2023年3月12日日曜日

フクシマの証言映像を後世に伝え遺そう!(土井敏邦氏)

 「レイバーネット日本」にドキュメンタリスト土井敏邦さんによる「クラウドファンディング「フクシマの証言映像を後世に伝え遺そう!」の訴えが載りました。
 土井さんは事故直後の2011年4月から福島に通い、これまでに「飯舘村―故郷を追われる村人たち―」「飯舘村―放射能と帰村―」「パレスチナからフクシマへ」などのドキュメンタリー映画を制作してきました。そして19年に劇場公開した「福島は語る」から、被災者たちの証言を映像化したドキュメンタリー映画の制作を開始しました。
 土井さんは、
原発事故から12年。“フクシマ”が国からも社会からも、もう忘れ去られようとしています。広大な大地を「人の住めない場所」にし、何万のいう人たちの生活、生業、将来の希望、家族や共同体の絆を奪ったあの原発事故がもう終わったこと』『なかったことにされようとしているのです。
 チェルノブイリ原発事故と並ぶ史上最悪の事故である“フクシマ”は、人類の歴史教訓として、後世に遺さなければなりません。そのための手掛かりは“被災者”の証言です。
 被災者たちの記憶は年毎に薄れていく一方、高齢化が進み、その数はどんどん減少していきます。被災者の証言をいま遺さなければ、間に合わなくなります
と訴えています。
 目標金額300万円に対して現在70万円が集まっているということです。
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フクシマの証言映像を後世に伝え遺そう!
                      レイバーネット日本 2023-03-11

クラウドファンディング「フクシマの証言映像を後世に伝え遺そう!」
ご協力のお願い
                        土井敏邦(ドキュメンタリスト)
 3月1日から、クラウドファンディング【フクシマの証言映像を後世に伝え遺そう!】を開始しました。
   https://motion-gallery.net/projects/toshi0000#





 原発事故から12年。“フクシマ”が国からも社会からも、もう忘れ去られようとしています。広大な大地を「人の住めない場所」にし、何万のいう人たちの生活、生業、将来の希望、家族や共同体の絆を奪ったあの原発事故が「もう終わったこと」「なかったこと」にされようとしているのです。

 チェルノブイリ原発事故と並ぶ史上最悪の事故である“フクシマ”は、人類の歴史教訓として、後世に遺さなければなりません。そのための手掛かりは“被災者”の証言です。原発事故を体験したその被災者たちの記憶は年毎に薄れていく一方、高齢化が進み、その数はどんどん減少していきます。被災者の証言をいま遺さなければ、間に合わなくなります
 私は事故直後の2011年4月から福島に通い、「飯舘村―故郷を追われる村人たち―」「飯舘村―放射能と帰村―」「パレスチナからフクシマへ」などのドキュメンタリー映画を制作してきました。とりわけ2019年に劇場公開した「福島は語る」から、被災者たちの証言を映像化したドキュメンタリー映画の制作を開始しました。


写真=土井敏邦氏


2015年にノーベル文学賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシェーヴィチは「チェルノブイリの祈り」で活字によって被災者たちの証言を記録した。この作品に触発された私は、映像によって証言を遺そうと決心しました。
 このプロジェクトは、証言ドキュメンタリー映画二作品の制作費と劇場公開のための費用のためのクラウドファンディングです。

1)【証言ドキュメンタリー映画「津島―『福島は語る』・第二章―」】
 約1400人の津島住民は自然豊かな山間(やまあい)で濃密な共同体を維持しながら、平穏な暮らしを送っていた。しかし原発爆発によって放出された大量の放射性物質汚染され、津島の全住民が避難を余儀なれた。12年を経た今なお住民は故郷を追われたまま、帰れない。
 土井敏邦は、2018年秋から津島住民の証言の記録を開始。原発事故によって何を失い、その後の人生で何を奪われ、何を破壊されたのか――その声を撮影し続けている。映画「津島―福島は語る・第二章―」は、その住民の語りに、津島の四季の風景を織り込んだ証言ドキュメンタリー作品である。

2)【証言ドキュメンタリー映画「闘い―『福島は語る』・第三章―」(仮題)】
 原告約4000人を抱える原発訴訟団、「生業訴訟」の団長・中島孝さん。「(電力に象徴される)便利さと発展が差別と犠牲の上に成り立っている」と訴える「福島原発告訴団」団長、武藤類子さん。原発事故以前に長年、原発立地の町で、原発反対運動の先頭に立ってきた石丸小四郎さん。彼らはなぜ、長い歳月と生活の犠牲を払いながらも、国や東京電力という巨大な相手と闘い続けてきたのか。彼らを突き動かし、支えている思いは何か。彼らの語りの中から、“原発との闘い”の意味を探る。
 一方、裁判闘争の原告たちは12年前の“心の傷”を背負いながら懸命に生きている。原発事故で自死に追いやられた父親の遺志を継ぎ、土に生きる青年。放射能汚染で農産物の販路を奪われ、その怒りと悲しみを歌や人形劇で訴え続ける農民夫妻・・・  原発事故による放射能汚染で、劇的に人生を変えられた被災者たちが、この12年間の人生を語る

〈目標金額〉 300万円
 このプロジェクトに、力を貸していただけないでしょうか。よろしくお願いします。
                       2023年3月10日 土井敏邦