旧統一協会の元会長ら最古参の幹部が「全ての教会員の皆さん」に対して、協会への解散命令請求に反対する嘆願書を政府に提出するよう要請していたことが30日、分かりました。
解散を求め活動している被害者や信者2世らに、統一協会が対抗した形です。ただ実際に出された嘆願書の数は公称の信者数よりはるかに少ない2万3486通で、それが現在組織が動かせる「信者」の数ということになります。
統一協会は記者会見で信者数を約10万人と説明し、関係者によると日常的に活動参加しているのは約4万人としていますが、それらに比べても少ない数です。
いずれにしても今回の教団側の対応は解散命令が出されることを非常に恐れているということの顕われです。10日に成立した救済法は殆ど実効性のないものになってしまいましたが、文科省宗務課に急遽増員されたメンバーは解散命令の実現に向けて注力しているようです。
すでに全国弁連が獲得した数十例の判決で、統一協会の反社会性・憲法違反の実態は十分に証明されているので、是非解散にこぎつけて欲しいものです。
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徹底追及 統一協会 被害者の解散請求活動に対抗 反対嘆願書呼びかけ
元会長ら最古参幹部 信者に
しんぶん赤旗 2022年12月31日
統一協会(世界平和統一家庭連合)の元会長ら最古参の幹部が、協会への解散命令請求に反対する嘆願書を政府に提出するよう信者に要請していたことが30日、分かりました。解散を求め活動している被害者や信者2世らに、統一協会が対抗した形です。ただ嘆願書の提出数は信者よりはるかに少なく、協会が内部固めのためにしているという見方も出ています。(統一協会取材班)
嘆願書提出の呼びかけ人代表は、統一協会の小山田秀生元会長と特別巡回師の柴沼邦彦氏です。両氏は11月4日付で信者らに解散請求反対の嘆願書を提出するよう呼びかけ文を公表しています。
政府へ提出求め
本紙が入手した呼びかけ文は、統一協会を「社会悪」とするような報道があふれていると強調。宗教法人解散の請求が行われないよう政府へ嘆願書を提出することを求めています。
統一協会系の「世界日報」のウェブサイトによると、同協会は21日に監督官庁の文化庁に2万3486通の嘆願書を郵送したとしています。統一協会は記者会見で信者数を約10万人と説明しています。また関係者によると日常的に活動参加しているのは約4万人で、それらに比べても少ない数です。
小山田元会長は最古参の幹部で、統一協会が霊感商法を盛んにしていた2001年に会長に就任。柴沼氏は協会関連サイトによると1970年に集団結婚し、15年には特別巡回師に任命された古参幹部です。
上司に絶対服従
統一協会は正体を隠して信者を獲得し、マインドコントロールで違法な霊感商法や高額献金をさせるなど社会的被害を広げてきました。また上司の指示には絶対に従うように求めています。
他方、統一協会の信者2世らが始めた解散を求めるネット署名は20万6千人を超えており、社会的に大きな影響を与えています。
(写真)統一協会元会長らによる嘆願書提出の呼びかけ
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。