2023年3月9日木曜日

岸田大軍拡異議あり 「沖縄捨て石」許容できぬ 照屋寛之・名誉教授

 シリーズ「岸田大軍拡異議あり」に沖縄国際大学名誉教授 照屋寛之さんが登場しました。

 太平洋戦争で国から捨て石にされた沖縄では県民の4人に1人が亡くなりました。いままたミサイルが配置されようとしている沖縄の自衛隊分屯地の1キロ内には4つの小中学校があり、基地が攻撃されればたくさんの市民が巻き込まれます。
 「台湾有事は本有事」無責任な発言で、「有事」にしないために徹底した外交が必要です。そもそも「外交防衛問題は国の専権事項」として説明を逃げることは許されず、住民には「抵抗権」があります。住民が納得しないことはやってはいけないと語ります。
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「沖繩捨て石」許容できぬ 沖縄国際大学名誉教授 照屋寛之さん
                        しんぶん赤旗 2023年3月7日
 政府があおる「台湾有事」は「南西有事」でもあります。ミサイル配備が進められている沖縄県石垣市、宮古島市、与那国町など(先島諸島)の第1列島線上にうるま市(沖縄本島)は位置します。ミサイルが配備される陸上自衛隊の分屯地近くには1キロ内に四つの小中学校があり、多くの保育園もあります。基地が攻撃されれば、たくさんの市民が巻き込まれることは明白です。
 こうした危険がありながら国や市は、住民に説明を一切していません。「外交防衛問題は国の専権事項」と考えていますが、実際に戦争が起き、被害を受けるのは住民です。
 たとえ、「専権事項」だとしても住民の納得できることでなければやってはいけません。反対の声を無視して偏が強引に軍拡を進めるならば、国民には「抵抗権」があります。このことをしっかりと認識し、たたかっていかなければなりません。
 78年前、国から捨て石にされた沖縄は唯一の地上戦で県民4人のうち1人が亡くなりました。攻撃目標とされる危険のある基地を未来永劫、置き続けることが日本の民主主義なのでしょうか。再び沖縄を捨て石にすることは、県民の一人として断じて許容できません
 「台湾有事は本有事」などと言う無責任な政治家がいます。「有事」にしないために徹底した外交が必要なのです。有事をつくり出しているのは、政治の責任であることを自覚すぺきです。聞き手 田中智己)