6日、全国弁連は新田八朗・富山県知事に対し統一教会と今後一切関係を持たないよう申し入れました。新田知事は知事選前の20年8月、統一教会会長(当時)の徳野英治氏と選挙事務所で面談して10月の知事選で関連団体の「世界平和連合」から具体的な支援を受け、当人も関連団体の集会で3回演説を行いました
統一教会は地方政治にも深く根を張っていますが、中でも顕著なのが富山県で「日韓トンネル推進富山県民会議」の講演会など5件で統一教会系のイベントを県として後援し、「ピースロード」については県と15市町村のすべてが後援したほか、県知事、富山市長、高岡市長、魚津市長などは統一教会系のイベントに参加しています。地元の新聞社やテレビ局など4社もそうしたイベントを後援をしてきました。
⇒ (9月11日)富山県では首長、自治体、メディアに侵食 統一協会
そんななか富山市の共産党市議団は9日、過去の後援の承認を取り消すよう求めましたが、その時は「考えていない」との回答でした。それが15日の富山市議会で、共産党の赤星ゆかり市議が統一協会関連団体の行事への市の後援について糺したのに対して、市は過去にさかのぼり取り消す方向で検討していると表明しました。
赤星市議は、「過去の統一協会系の行事に市や市教委が後援し、出席した市長、自民党の国会議員、県議、市議らがガッツポーズしている記念写真や、市長があいさつしている写真などがネットに出回っているが、これを放置しては引き続き統一協会にお墨つきを与え、被害拡大につながる」と述べています。統一協会と政治の癒着を批判する世論が急速に盛り上がっていることが市を動かしたものと思われます。
しんぶん赤旗の記事を紹介します。
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統一協会系行事の後援 富山市、過去分取り消しへ 共産党赤星市議に回答
しんぶん赤旗 2022年9月16日
(写真)赤星ゆかり市議
富山市議会で15日、日本共産党の赤星ゆかり市議が統一協会関連団体の行事への市の後援についてただし、市は過去にさかのぼり取り消す方向で検討していると表明しました。
富山市は統一協会系の自転車イベント「ピースロード」や日韓トンネル推進富山県民会議主催の講演会などを後援。市教育委員会も、県平和大使協議会主催で自民党の国会議員・県議・市議らを講師に招いた「オープンカレッジ」を後援してきました。藤井裕久市長も、統一協会の関連団体「UPFジャパン」の梶栗正義議長が講師を務めた昨年のオープンカレッジに参加し「平和大使」に任命されていました。
赤星市議は、市に提出された同協議会の規約には「『One Family under God』の実現」と書かれており「少し調べたら統一協会にたどりつくはず」と指摘。今後、後援しないのは当然として「過去に後援した行事についても、さかのぼって取り消すべきだ」と迫りました。
前田一士企画管理部長は、統一協会との関わりを一切持たない意思を強く示すため、過去の後援の承認取り消しを「現在検討している」と答弁しました。市は9日、党市議団の申し入れに「考えていない」と答えていましたが、統一協会と政治の癒着を批判する世論が市を動かしました。
赤星市議は「過去の統一協会系の行事に市や市教委が後援し、出席した市長、自民党の国会議員、県議、市議らがガッツポーズしている記念写真や、市長があいさつしている写真などがネットに出回っている。これを放置しては引き続き統一協会にお墨つきを与え、被害拡大につながる。過去の後援を取り消さなければ意味がないし、市が検討を表明したのは非常に大きい」と語りました。