2020年3月27日金曜日

27- 五輪延期に透ける安倍ファースト そして途端に感染者急増のフシギ

 東京五輪は「21年の夏まで」の期限で延期することでIOCと合意しました。しかし世界のコロナ禍がその数か月前までに治まるかは疑問で、2年延期とする方がより安全でした。
 24日夜、バッハ会長と電話会談をする直前に首相と面談した森喜朗・組織委会長は、組織委の意向は2年延期であるとして、1年の延期とすると「もし1年先に開催できなければ、政治的にも大変な状況になりますよ」と述べましたが、安倍首相はワクチン開発は進んでいると説明し、結局バッハ会長と1年延期合意しました。
 さすがに再延期は出来ないので、もしも五輪が中止となれば首相の政治責任が問われます。森会長は周辺に「首相は賭けに出た。うまくいけば良いが……」と漏らしたということです。

 森氏自身は、かつてハワイ沖で「えひめ丸」が 急浮上した米国の潜水艦と衝突・沈没した事件が起きた際に、直ちにゴルフを中止しなかったことをメディアに追及されて首相の座を退きました。事故が起きたと分かってから3ホールを続けたことがそれに値するのかという思いはあった筈ですが、潔い出処進退でした。
 安倍首相がリスクを冒して来年夏までの延期に拘ったのは、1にも2にも自分の任期中に東京五輪を開きたいからでした。ここでも「自己中」指向が遺憾なく発揮されたわけで、とても「森羅万象を担当」しているとは思えない了見の狭さです。
 日刊ゲンダイが「五輪延期に透ける“安倍ファースト”『22年夏案』消えた真相」という記事を出しました。

 それとは別に、東京五輪の中止はあり得ないとしか口にしなかった小池都知事は、1年延期が決まるや否や一転して首都圏での「感染爆発」の可能性に言及し出しました。何が変わったわけでも無くて「五輪が延期」になっただけなのにです。その点は、安倍首相も全く同様です。共にその「実の無さ」は浅ましいというしかありません。。
 まるこ姫の独り言「知事『何もしなければロックダウン』五輪延期が決まった途端、感染者数は増えるわ、脅しをするわ」を併せて紹介します。
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五輪延期に透ける“安倍ファースト”「22年夏案」消えた真相
 日刊ゲンダイ 2020/03/25
 新型コロナウイルスの影響で、東京五輪の開催延期が決まった。マリオに扮してまで盛り上げてきた安倍首相は24日、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長と電話会談し、「1年程度の延期」を提案。バッハ会長もこれに同意し、2021年夏の開催が濃厚になった。取り沙汰されていた「今秋案」「22年夏案」はなぜ消えたのか。“アスリートファースト”は口先だけで、“安倍ファースト”の思惑が見え隠れする。
 安倍―バッハ会談には大会組織委員会の森喜朗会長、開催都市の小池都知事、橋本五輪相らも同席した。会談後にぶら下がり取材に応じた安倍首相によると、安倍首相の提案にバッハ会長は「100%同意する」と快諾。IOCはその後の臨時理事会で延期を満場一致で承認した。
 安倍首相は当初、予定通りの開催に固執してきたが、23日の参院予算委員会で「完全な形での実施が困難な場合、延期の判断も行わざるを得ない」と方針転換。代表選考など選手への影響を考慮し、延期は1年以内が望ましいと“アスリートファースト”をアピールしているが、フタを開けてみればやっぱり“安倍ファースト”だった
「IOCが開催判断の期限としていた5月下旬までの新型コロナ終息を目指してきましたが、世界のフェーズが変わってしまった。感染拡大の中心地となっている欧州をはじめ、米国や東南アジア、アフリカの現状を見る限り、五輪を開催できる状況にはありません。延期は五輪史上初ですが、パンデミックで名目は立った。ただ、3~4カ月延期の秋開催はかなり厳しい。IOCと32年まで独占中継契約を結び、巨額の放映権料を支払っている米NBCの意向で、夏季五輪は夏開催が大前提。そうなると、官邸には1年先送りの21年夏しか選択肢はない。最初から22年夏開催は選択肢になかった。というのは、総理の自民党総裁任期は21年9月末までだからです。総理が誘致を勝ち取った東京五輪なのですから、何としても安倍政権の下で実施したいというのが官邸のスタンスなのです」(与党関係者)

