共産党の宮本徹議員は27日の衆院予算委で、日本学術会議法改定案について「首相による会員候補の任命拒否を正当化する仕組みができる」と指摘し、法案提出を断念するよう強く求めました。
法案は、学術会議の会員選考に政府が介入する仕組みを設けるもので、「政府の下請け機関」にする意図を持っていることは明らかです。
宮本氏の「学術会議との合意なしに法案は提出しないと断言するか」との追及に対して。岸田首相は「今国会への提出を目指しているが、期限ありきではなく、学術会議と意思疎通を図りながら検討を進めていきたい」と述べました。
独立した組織がその人事権を政府に委ねるなどあり得ないことなのに、一体どういう意思疎通が図られるというのでしょうか。いつもながらのその場しのぎの答弁であり、思想信条だけでなく良心の有無が問われる事態です。
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学術会議 政府介入の改定法案 首相「期限ありきでない」
提出断念迫る宮本徹氏に
しんぶん赤旗 2023年2月28日
日本共産党の宮本徹議員は27日の衆院予算委員会で、政府が今国会中にも提出を狙う日本学術会議法改定案について、「首相による(会員候補の)任命拒否を正当化する仕組みができるのではないか」と指摘し、法案提出を断念するよう強く求めました。
同法案は、学術会議の会員選考に政府が介入する仕組みを設けるもの。宮本氏は、改定に向けた政府の検討資料に「学術会議の活動に、行政…の意見を反映させる」との記述があるとして、「政府の下請け機関にするつもりか」と厳しく批判しました。
宮本氏は、日本のノーベル賞受賞者ら8氏が声明(19日発表)で政府に再考を求めていると指摘し、「政治の意向を忖度(そんたく)して(政府に)助言を行うようになれば、存在意義がなくなる」と主張。岸田文雄首相は「学術会議の職務の独立性は否定されない」と強弁しました。
政府の検討案には、会員選考のための「選考諮問委員会」を新設し、同委の「意見を尊重しなければならない」と明記。宮本氏は、学術会議と同委の意見「不一致」を理由に、首相が任命拒否を正当化するなど「政府が人事に介入しうる、極めて不透明な仕組みを持ち込もうとしている」と批判しました。
宮本氏は「学術会議との合意なしに法案は提出しないと断言するか」と追及。岸田首相は「今国会への提出を目指しているが、期限ありきではなく、学術会議と意思疎通を図りながら検討を進めていきたい」と述べました。