安倍首相は、トランプ大統領に世界一迎合する一方で、北朝鮮を蛇蝎のごとく忌み嫌って非難し、昨年の総選挙では北のミサイル攻撃の脅威を煽って勝利に結びつけました。
日刊ゲンダイなどからは「トランプお友達作戦」とか、「困ったときの『北』頼み」と揶揄されてきましたが、米朝会談の実施がほぼ確定するというこの度の急展開の中では、トランプ氏からも無視され立つ瀬がなくなりました。
内政では全く成果がない反動のように、安倍首相は就任以来世界中を回りました。安倍氏ほど海外出張を繰り返した首相はいません。そしてそのたびに莫大な金をばら撒いてきました※が、具体的な成果があったとは聞きません。
本人は外交こそは自己顕示の場と思っているのかも知れませんが、海外からすればトランプ氏も含めて「単にカネ離れのいい便利な人間」と思われているだけなのではないでしょうか。
天木直人氏が、「狂ったように外交に逃げ込む安倍首相と谷内正太郎の責任」という記事を出しました。そういわれればこれまでメディアが谷内正太郎氏を批判したことはありませんでした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
狂ったように外交に逃げ込む安倍首相と谷内正太郎の責任
天木直人のブログ 2018年3月21日
きょうの読売が教えてくれた。
安倍首相は4月下旬から5月にかけてサウジアラビアなど中東3か国を歴訪すると。
さらにまたイランもあわせて訪問したい意向だと。
もちろん、その前には延期された訪米が4月中旬に行われる。
そして5月には日ロ首脳会談が予定され、きのうついに日中韓三か国首脳会議を東京で行う見通しになったと報じられた。
狂ったような外交日程だ。
それらが意味ある外交であるならまだわかる。
しかし、すべて成果の見通しがないものばかりだ。
まるで森友疑惑の追及から逃げるだけのアリバイ作り外交のごとくだ。
これまでは、単なる無駄な外遊だと笑いとばして見過ごせたが、今度ばかりはこんな高飛びを許してはいけない。
証人喚問の必要性は、何も森友疑惑がらみだけではない。
安倍外交の中身を検証するため、その最大の責任者である谷内正太郎NSC局長を国会に呼び出して、何をやって来たのか、そのすべてを語らせる必要がある。
彼ほど、安倍首相の失敗外交の最大の責任者でありながら、メディアが一切批判しない、それどころか持ち上げてばかりいる、秘密のベールに包まれた官僚はいないからだ。
国会に招致して語らせれば、その正体は、驚くほど空疎であることが白日の下に明かされるだろう(了)