2022年9月29日木曜日

徹底追及 統一協会 鈴木エイトさんに聞く(上・下) 安倍元首相と思惑一致/搾り取られる信者

 しんぶん赤旗の記事「徹底追及 統一協会 鈴木エイトさんに聞く(上・下)」を一括して紹介します。
 「上編」では、安倍元首相の「長期政権と改憲のためには、うまく手足として動いてくれる統一協会が必要だ」という思惑と、統一教会側の「霊感商法が警察から摘発を受け解体しかねない事態に直面し政権からの保護欲しい」という願いが一致して結びついたことが、「下編」では統一教会が8月19日に記者会見を行った狙いや、信者2世を含め信者たちが際限のない献金を強制されている実態が語られています。
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徹底追及 統一協会 安倍元首相と思惑一致 自民党との関係 
 鈴木エイトさんに聞く (上)           
                       しんぶん赤旗 2022年9月27日
 統一協会(世界平和統一家庭連合)と自民党との攬佩がなぜここまで深まったのか、長年、取材してきたジヤーナリストで作家の鈴木エイトさんに聞きました。統一協会取材部)

 統一協会と安倍晋三元首相の最初の接点は、2005年ごろの反LGBTの運動です。関係が深化したのは第2次安倍晋三政権からです。ただし公然と付き合ってきたわけではなく、やはり隠したかった。ただ17年から協会や関連団体のイベントが生配で一般の人も見られるようになり、安倍氏側の気も緩んでいたと思います。

改憲の手足″
 なぜ関係が深求ったのか。第1次政権が安倍氏にとって不本意な格好で終わり、12年の自民党総裁選では異例の逆転勝ちで安倍氏が総裁に返り咲いた。長期政権と改憲のためには、うまく手足として動いてくれる統一協会が必要だと安倍氏は考えたのでしょう。協会側は霊感商法が警察から摘発を受け、解体しかねない事態に直面したので政権からの保護がほしかった。両者の思惑が一致したといえます。
 安倍氏は統一協会との関係をなるべく隠したかったのではないでしょうか。21年に協会関連団体である天宙平和連合(UPF)のイベントにメーッセージを送た時も、映像は当日しか見ることができないようにしていました。それが一部メディアで報じられたとしても、自分の政治生命と自民党になんの影響やダメージはないだろうと判断してのことでしょう。確かに、それを報じたのは「しんぶん赤旗やいくつかの雑誌だけでした。大手メディアは黙殺しました。
 統一協会は議員をイベントなどに呼んで箔(はく)をつける。議員も「それぐらいたいしたことない」と協会との関係を続けてきました。問題視されるようになって、うろえているのが今の状況です。
 萩生田光一自民党政綱会長山際志郎経済再生担当相らもともと、統一協会丸抱えの政治家だと指摘されてきました。

信者ポイ捨て
 協会との関係を否定する萩生田氏については、現役信者が「彼は市議会議員時代から協会(施設)に通っています」と証言しました。脱会者でなく現役信者が証言したということは、協会のコントロール下で発言しているということです。萩生田氏が協会に首根っこを押さえられているのではないかとすら感じられました。
 萩生田氏と統一協会の関係を最初に告発した脱会者は、関係を否定した発言に、当初は「悲しい」と私に言っていました。その次は憤りで、最後は「ダッセーな」と。協会の思惑は別として、お世話になっていながら、「知りませんでした」というのは確かにダサい。人として、世話になった人をポイ捨て″してはだめでしょう。
 信者たちはカルト被害者です。それを政治家が利用している。私の取材の原動力は、そういう怒りです。勧誘するなら「霊感商法をやっている統一協会とまず名乗るべきだし、政治家も統一協会を利用するなら公にすべきです私は、隠しているところを華いて、有権者の判断材料にしてもらいたい。投票行動に必要な情報を提供しているだけです。
 いま、日本のメディアが一斉に統一協会問題を報道しています。ジグソーパズルのピースが次々と埋まっていますが、政界ルートなどで埋めていくべきピースはまだまだあります。私は持っている情報を出し惜しみせず提供して疑惑解明に協力していきたい。(つづく)


徹底追及 統一協会 2世問題に目を 搾り取られる信者
 鈴木エイトさんに聞く (下)           
                       しんぶん赤旗 2022年9月28日
 統一協会(世界平和統一家庭連合)の田中高広会長は日本外国特派員協会で会見(8月)ましたが、内容すべてが欺まん的であり、協会の主張をただ読み上げる異様なものでした

本部から指示
 会見前日に私が得た情報では、海外メディアに日本の報道はおかしいと報じさせて外圧をかけようと、韓国の協会本部からの指示で行われたというものでした。会見は、それに沿った内容でした。
 会見で、国連を持ち出す姑息(こそく)さを感じました。統一協会は内部文膏で国連をさんざん否定しています。方で、協会関連団体の天宙平和連合(UPF)と世界平和女性連合が国運NGOの資格を取得しています。国連を協会のはく付けに最大限利用しています。
 会見で田中会長は、安倍晋三元首相がメッセージを送ったUPFなどを「友好団体」と称しました。統一協会が政治家と直接関係をもっていないようにみせようとしたのです。元信者の証言や内部文書からみても明らかにウソで、統一協会と友好団体」は一体の関係です。
 「霊感商法なるものを過去においても現在も行っていない」という発言も明白なウソです。
 140万円の献金と引き換えに、統一協会の開祖、文鮮明夫妻の言葉をまとめた『天聖経』を授けるという内容の指示文書が2013年に出ています。消費者契約法違反にらないように、より狡猾(こうかつ)に金集めしているのが実態です。
 つぽなどの売買に代わっ、献金をした信者に置物「善霊堂」などを授けるシスチムに代わっています。1000万円を献金したら、文鮮明のサインをプラスでつけるだとか、1億円の献金者にはそれを二つとか、特典を与える手法です。そして信者にはくり返し献金ノルマが課されています

自己破産推奨
 社会的批判の高まりで霊感商法ができなくなって今やいかに信者から搾り取るかになっています。信者は相当、疲弊していると思います。相談会に来た信者2世の話だと小遣いを一銭ももらってないとか、親戚からもらった唯一のお年玉まで親が勝手に献金したとか、自力で奨学金を利用して進学して返済に追われている事例がありました。ネグレクト(勢児放棄)もかなり多ぺ発生しているもようです。
 通常の団体であれば、自己破産する前に献金をやめます。ところが統一協会は自己破産するまで献金するのが奨励されています。安倍晋三元首相を銃撃した山上徹也容疑者の母親は献金し過ぎて自己破産したとされていますが、同じような家庭はまだまだあるでしょう。
 ある偉者2世は、「山上容疑者の気持ちが分かってしまう自分が怖い」と語ていました。犯行は許しがたいものです。ただ今までこうした信者2世が存在することを政治家やメディアは見てこなかった。

 これは、今回の事件をみる上で重要なポイントです。突発的な犯行として幕引きされないように、事件を発端に明るみに出た社会問題をしっかりみていかなければなりません。世間の関心が無くなれば政治家も統一協会もうまく逃げようとするし、に戻ってしまいかねません。(おわり)