2021年10月7日木曜日

野党が政権交代で新しい政治示す選挙に

 NHKや民放が自民党総裁選の報道に明け暮れて自民党の大宣伝をした償いかと思われますが、5日のTBS「ひるおび」に野党の幹部らが招かれました。
 しんぶん赤旗が、共産党の小池書記局長の発言を中心に報じました。
 維新の会の松井一郎代表はここでも「共産党は、日米同盟破棄、自衛隊は違憲だ。立憲民主党はよく覚悟した」などと共闘を非難しましたが、小池氏は「私たちは独自の政策を持っているが、それを共闘の中に、政権の中に持ち込むことはしないあまりにもアメリカ言いなりの政治は変えていく。沖縄の『新基地建設反対』の民意が明確なのに、それを無視して基地建設を押し付けることは中止する。集団的自衛権の行使、すなわち海外で自衛隊が戦争することは認めない。そういう政権をつくることで合意している」と反論しました。
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野党が政権交代で新しい政治示す選挙に TBS系「ひるおび!」
 小池書記局長が出演
                       しんぶん赤旗 2021年10月6日
 日本共産党の小池晃書記局長は5日、TBS系番組「ひるおび!」に野党幹部らと出演し、岸田文雄新首相が就任から異例の早さの解散・総選挙日程(19日公示、31日投票)を示すもと、野党としてどう総選挙に臨むかについて議論しました。小池氏は「野党が政権交代で新しい政治を示す選挙にしたい」と表明しました。(詳報下掲
 立憲民主党の福山哲郎幹事長、国民民主党の玉木雄一郎代表、日本維新の会の松井一郎代表が出演しました。
 冒頭、岸田首相が就任から10日で解散、解散から17日で投開票という戦後最短での選挙日程を示したことが議論に。小池氏は「『この岸田にお任せいただきたい』と言うのであれば、国民が判断するための材料が必要だ」と発言。憲法に基づく野党の国会開会要求を政府が拒み続けてきたのは憲法違反だと指摘し、予算委員会を開いてきちんと議論するべきだと求めました。
 その上で、解散・総選挙について「受けて立つ。野党が政権交代して新しい政治を示す選挙にしたい」と表明。この間、共産、立民、社民、れいわの4野党が総選挙にむけた市民連合との20項目の共通政策を確認し、立民との間では政権協力にも合意したと紹介し、「政権交代に向けた準備は整っている。今度の選挙で『表紙』だけでなく『本』自体を替えなければいけない」と語りました。
 維新の松井氏が外交・防衛分野の考えが違うのに政権協力に合意したのは「無責任だ」などと攻撃したのに対し、小池氏は、日米安保条約廃棄などの党独自の考えについて「政権の中に持ちこまないことは、この6年間、野党間で綿密に議論して確認してきた」「集団的自衛権行使を認めた安保法制の廃止など、当面の課題では一致している」と反論しました。
 立民の福山氏は、政権をとればコロナ対策の補正予算を真っ先に指示し、任命拒否された学術会議会員の任命や、野党で一致している消費税5%減税なども実施していくと述べました。
 小池氏は、任命拒否された学術会議会員の任命も共通政策に掲げていると紹介。「今度の選挙は『命を守る』選挙だと思う」と述べ、新型コロナに感染しても病院に入れず亡くなる人が続出するような事態を繰り返してはいけないと強調しました。また、野党がこの4年間に、持続化給付金を再支給する法案や介護・医療従事者の賃金上げ法案など60本を提出してきたと紹介し、「医療機関の充実や補償、大規模な検査で感染を抑え込むことを争点として訴え、野党が政権をとればできるということを分かりやすく示す選挙にしたい」と力を込めました。


TBS番組「ひるおび!」 小池書記局長の発言
政権交代で新しい政治へ 共通政策の実現 命を守る選挙に
                       しんぶん赤旗 2021年10月6日
 日本共産党の小池晃書記局長は5日のTBSテレビ番組「ひるおび!」で、岸田文雄首相が総選挙の日程を表明したことを受け、市民と野党の共闘の発展や、総選挙で政権交代を実現のための取り組みなどについて議論しました。
 司会の恵俊彰氏が、岸田首相が組閣をした4日に総選挙を19日公示、31日投票で行うと表明したことを紹介しました。コメンテーターのタレント・バービー氏が「選ぶ側からするともう少し判断材料がほしい。実際にどう動いてくれるのか、予算はどんな感じなのかを見たうえで判断できたらうれしい」と発言しました。