森氏ら組織委は抵抗も完敗
 一方、森氏を中心とする組織委サイドは22年への延期、北京五輪との夏冬同時開催を模索していた。口火を切ったのが、組織委理事の高橋治之氏(元電通専務)だ。米紙ウォールストリート・ジャーナル(10日付電子版)で「来年のスポーツイベントの予定はおおむね固まっているため、延期の場合は2年後のほうが調整しやすい」とアドバルーンを揚げていた。24日も報道陣の取材に、「アスリートファーストより人類ファースト。1年後でも感染が終息していない恐れがある。再延期は難しいため、延期は2年後にすべきだ」と持論を展開。30日の組織委理事会でも意見すると気炎を上げていた。
 安倍首相が21年夏開催にカジを切ったのは、自分が吐いた大ウソをごまかすためでもある。誘致の際、福島原発事故の汚染水について「アンダーコントロール」と胸を張っていたが、汚染水は絶えず発生。浄化処理後も放射性物質のトリチウムは残ったまま。汚染水の貯蔵タンクも増え続け、東電によると、22年夏にタンク用地は満杯になる見通しだ。22年夏開催では時期がピタリと重なり、世界中から突き上げられるリスク大なのである。

 五輪憲章は「スポーツと選手を政治的または商業的に不適切に利用することに反対する」とうたっているが、看板倒れも極まれりだ。


知事「何もしなければロックダウン」五輪延期が決まった途端、感染者数は増えるわ、脅しをするわ

まるこ姫の独り言 2020.03.26
東京五輪はどう見ても開ける状態ではなかった。
国内では、安倍や森、小池が躍起になって開催に意欲を示していたが、世界各国や選手から反対の声が強まる中、ようやく延期せざるを得ない状況になった。
安倍首相は、田崎曰、バッハとの電話会談でその場の思い付きで「遅くとも2021年夏までに五輪の開催」を提案したそうだ。
来年の夏までに開催となれば、選手は夏に向けての調整期間は半年程度はかかるだろうし、と言う事は遅くとも来年初めにはコロナが世界的に終息していないと五輪への道筋にならないのではないか。
思い付きで来年夏までに五輪開催と区切った安倍に、悪運は味方するのか。
小池知事は五輪が延期と決まった途端、急におどろおどろしい発言がどんどん出てくるようになった。
そして今まで大都市の割には感染者数が極端に低かったのが、俄然トップに躍り出てきた。
すさまじい勢いで感染者数が増え続けている。
やっぱり、五輪開催のためにPCR検査をしなかったか、感染者数が抑えられていたのではないかとの疑問に突き当たる。
急に、小池都知事の「都市封鎖」とか「何もしなければロックダウン」とか、いきなり不安をあおるような発言はなんなのか。

            3/25(水) 22:27配信  朝日新聞デジタル
 このままでは「首都封鎖」になりかねない――。
新型コロナウイルス感染者の急増を受け、東京都の小池百合子知事は「重大局面」との危機感を表明。26、27日の自宅勤務や週末の外出自粛を呼びかけた。

五輪延期になる前はそんな発言はなく、都知事の緊急記者会見以前は、テレビのニュースを見る限り東京だけコロナが終息したかのように夜の街は賑わい、花見客であふれかえっていた。
まるでコロナ騒ぎは別世界の出来事の様で、都民は危機感のかけらもない感じがした。

個人的には遅すぎる判断だと思う。
遅くても春分の日の3連休の前に、自粛やいろんな要請をしなかったのか。
その前にも世界の大都市はびっくりするくらいの強権発動で、街には人っ子一人いない状態だった。
日本は法律上要請しかできないと言うが、それでも知事や安倍首相が、何度も強い口調で訴え続けていたら、都民も能天気に浮かれてはいなかったと思うが。
今日のモーニングショーで、田坂と言う人が「最悪のことを考えて対処するのが危機管理能力」みたいな発言をしていて、私もその通りだと思う。
この国はそういう点から言えば、まったく危機管理能力が欠けていると言える。
いつの時代も、最悪の事態を想定していなくて「ここまでにはならないだろう」と安易な考えに基づいて被害を大きくしてきた。

それにしても、今までは小池都知事の影は薄かった。
今週になって急に小池が表に出始めて、おどろおどろしい言葉の数々を頻繁に口にするようになったが、先週まではひたすら存在感が無かった。。
この変わりようは何なのか。。。
やっぱり五輪開催の関係か。そうとしか考えらえない。
何が何でも五輪開催しか頭になかったせいで、ひたすら対策が遅れてしまったと言う結果になってしまった。

急に「ロックダウン」と言う言葉が出てきたが「パンデミック」はどうなったのか。
私達になじみのない横文字を使う理由は何なんだろう。