2020年10月8日木曜日

F35戦闘機 30年間の維持経費 総額6・6兆円以上

 安倍政権が爆買いしたF35戦闘機の維持費の総額(ライフサイクルコスト)が、最低でも約66兆円(運用期間30年)に達する見通しであることが明らかになりました
 そもそも敵の領土に侵入するために設計された戦闘機をトランプの言うままに爆買いしたのが間違いなのですが、それ以前の問題として、F35戦闘機は完成した時点で検査機関から900件以上の欠陥が指摘され、19年5月時点でも800件以上が未解決のままで、最も深刻度の高い致命的な欠陥は17件にも上っています。
 要するにとても完成品とは呼べぬ欠陥機で、つい9月30日にも、F35B機が米国カリフォルニア州で墜落炎上事故を起こしています。日本でも19年4月に三沢基地の沖合で墜落死亡事件が起きました。原因は不明だったのですが、夜間飛行による「空間識失調」で片付けられました。
 F35Bは当初8000時間の寿命を想定していたのですが、実際には2100時間しか持たないことも分かりました。要するに通常の戦闘機の1/4の寿命なので4倍の購入費が掛かるということです。タイヤは10回の着陸までしか持ちません。レーダー除けのステルス用特殊塗料も超音速には持たないのでしょっちゅう塗り直す必要があります。
 ところで肝心の空戦性能ですが、実際に模擬演習を行ったところ旧型の戦闘機にも敵わなかったと言われています。それでは使えないのではないでしょうか。それでいて驚くばかりの金食い虫とは・・・ 一体どう理解すればよいのでしょうか。
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35 総額66兆円 “爆買い”菅氏継承
                                          しんぶん赤旗 2020年10月7日
 政府が米国の武器輸出制度(有償軍事援助=FMS)に基づいて購入しているF35ステルス戦闘機147機の機体や維持費の総額(ライフサイクルコスト)が、最低でも約6・6兆円(運用期間30年)に達する見通しであることが、防衛装備庁の報告書から明らかになりました。ただ、未確定の費目も目立っており、さらに膨張することは確実です。
 「米国史上、最も高価な兵器システム」といわれるF35。安倍前政権がトランプ政権の“米国製武器爆買い”要求に応じて大量購入を約束しました。2018年度から配備が始まり、今後、購入・配備が加速します。F35戦闘機は、菅義偉政権が検討を進めている「敵基地攻撃能力」の主要部分でもあります。菅首相は「行政改革」を口にしますが、米国からの武器購入は“聖域”扱いです。
 政府の計画では、通常の離着陸を行うA型105機と、「いずも」型護衛艦の甲板から短距離離陸・垂直着陸を可能とするB型42機の配備を狙っています。装備庁の報告書によれば、A型の総額は4兆1352億円で、機体は1機約113億円。維持費も含めると、1機あたり約394億円になります。
 これに対してB型は総額2兆4608億円で、機体は1機約131億円。さらに、維持費を含めた総額は約586億円で、A型の1・5倍に達します。
 B型は機体構造が複雑なため、コスト膨張の危険が指摘されていました。しかし、政府は18年12月5日の衆院外務委員会で、日本共産党の宮本徹衆院議員に対して、「F35A、Bの維持費は承知していない」(原田義昭防衛副大臣)と答弁。国会を欺いて超高額兵器の導入を進めている形になっています。