政府は「敵基地攻撃」を担う長射程ミサイルを保管するために全国約130ヵ所に大型弾薬庫を作ろうとしています。
京都府精華町(相楽郡)の陸上自衛隊祝園分屯地にはかつて「東洋ー」と呼ばれた弾薬庫があります。今度の長射程ミサイル保有の計画に伴って大型弾薬庫を整備するための調査費が予算案に計上されました。
平時でも弾薬庫は危険極まる存在なのでそれなりの安全上の配慮が要求されています。 しかし敵基地攻撃兵器に関連する弾薬庫となれば話は別で、戦争の時には真っ先にミサイル攻撃を受け大爆発を起こすことになります。
先に自衛隊基地強靭化問題に関連して共産党の小池晃氏が「市街地のすぐそぱに弾薬庫をつくれば、真っ先に攻撃対象になる」と追及したのに対して、岸田首相は「火薬取締法など、関係法令に従って安全面に配慮する」などと、無責任を絵に画いたような答弁をしました。
相楽平和委員会は25日、同一町内で緊急集会を開き40人が参加しました。集会では、大型弾薬庫の建設と住民の安全を置き去りにした同分屯地の「強靭化」を白紙にするよう求める決議をあげました。
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長射程ミサイル保管不安 京都・精華町平和委が緊急集会
しんぶん赤旗 2023年3月26日
京都府精華町の陸上自衛隊祝園(ほうその)分屯地(祝園弾薬支処)に長射程ミサイルを保管する計画が浮上し、住民から不安の声があがるなか、相楽平和委員会は25日、同一町内で緊急集会を開き、40人が参加しました。
政府は、「敵基地攻撃」を担う長射程ミサイルを保管するために全国約130ヵ所に大型弾薬庫をつくるとし、同分屯地には整備のための調査費が予算案に計上されました。
同町は大阪や京都のベッドタウン。かつて「東洋ーの弾薬庫」と言われた同分屯地の1キロ圏内には住宅地や学校があります。
日本共産党の坪井久行町議は、「これまでも爆発事故などの危険性はあったが質的に転換した。敵基地攻撃による報復でこの弾薬庫がねらわれ、住民の命が危険にさらされる。多くの住民の共通認識にしていきたい」と語りました。
青木敏町議(無所属)は、近年も分屯地内に新たな弾薬摩が確認され、弾薬貯蔵量の増加が推測されるとしつつ「現状もわからないのが正直なところ。引き続きウオッチしていかないといけない」と述べました。
集会では、大型弾薬庫の建設と住民の安全を置き去りにした同分屯地の「強靭(きょうじん)化」を白紙にするよう求める決議をあげました。