないだろう。 
 
沖縄県民を犠牲にするに配慮などするはずもない、福島の被災者を騙すなど朝飯前だ。きっと、戦争をしていても、戦争なんてしていない、人道援助だ、後方支援だ、難民救済だ、何でもかんでも並べ立てるのだろう。この“政府による、政府の為の検証委員会”なんて、どこのどいつが開催したのか?
政府側検証委員は全員、罪人である安倍官邸を誤った方向に導いた危機管理関係の人物たちであり、5人の恥知らずな有識者と云うのは、池内恵東大先端科学技術研究センター准教授、長有紀枝・立教大教授、小島俊郎・共同通信デジタル執行役員、田中浩一郎・日本エネルギー経済研究所常務理事、宮家邦彦・立命館大客員教授以上の5人だ。こいつら、まさか間違っても報酬など得ていないだろうな?
 
安倍の、金を散在し、ISを刺激し、激怒させ、名指しで「お前の所為で殺すことにした」とまで言わせるような演説で悦に入った安倍首相の発言は、人質事件に何ら関係ない。そんないい加減な馬鹿げた結論した出せない検証委員会をなぜ開いたのだ?事件の経緯なども「特定秘密」を持ちだして、何ひとつ具体的検証内容が示されていないのだから、嘘を作られても判るも判らぬもない、ただ、出席を取られて、ハイと返事したら金が貰えた。本当に、昔から、こんなに日本の政治家って低級だったのか。有識者なんて、まったく信用に値しないが、このような役目を引き受けた時点で、有識者と云うより、タカリ族以外の何者でもない。
 
おそらく、この耳を疑うような恥ずべき行為をしなければならなかった目的は、このように国民が、グローバルに世界展開していく上において、国民の安全確保のためにも日本独自の「諜報機関(対外情報機関)」の必要は喫緊の課題だ。答えをそこに持って行く為だけの、「人質事件」は出汁であり、外務・防衛・警察・内調の組織拡充戦略の一環として行われたに違いない。その証拠ではないが、官僚たちの悪巧みなのは明白で、安倍晋三、菅義偉、中山泰秀ら政治家の聞き取りせず、「蚊帳の外」のアリバイ作りにも余念がない。まさに「警察国家」の体裁は整うわけで、その組織を安倍や菅のような奴らが利用しはじめたら、国民の生命も財産も、守られることは一切なくなる。 
 
朝日新聞から著作権の侵害を申し立てられましたので、紙面のコピーは削除します。(15.7.15) 

政府検証結果とは逆に「政府は助けることができたが、助けなかった」のだ
   西谷文和氏 晴耕雨読 2015年5月24日
政府から「人質事件の検証」が出た。
 案の定「対応に誤りはなかった」だった。
 水面下でISから「後藤さんを20億円で」と後藤さんの奥さんにメールが来たとき、なぜ交渉しなかったのか?
 仏、独、伊、スペインなどは、水面下で交渉して、人質を取り戻している。
 1人あたり2億数千万円で。
後藤さん1人で20億円というのは確かに高すぎる。
しかし交渉しなければダンピングもできない。
 「ISと直接交渉することはテロに屈したことになる」といいながら「政府は今後も人命を尊重する」と。
 意味不明。
まず何を持って「テロに屈した」ことになるのか、定義もない。
 米軍は空爆で一般市民を巻き添えにしながら、殺戮している。
IS側からすれば、まさにテロだ。
 安倍首相が「米国の空爆もテロも殺人行為。日本は平和外交で、紛争を解決します」などと演説しておけば、あの動画公開はなかっただろう。
ISは明らかに安倍演説で激怒し、動画を公開したのだ。
 動画公開後も、安倍首相はイスラエル国旗の前で「テロには屈しない」と演説した。
アラブ世界を敵に回したかのような映像が、アルジャジーラやアルアラビーヤ、BBCなどで流れてしまった。
アラブの友人は、あの演説を悲しんでいた。
72時間以内に英と2+2を行った。
いずれもISを激怒させた
対策本部をヨルダンに置いたのは最悪だ。
トルコなら解決できただろう。
 再三、トルコに置くべきだ、という声を無視してヨルダンに置き続けた。
リシャウィーとの交換交渉になったのは、本部がヨルダンにあったからだ。
トルコなら、後藤さん解放のために、別の人質との交換に応じただろう
①交渉をトルコに頼んで、手数料を支払う。
②トルコは別の人質か。
 手数料の中からなにがしかの金をつけて、iSと交渉。
③人質または一定の金で後藤さんとの交換成立。
こうすれば日本政府はISに直接金を払ったことにならないので、米国への顔も立つ。
この三角トレードしかなかった、と思う。
ちなみに日本とトルコは友好国である。
 安倍首相とエルドアンは何度も親交を温めている。
なぜか?
それは日本がトルコに原発を売るからだ。
エルドアンは非公式であるが、「日本政府が頼んでくれたら、俺が解決に向けて動く」と言っていた。
しかし政府はなぜかトルコに頼まなかった。
 政府検証結果とは逆に「政府は助けることができたが、助けなかった」のだ。
 「政府の不作為」によって、後藤さんは殺されてしまったと言っても、過言ではない。
この検証作業は茶番である。