朝日新聞の内閣支持率28%に引き続いて、7日~9日におこなわれたNHKの世論調査でも支持率29%と発足以来の最低を更新しました。
五輪で盛り上がれば状況は一変すると確信して、五輪開催を断行し、ゴールドメダリストへのツイートを欠かさなかった首相なので、定めしショックは大きいことでしょう。因みに、オリンピックが開催されたことについてどう思うかについての調査結果は、「よかった」と「まあよかった」を合せると62%に達しているので、それへの反感ではなく別のところに原因がありました。
周囲の忠告に耳を貸すことはしない菅首相ですが、内閣支持率だけは非常に気にしていてそれが芳しくない数字だと周囲に当たり散らすということです。まことに幼児のような単純明快性ですがそれでは周囲は堪りません。
そうでありながら支持率が下がっても自分の考えが間違っているとは考えずに、その対応としては、「一時期低姿勢に徹すれば、支持率は自然に回復する」という思考パターンのままで現在に至っています。
しかし「仏の顔も三度まで」で何時までも通用する筈はなく、むしろその有効期限は切れたように思われます。ただいわゆる「二の矢」を持たない菅氏にはどうすることもできないことでしょう。
それなのに自民党の第一派閥である細田派は、次期総裁選で菅氏の支持を早々に打ち出しました。まさに「頭から腐る」を地て行くような話で、もはや退場させるしかない賞味期限の切れた人間を支えるというのは一体どういう了見なのでしょうか。
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菅内閣 「支持」29% 内閣発足以降最低を更新 「不支持」52%
NHK NEWS WEB 2021年8月10日
NHKの世論調査によりますと、菅内閣を「支持する」と答えた人は、先月より4ポイント下がって29%で、去年9月の内閣発足以降最低を更新しました。一方、「支持しない」と答えた人は、6ポイント上がって52%で、発足以降、もっとも高くなりました。
NHKは、今月7日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。
調査の対象となったのは、2115人で、57%にあたる1214人から回答を得ました。
菅内閣を「支持する」と答えた人は先月より4ポイント下がって29%で、去年9月の内閣発足以降最低を更新しました。
一方、「支持しない」と答えた人は、6ポイント上がって52%で、先月につづいて、内閣発足以降、もっとも高くなりました。
支持する理由では、「他の内閣より良さそうだから」が44%、「支持する政党の内閣だから」が23%、「人柄が信頼できるから」が17%、などとなりました。
支持しない理由では、「政策に期待が持てないから」と「実行力がないから」が各37%、「人柄が信頼できないから」が13%、などとなりました。
新型コロナウイルスに自分や家族が感染する不安をどの程度感じるか聞きました。
「大いに感じる」が43%、「ある程度感じる」が42%、「あまり感じない」が10%、「まったく感じない」が3%でした。
新型コロナウイルスをめぐる政府の対応について、「大いに評価する」が3%、「ある程度評価する」が32%、「あまり評価しない」が40%、「まったく評価しない」が21%でした。
政府は、今月末(まつ)を期限に、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の対象地域を拡大しました。感染の拡大防止にどの程度効果があると思うか聞きました。
「大いにある」が3%、「ある程度ある」が24%、「あまりない」が49%、「まったくない」が20%でした。
政府は、東京などでは重症患者などを除いて、自宅療養を基本とする方針を決めましたが、その後、中等症の患者も原則入院となると説明しています。これについて聞きました。
「大いに納得できる」が6%、「ある程度納得できる」が37%、「あまり納得できない」が35%、「まったく納得できない」が17%でした。
東京でオリンピックが開催されたことについて聞きました。
「よかった」が26%、「まあよかった」が36%、「あまりよくなかった」が18%、「よくなかった」が16%でした。
東京オリンピックは、「安全・安心な大会」になったと思うか聞きました。
「なった」が31%、「ならなかった」が57%でした。
今月24日に開幕する東京パラリンピックをどうすべきだと思うか聞きました。
「観客を制限せずに行うべき」が2%、「観客の数を制限して行うべき」が15%、「無観客で行うべき」が60%、「中止すべき」が18%でした。