2022年9月12日月曜日

12- 山谷えり子の鉄面皮 旧統一教会との20年越しの癒着隠し

 元国家公安委員長の山谷えり子議員については、霊感商法対策弁護士連の代表世話人の山口広弁護士が著書で、03年の衆院選で統一教会の組織的支援を受けたと記述しています
 また有田芳生氏が入手した教団の内部文書によれば、10年の参院選に向けて勝共連合の本部長が「山谷えり子先生の必勝のためご尽力宜しくお願いいたします」と、全国規模の支援を呼びかけています。
 それにもかかわらず先般公表した自民党の「点検」結果には山谷氏に関する記述はありませんでした。彼女は、共同通信が全国会議員712人を対象に行ったアンケートでも、「献金、パーティー券購入」「選挙活動への支援」「集会への出席や祝電」のいずれも「ない」と回答し、「政治家への支持表明への考え」を聞く設問には〈一連の報道により憲法で保障されている「信教の自由」がおびやかされてはならないと危惧している〉と、一見もっともらしくてその実的外れなことを書き込んでいたということです。
 統一教会から見れば模範解答なのでしょう。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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山谷えり子元国家公安委員長の「鉄面皮」 旧統一教会との“20年越し”ズブズブ癒着隠し
                          日刊ゲンダイ 2022/09/11
 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との癒着をめぐり、自民党が公表した点検結果はヌルいにも程がある。衆参両院の議長を除く所属国会議員379人中、何らかの接点があるとしたのはわずか179人。そのうち、名前を出したのは特に関係が深いとする121人のみ。その上、教団との濃厚な関係が周知の閣僚経験者の名前はなかった。安倍派に所属する元国家公安委員長の山谷えり子参院議員(全国比例)だ
 ジャーナリストの有田芳生氏が入手した教団の内部文書には、2010年の参院選に向けた支援の呼びかけが生々しく記されている。
〈来る7月の参議院選挙でございますが、勝共本部青津和代本部長より資料等届いているかと思いますが、山谷えり子先生の必勝のためご尽力宜しくお願いいたします。6年前の選挙では西日本の食口の皆様にお願いしましたが、このたびは全国あげてお願いする形になるかと思います〉
「勝共本部」とは教団の政治団体「国際勝共連合」の本部、「食口」は信徒を指す。

「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の代表世話人を務める山口広弁護士も著書「検証・統一教会=家庭連合」で、山谷氏が03年の衆院選で〈統一教会の組織的支援を受けた〉と指摘。こう書いている。
〈二〇〇三年の衆院選で選挙応援に動員された二十代の女性信者が私に体験を語った。四人の女性信者で参加したら顔見知りの信者たちがスーツを着て、事務所のお茶だし、名簿整理、ポスター貼りの承諾取りの戸別訪問、ポスター貼り、うぐいす嬢などをさせられた。「過度の性教育に反対」「家庭の再建」など選対で渡されたアナウンスマニュアルは統一教会で普段言われている内容とそっくりだった〉

 共同通信が全国会議員712人を対象に教団との関わりを調査したアンケートで、山谷氏は「献金、パーティー券購入」「選挙活動への支援」「集会への出席や祝電」のいずれも「ない」と回答。「政治家への支持表明への考え」を聞く設問には〈一連の報道により憲法で保障されている「信教の自由」がおびやかされてはならないと危惧している〉などと、シレッと書き込んでいた。ここで「信教の自由」を持ち出すのは議論のすり替え。問われているのは、純然たる宗教団体との付き合い方ではなく、反日・反社会的団体との関係だ。

「憲法20条は無条件で『信教の自由』を保障しているわけではありませんし、統一教会問題を論ずる際に持ち出すのはミスリードです。『信教の自由』を隠れみのにして教団が訴える“宗教弾圧”と同じ文脈になってしまう」(立正大名誉教授の金子勝氏=憲法)
 まさか「サタン」と呼ばれるのを恐れているのか。