しんぶん赤旗のシリーズ「徹底追及 統一協会」の国会論戦編が始まりました。国会論戦編1では共産党国会議員団の1970~80年代の論戦を振り返ります。当時、自民党のメンバーは何の問題意識も持っていなかった(或いはその振りをした)ことが読み取れます。
それとは別に日本海新聞が鳥取県議会議員に対して行ったアンケートに35人の県議が答え、自民党県議19人のうち11人が統一協会の集会やイベントに参加していたことが分かりました。選挙の支援を受けた人もいました。こちらは現時点における地方議会における自民党と統一協会の探い関係・癒着を示すものです。しんぶん赤旗が報じました。
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徹底追及 統一協会 国会論戦編 1
78年に政治家リスト 癒着暴いた共産党
しんぶん赤旗 2022年9月7日
統一協会=国際勝共連合は、自民党など反共を党是とする政党の全面支援のもと、デマと謀略で革新勢力を攻撃する〝反共突撃隊″として活動してきました。反社会的・反民主主義的な統一協会の正体を暴き、市民から寄せられた訴えと調査に基づいて霊感商法などの被害を告発してきた日本共産党国会議員団の1970~80年代の論戦を振り返ります。(肩書は当時)
絶縁を拒否
78年3月31日、不破哲三書記局長は、勝共連合に協力してきた政治家182人のリストを記者会見で公表しました。勝共連合の機関紙や出版物で関係が報じられた政治家の氏名、内容を調査したもの。現職閣僚16人を含む自民党国会議員171人、新自由クラブ4人、民社党5人、ロッキード事件で逮捕され自民党を離党していた田中角栄元首相、橋本登美三郎元幹事長の名前が列挙され、勝共連合と政権・保守党の癒着ぷりを暴きました。
この調査で福田赳夫首相が蔵相時代の74年5月、帝国ホテルで開かれた統一協会の晩餐会で開祖・文鮮明を前に「アジアに偉大な指導者現る。その名は文鮮明」と賛美したことを明らかにしました。
78年4月3日の参院予算委員会で橋本敦、内藤功両議員は、勝共連合・統一協会と自民党との深い関係を取り上げ、福田首相の政治責任を問いました。 ’
橋本議員 KCIA(韓国中央情報部)の政治謀略部隊である勝共連合・統一協会と深い
関係を持ち支持、激励してきた政府・自民党の責任は重大だ。
福田首相 勝共連合が反共を旗印にし、そういう点に着目して自民党と勝共連合が協力的
側面を持っでおったということは理解願えると恵う。
内藤議員 勝共連合・統一協会と手を切ると言えないのか。
福田首相 これと縁を絶てということは申し上げかねる。
首相以外に文鮮明の晩餐会に参加した閣僚は「反共思想のいい会合だと喜んで出席しだけ(中川一郎農相)、「何か教会の布教をしている正しい思想、啓蒙、普及ということで党の方へ案内が来た」(小沢辰男厚相)と悪ぴれもせず関係を認めました。
関係当然視
83年2月23日の衆院法務委員金で安藤巌議員は、勝共連合の地方総支部結成大会の世話人・賛同者に名を連ねた秦野章法相に「〝憲法を悪″とす各団体に賛同するのは憲法擁護義務のある大臣の立場.と矛盾する」とただしました。
秦野法相は「私の事務所に勝共連合の人が学生さんかな、見えたことはある」「自民党国会議員はほとんど(大会の賛同者に)入っている。怒る問題でもない」と党ぐるみの日常的なつながりを強鯛。これが実態でした。
自民党議員らは統一協会の行事への出席や祝電などで協力するだけでなく、資金面でも関連企業や勝共連合から多額の献金を受け取っていました。
87年9月16日の衆院法務委で安藤議員は霊感商法を行う「世界のしあわせ」(現ハッピーワールド)社から献金を受けた自民党の保岡興治、桜井新、亀井静香各衆院議員の名前を挙げ、「自民党は霊感商法をバックアップしているという批判が出てもおかしくない」と追及しまじた。 (つづく) (統一協会取材班)
自民11氏、統一協会と関係 鳥取県議会 集会イベントに参加
共産党、徹底解明を要求
しんぶん赤旗 2022年9月7日
鳥取県議会議員に対し、日本海新聞が統一協会との関係で行ったアンケートに35人の県議が答え、自民党県議19人のうち11人が統一協会の集会やイベントに関わっていたことがわかりました。同党の川部洋県議は選挙の支援を受けています。同党と統一協会の探い関係・癒着が明らかになりました。 (鳥取県・岩見幸徳)
日本共産党鳥取県委員会の調査によると、自民党の各県議の関わりは以下の通りです。
21年1月6日、鳥取市で開かれた鳥取県平和大使協議会主催の新春平和大使セミナーには県議、市議ら約60人が参加。天宙平和連合日本支部の梶栗正義議長(国際勝共連合会長)が記念講演を行っています。西川憲雄県議が、鳥取県平和大使協議会議長です。
19年9月8日、統一協会が中心となった実行委員会が主催する「孝情文化フェスティバル」が鳥取市で開かれ、約6000人が参加。中島規夫県議が来賓あいさつを行い、野坂道明県議、常田賢二県議らが参加しています。
このようなイベントに浜田一哉県議、藤縄喜和県議らが参加しています。
国際勝共連合鳥取県本部代表の森谷司米子市議が事務局の鳥取県家庭教育支援条例推進委員会が主催した「家庭教育の必要性について」勉強会(2019年7月30日に鳥取市で開催、講師は麗澤大学大学院特任教授の高橋史朗氏)の代表世話人に西川憲雄県議、尾沢三夫米子市議が名を連ねています。同委員会主催の勉強会に松田正県議が参加し、同様の勉強会に語堂正範県議、山口雅志県議らが参加しています。
高橋史朗氏が基調講演をした「アフターコロナの新しい価値を問う」シンポジウム(20年10月18日に米子市で開催)では、同実行委員会代表世話人の尾沢市議が主催者あいさつ。パネリストに自民党の赤沢亮正衆院議員、舞立昇治参院議員、伊木隆司米子市長、県子育て人材局長を迎え、自民党の野坂道明県議が司会を務めました。
日韓トンネル関係のイベントには、島谷龍司県議らが出席しています。
日本共産党鳥取県委員会の岩永尚之委員長、塚田成幸書記長と市谷知子県議は5日、県議会の内田博長議長に「県会議員と統一協会との関係・癒着を徹底解朋し、県民への説明、関係断絶、被害者相談窓口設置」をするよう申し入れました。
内田議長は、「私も竹島問題にかかわっており、こういう団体とは相いれないところがある。申し入れの趣旨はわかった。議会全体としての対応がいる。報道されていることは、氷山の一角にすぎない。特にアメリカの共和党へのロビー活動に使われるお金は日本が資金源になっている」と述べ、議会として対応することを約束しました。