“表紙”でなく全体を替える
 小池氏は「岸田氏が『お任せいただけるかどうか』というのであれば、国民が『任せていいのかどうか』を判断する材料は必要だ。バービーさんが言ったようにあまりにも材料がない。野党は国会を開けとずっと言い続けてきた。憲法に基づく要求だ。総裁選が終わったらまともな国会審議もせず、総裁選より短い期間で総選挙をやるのは、あまりにも乱暴だと思うけれども、そういう日程になるならば受けて立つ。野党が政権交代で実現する新しい政治を示す選挙にしたい」と強調しました。

 コメンテーターの大谷昭宏氏が「4野党共闘でやっているわけだから『われわれだったらこんな内閣をつくる』と出してみては」と問いかけ。小池氏は「野党はこの間、共通政策の確認も行い、立憲民主党とは党首会談もやり、政権協力についても合意した。たたかう体制、政権交代に向けた準備は整ってきた」と強調。「攻めに攻めて、何としても今度の選挙で“表紙”ではなくて“本”全体を替える。政権交代の選挙にしたい」と述べました。

 恵氏が、日本共産党と立憲民主党の政権協力合意について質問しました。小池氏は「今までの選挙で初めて、共産党も協力する形での政権の合意をして選挙に臨むことになる。99年の党の歴史で初めてのことだ」と指摘。「大事なのは、共闘の旗印である共通政策が確認されていることだ」と述べ、共通政策で、医療費削減をやめてコロナの医療体制を強化することや、安保法制の廃止、辺野古の新基地建設の中止、消費税の減税で貧困と格差をなくすこと、選択的夫婦別姓制度の実現、森友・加計問題などの真相究明が掲げられていることを紹介しました。小池氏は「こうした中身を国民の皆さんに分かりやすい形で示し、今までの自民党政治と違うということを伝えることが鍵だ」と主張しました。

独自の政策は持ち込まない
 維新の会の松井一郎代表は「共産党は、日米同盟破棄、自衛隊は違憲だ。立憲民主党はよく覚悟した」などと共闘を非難。小池氏は「私たちは独自の政策を持っている。ただ、それを共闘の中に、政権の中に持ち込むことはしないと、6年間、綿密に議論してきた。あまりにもアメリカ言いなりの政治は変えていく。沖縄の『新基地建設反対』の民意が明確なのに、それを無視して基地建設を押し付けることは中止する。集団的自衛権の行使、すなわち海外で自衛隊が戦争することは認めない。そういう政権をつくることで合意している」と反論しました。
 なおも、松井氏が共闘について「バラバラだけどチームを組むということか」と発言しました。小池氏は「バラバラというが、外交・安保の問題で問われているのは、今すぐ自衛隊をなくすかどうかということではありません。集団的自衛権の行使に反対することでは完全に一致している」と反論。国民民主党の玉木雄一郎代表にも「当面の課題ではほとんどが一致しているのだから、一緒にやろう」と呼びかけました。
 大谷氏が「野党4党は学術会議の任命拒否された6人はどうするのか。身近なところで、この政権は大丈夫か。文書は書き換える、隠ぺいはする、学者の思想信条に入っていく。そういうことに対して4党でできることがあるはずだ」と指摘。バービー氏は「生活に困っている国民はたくさんいる。コロナ対策とか経済対策とか、実行力がどれくらいあるのかを知りたい」と発言しました。

野党法案提出 準備もう十分

 小池氏は「4党が市民連合と確認した共通政策には日本学術会議の会員を推薦通りに任命するということが入っている」と応じました。そのうえで、「今度の選挙は“命を守る選挙”だと思います(恵氏「はい」)。コロナのもとで病院に入れずに自宅で亡くなる人が8月に250人も出た。こういうことは絶対繰り返してはいけない」と強調。そのうえで、「この間、野党は4年間で60以上の法案を一緒に出してきた。持続化給付金を再支給する法案、所得の少ない人に対する給付金を再び出そうという法案、介護従事者の賃金を上げる法案も出してきている。(野党は)一致してやってきているから、もう準備は十分できている。政権を代えて、コロナ対応で、命を守るために、医療機関を充実させていくこと、十分な補償をやること、あるいは大規模な検査で感染を抑え込んでいくことを最大の争点として、今度の選挙では訴えていきたい。野党が政権を取れば、これができるということを分かりやすく示していく選挙にしたい」と表明しました。