2023年3月28日火曜日

岸田首相が退任する中国駐日大使に異例の面会拒否

 中国の孔鉉佑前駐日大使今年2月末に退任後帰国するに当たり岸田首相に離任あいさつ申請しましたが、首相は面会しませんでした。隣国大使の退任のあいさつを受けないとは非礼であり異例の対応です。

 岸田氏は硬化する日本国内の対中世論への配慮だというのですが、国内世論が中国に対して敵意を持っているとはとても思えません。それはこれまで中国が危険な国だと先頭に立って煽ってきた田氏の錯覚であり、国民は逆にそうした非礼に呆れるだけです。
 それにしても日中平和友好条約締結から45周年の節目の年に、岸田氏が対中戦争に向けて敵意を燃やしているのであれば真に異常です。
 日刊ゲンダイとまるこ姫の独り言の2つの記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
岸田首相が中国駐日大使に異例の面会拒否…チグハグ外交の裏に透ける保身と米国への忖度
                          日刊ゲンダイ 2023/03/28
 今年は日中平和友好条約締結から45周年の節目。台湾有事を抑止するためにも、平和的外交を通じて冷え込む日中関係を改善できるチャンスなのに、岸田首相はいまだに「外交力」を発揮できていない。それどころか、険悪ムードを助長する振る舞いを見せている。
                ◇  ◇  ◇
 今年2月末に帰国した中国の孔鉉佑前駐日大使から岸田首相に対して離任あいさつの申請があった際、日本政府が却下していたことが判明。歴代大使の大半は離任時に首相と面会しており、慣例を拒否した岸田政権の対応は異例だ。共同通信が25日報じた。
 報道によれば、申請却下の理由は、硬化する日本国内の対中世論への配慮だという。
「岸田さんの出身派閥である『宏池会』の大先輩・大平正芳元首相は、外相時代に日中国交正常化交渉を主導しました。こうした経緯もあり、岸田さんは親中派とみなされてきた。国内の対中強硬派の保守層に配慮しなければ、低迷している内閣支持率をさらに悪化させることになりかねない。統一地方選を見据え、自民党の岩盤支持層である保守派の離反だけは何としても避けたかったのではないか」(永田町関係者)
 異例の対応の裏に岸田首相の保身の思惑が透けるのだが、元外交官で平和外交研究所代表の美根慶樹氏は「もっと単純な話ではないか」と指摘。こう続ける。
「一般論として、どの国でも大使が節目にあいさつしたいのであれば、受け入れるのが普通です。ただ、日本の前駐中国大使が離任する際、共産党最高指導部との面会が実現しなかったといいます。そうであれば、日本側が中国に対して同様の態度を取っても、おかしくはありません。しかし、国内の対中世論への配慮が主な理由だとすると、それはそれで問題。中国からは当然のこと、第三国からも『日本は国内政治の思惑や配慮によって、外交儀礼を破る恐れがある国』とみなされかねません」

中国における日本の最大の理解者を敵に回すような行為」
 面会拒否のニュースが明らかになる直前、岸田首相は24日の参院予算委員会で「中国とも建設的な、安定的な関係を維持していく」「引き続き、意思疎通を図っていきたいと思っています」などと答弁していた。にもかかわらず、外交儀礼を覆すのは言行不一致ではないか。
 元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言う。
日本国内に中国に対する厳しい感情があったとしても、日中に国交がある限り、慣例を破る理由にはなりません。結局のところ、日本政府は中国に厳しい態度を取る米国に配慮したのではないか。一般的に駐日大使は日本の最大の理解者であり、中国の駐日大使であれば、中国に帰国後の対日政策に大きな影響力を持つ。中国における日本の最大の理解者を敵に回すような行為は、外交上の愚策です」
 国際ジャーナリストの春名幹男氏も「気球騒ぎで一気に緊張が高まった米中関係を考慮して、米国へ追従する態度を改めて見せたのではないか」と分析。
 対米配慮に基づく対応だったとみる。


岸田「前中国大使の離任面会断る 世論硬化に配慮」どこの世論だよ
                        まるこ姫の独り言 2023.03.26
「岸田総理」は、国益をどう考えているのだろうか。

幾ら自民党支持者が中韓を毛嫌いしていると言え、「前中国大使の離任面会断る」はあり得ない話だ。

首相、前中国大使の離任面会断る 世論硬化に配慮、異例の対応 
                         3/25(土) 10:06配信 共同通信
>日本政府が2月末に帰国した中国の孔鉉佑前駐日大使からの岸田文雄首相に対する離任あいさつの申請を断っていたことが25日分かった。歴代大使の大半は離任時に首相面会を受けており、岸田政権の対応は異例。慎重な対中姿勢が浮き彫りになった。硬化する国内の対中世論に配慮したという。

岸田は、多くの国民の悲痛な叫びは無視し続けてきた。
ほとんど聞く耳持たない状態と言っても過言ではないだろう。

大多数の国民の声は聞かないが、支持母体や極右の強硬なごり押し発言は聞く。

それが、「前中国大使の離任面会断る」に出ている。
しかも世論硬化に配慮したからと言われているが、どこの世論だよ。

どうせ、極右の櫻井とか百田とか、国益を損なう事に何の躊躇もない自民党議員とか、無暗に中韓嫌いを声高に叫ぶあちら界隈の声に押されたのだろうが、まったく、どこを見て政治をしているのか。

しかも岸田は外務大臣の職に就いたことのある議員なのに、外交が全く分かっていない。
一部の人間の為に国益を損なう事があって良い訳が無い。
どれだけやらかしてくれるんだよ・・・・

しかし日中の緊張関係が続いている今こそ、礼を持って相手と接し対話の糸口を何としても広げる事こそ国益にかなうだろうに、にべもない面会拒絶。

せっかくのチャンスを逃してしまい国益を損なった岸田。
昨日の記事に政治センスが無いと書いたが、どうしようもないレベルに達しているのが岸田政権だ。
対話あってこその外交じゃないか。

関係を良くするも悪くするも、トップの技量が試されている。
一部の世論に惑わされてどうするのか。

もし、日本が中国に同じことをされたら、極右やネトヨガ大挙して押しかけて中国をボコボコにするだろうに。

「必勝しゃもじ」をウクライナに贈呈して関係者の神経逆なでしたり、国民の生活がどんなに困窮しても軍事大国宣言をする、想像力が欠如している岸田には本当に困ったものだ。