2023年3月3日金曜日

03- 参院議員宿舎「家賃値下げ」に国民の怒り大爆発!(日刊ゲンダイ)

 かつて「井戸塀 政治家」という言葉がありました。「国事に奔走して家の財産を失い,残ったのは井戸と塀ばかり」という意味のようですが、「政治活動や貧民救済に私財を投じた結果」と解釈して「清廉な政治家」を意味する と説く人もいます。それに近い「活動家」は今も居そうですが、国会議員たちの大半は「文通費」を恰好の収入源と見ているほどですから、そうした「政治家」はまず皆無とみるべきでしょう。

 国民が年初以後加速された物価高騰に苦しむ中で、参議院議員用の麹町議員宿舎(2LDKー75㎡)の家賃を4月から月額9万2210円から8万9642円に減額することが決まりました。
 数千円の減額だから…というようなことではありません。そこは本来は周辺相場が30万円~40万円の処に、議員たちは9万円台で住んでいるのに…という問題です。
 国会議員(や公務員)が自分たちの特権と考えているのなら大間違いです。
 日刊ゲンダイが取り上げました。
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参院議員宿舎「家賃値下げ」に国民の怒り大爆発!「ぶっちゃけ、議員は意識が希薄」の大問題
                          日刊ゲンダイ 2023/03/03
 このご時世に「値下げ」とは珍しい話だが、恩恵にあずかれるのは“上級国民”だけだ。参院議院運営委員会が27日、庶務関係小委員会で参議院議員用の麹町議員宿舎南棟(東京・麹町)の家賃を4月から引き下げることを決定。月額9万2210円から2568円減額し、8万9642円となる
 物価高は止まらず、マンション価格も高騰。庶民はマイホーム取得も困難だ。
 なのに、国会議員だけ家賃のディスカウントが許されるなんて、到底理解できない。
 参議院事務局・管理部管理課は、値下げの理由について「建設からの年数経過により、使用料を調整した」と説明。建築から5年ごとに使用料を見直す規定に基づいたという。

■周辺相場は月30万~40万円
 許しがたいのは、宿舎が格安家賃からは想像もできないほどの“大名普請”であることだ。1997年に完成した南棟は築25年、地下1階、地上7階建て。ベージュの外壁の瀟洒な造りとなっている。部屋は75平方メートルの2LDKで、総戸数は52戸。東京メトロ「麹町駅」から徒歩3分と立地も最高だ。
 住宅情報サイト「アットホーム」によると、今年1月時点の麹町駅の2LDK~3DKの家賃相場は「47・.04万円」。周辺相場からかけ離れているのは明らかだ。
 住宅ジャーナリストの榊淳司氏はこう言う。
「一般的に家賃相場は、消費者の所得に連動する傾向にあります。日本では長らく賃金水準が上がっていないため、ここ10年程度、横ばい状態が続いている。ただ、物価高が続く現状では『値下げ』はあり得ません。麹町駅至近でこの条件なら月30万~40万円が妥当でしょう。賃料値下げもさることながら、月9万円という格安水準も普通では考えられません

■庶民は物価高で青息吐息なのに…
 さすがにツイッターでは〈ナメとんのか〉〈自分達に甘すぎる〉〈庶民死にそうなんですけど……〉という声が続出。大炎上している。国会議員は歳費のほか、月65万円の「立法事務費」などをひっくるめると“年収”は約4000万円といわれている。物価高で庶民はギリギリの生活を送っているのに、なぜさらなる“特権”を求めるのか。ある参院議員はこう言う。

「ぶっちゃけた話、与野党共に国会議員は家賃への問題意識が希薄なんです。家賃引き下げについて『あっ、そうなんだ。ラッキー』くらいにしか思っていない。だからシレッと引き下げを受け入れてしまうのでしょう」
 国民は国会議員に“セレブ生活”を送ってもらうために納税しているわけではない。よくよく考えるべきだ。