2023年3月13日月曜日

高市早苗氏に「更迭」浮上! 謝罪はしても辞職拒否、火ダルマ必至の岸田首相が決断も

 総務省の内部文書を捏造だとして「そうでなければ議員を辞職する」と断言した高市氏は、総務省が同文書を行政文書と認めた後も、自分に関する4枚の文書が捏造であると言い直して議員辞職を拒否しています。
 その過程で磯崎陽輔氏の名前を知ったのは今年3月になってからだと明言しましたが、これは14年時点で既に旧知の間柄であることを示す動画があることで、虚偽発言がバレるというおまけもありました。動画がSNSで公開されると、高市氏は、磯崎氏が「首相補佐官TV番組の『政治的公平性』問題を担当していること」を知らなかったという意味だったと、これまた極めて苦しい言い訳をしました。
 安倍首相との電話云々の件については、本人が否定すれば「捏造」で通用すると高市氏は踏んでいるのでしょうが、「高市応援団」以外の国民の心証は「真っ黒」です。
 日刊ゲンダイが「高市早苗氏に『更迭』浮上! ~ 」という記事が載りました。
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高市早苗氏に「更迭」浮上 謝罪はしても辞職拒否、火ダルマ必至の岸田首相が決断も
                         日刊ゲンダイ 2023/03/12
 放送法の政治的公平性をめぐり、解釈変更に至ったプロセスが記された総務省の内部文書が表沙汰になって1週間あまり。事態は動いているのに、高市早苗経済安保担当相は強情を張り続け、居場所を失いつつある。
 問題のペーパーを行政文書と認めた総務省は10日、調査状況を発表。発言記録があった総務省関係者など十数人に聞き取りをしたところ、当時の礒崎陽輔首相補佐官から政治的公平性に関する問い合わせがあったと説明したが、高市大臣や安倍元首相に関連する資料は内容の精査を続けるとした。
 一方の高市大臣は、資料の一部の正確性が確認できないことについて、当時の総務相として「責任を感じている。大変申し訳ない」と閣議後の会見で謝罪。しかし、参院本会議では自身の名前が記された4文書について「正しい情報ではない」「大臣も議員も辞職すべきとは考えていない」と強気な姿勢を崩さなかった。
 そうでなくても、来週は「外交の岸田」をアピールするイベントが控えている。元徴用工問題の解決策を携えて16~17日に来日予定の韓国の尹錫悦大統領との首脳会談で見せ場をつくり、政権浮揚をかける5月のG7広島サミットのステップにしたいところ。「高市問題」を鎮火しなければ“主役”の座を奪われてしまう
「総務省が行政文書と認めても、高市大臣は『捏造』だと言い張り、収拾がつかなくなっている。集中審議が始まる13日朝までに、岸田首相が更迭を決断する可能性が浮上しています。官邸は『総務相時代の公文書管理の不始末』という理屈で、高市大臣に辞表を提出させるシナリオを描いているようです。ただ、このタイミングでクビにすると、大臣不在を理由に13日の集中審議が流れる恐れがある。岩盤保守層からも猛反発を受けかねません」(官邸事情通)

■地元も居場所ナシ
 コトを荒立てる高市大臣に自民党内も冷ややかだ。安倍元首相という強力な後ろ盾を失い、“永田町ぼっち”と化している。
 さらに、地元の奈良でも居場所を失いつつある。
奈良県知事選(4月9日投開票)をめぐり、県連会長の高市大臣が総務相時代の秘書官を擁立。根回し不足で4期目の現職がヘソを曲げ、保守分裂の様相です。情勢調査では、日本維新の会が公認した新人がトップに立ち、元秘書官は数ポイントの差をつけられている。高市大臣に対する風当たりが強まる中、敗北を喫すれば責任問題に発展する。県連会長の辞任は免れない」(永田町関係者)
 深まる四面楚歌。崖っぷちに立ち、「女子の本懐」を遂げるかどうか。


話題の焦点
アナタの近くにも“高市早苗”はいる …責任逃れで開き直る人ってどんなタイプ? どう攻略?
                          日刊ゲンダイ 2023/03/12
 「開き直りがイマドキの政治家の“お家芸”とすれば、高市経済安保担当相は“家元級”ですね」(永田町関係者)
 総務省が作成を認めた放送法の解釈変更に関する行政文書をめぐって、「捏造でなければ辞職する」とタンカを切ったはずの高市大臣は「なぜ不正確な文書に従って私が辞めなければいけないのか」などと開き直り、文書は「捏造」と繰り返している。さすが家元級、型にブレがない。
 まあ、開き直るのは政治家に限った話でもないだろう。アナタの会社にだっているはず。
 「私はそんな指示を出した覚えは一切ない!」なんて開き直って責任逃れする上司に辟易した経験のひとつやふたつ、サラリーマンならあって不思議じゃない。

 明大講師の関修氏(心理学)は「高市大臣はどうか知りませんが、責任逃れで開き直るのは自分に自信がない、虎の威を借るキツネタイプによく見られます」とこう話す。
「そもそも自分に自信があれば、素直に非を認めて謝れるもの。自信がないから、自分の身を守るためにヒステリックに責任転嫁するなど、攻撃的な態度に出る。ただ、そうやって虚勢を張れるのも、強力な後ろ盾があってこそ。会社なら役員にかわいがられているとか、〈いざとなれば援護射撃してもらえる〉などと高をくくっているから開き直れるわけです」

 人事トータルソリューション会社「ベクトル」の上司に関するアンケート調査(会社勤めの男女計500人対象=9日発表)によると、嫌いな上司の特徴(複数回答)の1位は「高圧的」(332人)で、2位が「自分が全て正しいと思っている」(317人)、3位が「相手によって態度を変える」(272人)と続くが、「責任逃れをする」(215人)も7位に入っている。
 そんな政治家、ゴロゴロいそうだが、虎の威を借るキツネタイプは嘘を嘘で塗り固め、嘘をつき通すことにたけているから、厄介だ。

 「当然、相手は保身に必死なわけで、反論の余地がない客観的な事実や証拠を冷静に積み重ねて、嘘にほころびが生じるまで突きつけていくしかありませんね。いきなりクレームをつけてもダメ。相手のあらゆる言い訳を想定して、念入りに確証を集めてからでないと」(関修氏)

 あまり追い詰めすぎると執拗な仕返しをされそうな気もするが、こうしたキツネは、いざとなれば虎からシッポ切りに遭うというのも世の常か。