23日に、大阪拘置所に勾留されている籠池泰典氏に面会した野党議員3人によると、籠池氏は「ちょっとやせていた」けど「お元気そうだった」ということです。
当初、15分の予定だった面会時間は拘置所のはからいで約45分間行われ、籠池氏は拘禁反応もなく「記憶もはっきりしているし、ハキハキ喋っていた」ということです。
野党議員の面会は26日にも行われます。
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野党接見に拘置所から“籠池砲” 昭恵夫人関与の疑惑深まる
日刊ゲンダイ 2018年3月23日
きょう(23日)午後、大阪拘置所(大阪市)に勾留されている「森友学園」前理事長の籠池泰典被告に、野党議員3人が接見した。
接見した希望の党の今井雅人議員によると、籠池被告は「ちょっとやせていたかな」「お元気そうではあった」という。接見したのは、他に立憲民主党の川内博史議員と共産党の宮本岳志議員。
接見開始予定の午後4時前、すでに拘置所前は、マスコミ関係者と見物客、籠池被告の長期拘留に抗議するデモ参加者らで100人を超す人だかりが出来ていた。
接見後、今井議員と宮本議員の2人が記者の質問に応じた。当初、15分の予定だった面会時間は拘置所のはからいで約45分間行われたという。
今井議員によると、籠池被告は「記憶もはっきりしているし、ハキハキ喋っていた」という。また、財務省の決裁文書の「原本」から、安倍首相の妻・昭恵夫人の「いい土地ですから前に進めてください」との発言について、籠池被告は「確かにそういう風におっしゃった」と語ったという。
世間が森友問題で一色だった昨年2月中旬から3月にかけて財務省から籠池被告に対し「身を隠すように」との指示があったかどうかについては、今井は、来週27日の「証人喚問で追及する」として明言を避けた。
籠池前理事長「逐一、昭恵氏に報告」 野党議員が接見
NHK NEWS WEB 2018年3月23日
「森友学園」の問題をめぐり、野党3党の国会議員が大阪拘置所で勾留されている籠池前理事長と接見し、籠池氏が国有地の取り引きについて「逐一、安倍総理大臣夫人の昭恵氏には状況を報告していた」などと述べたことを明らかにしました。
森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書が書き換えられた問題をめぐり、立憲民主党、希望の党、共産党の国会議員3人が23日午後、大阪拘置所で勾留されている森友学園の籠池前理事長とおよそ45分間接見し、このあと希望の党の今井国会対策委員長代理が記者団に内容を説明しました。
それによりますと、書き換え前の文書に森友学園側から「安倍総理大臣夫人の昭恵氏を現地に案内し『いい土地ですから前に進めてください』との言葉をいただいた」と発言があったと記述されていたことについて、籠池氏は「確かにそういうふうにおっしゃっていた。間違いない」と述べたということです。
また籠池氏は国有地の取り引きについて「貸し付けの時も含めて、逐一、昭恵氏には、毎回ではないが何回かまとめて『こういう状況になっています』ということを報告していた」と述べたということです。
さらに籠池氏は「当然、近畿財務局も財務省理財局の人も、安倍総理大臣夫人と強い関係にあることは承知のうえでいろいろやっていただいたのではないか。全体的に『後ろには安倍総理大臣夫人がいる』ということを役所の皆さんは認識していたのではないか」と述べたということです。
一方、記者団が「籠池氏は文書の改ざん問題に言及したか」と質問したのに対し、今井氏は「全く知らないというか、逆に『びっくりした』と籠池氏は言っていた」と述べました。
今井氏は今回の接見を受けて「昭恵氏はかなり取り引きのことを知っていたのではないか、という印象を受けた。籠池氏の言っていることがどれだけ事実かわからないので、昭恵氏に話を聞かなければいけない。昭恵氏付きの職員だった谷氏も含め話を聞きたい」と述べました。
立民 福山幹事長「価格は財務省から提示と籠池前理事長」
立憲民主党の福山幹事長は記者会見で、「森友学園」の問題をめぐり、大阪拘置所に勾留されている籠池前理事長が、接見した野党の国会議員に対し、国有地の取り引きについて、「値引きをしたあとの価格は、『森友学園』側に、当時の代理人の弁護士を通じて、財務省から提示があった」と述べたことを明らかにしました。
また、籠池氏は、「安倍総理大臣夫人の昭恵氏から、『何かできることはありますか』と言われたので、『敷地の前で写真を撮ってください』と申し上げて、写真撮影になった。この日の夜は食事もご一緒している」と述べたということです。
さらに、籠池氏は、「昭恵氏付きだった谷氏は、本件について、逐一、昭恵氏に報告していたと思うし、谷氏は、昭恵氏の意向を受けて面倒を見てくれていると感じていた」と述べたということです。
(後 略)
身の安全か情報源か 籠池被告「長期勾留」に飛び交う憶測
日刊ゲンダイ 2018年3月24日
「ちょっと痩せていたかな」「お元気そうではあった」――。
23日、野党議員と面会した森友学園の籠池泰典前理事長。昨年7月に逮捕されてから、8カ月も大阪拘置所に勾留されたままだが、面会した野党議員によると、元気だったという。
拘置所暮らしが長くなり、拘禁反応も心配されたが「記憶もハッキリしているし、ハキハキしゃべっていた」そうだ。
いずれにしろ、逃亡の恐れも、証拠隠滅の恐れもない籠池前理事長を拘置所に閉じ込めておくのは、人権問題だ。だが、意外な見方が囁かれている。籠池前理事長の“身の安全”を守るために、拘置所に入れているのではないか、というのだ。
「籠池さんがシャバに出てきて、ベラベラしゃべると困る人間がいるのは間違いないでしょう。心配なのは、はね返り者による軽挙妄動です。安倍政権が閉じ込めているのではないかという見方が根強いですが、むしろ当局が籠池さんの身を守るために拘置所に入れているのではないか、という臆測が流れています。籠池さんは、拘置所の中でヒドイ扱いを受けているという話も流れてきません」(政界事情通)
少なくとも、検察サイドが安倍政権に忖度する可能性は高くないという。むしろ、人事に手を突っ込まれてグチャグチャにされたため、現場は安倍政権に反感を持っているとみられている。
検察は、籠池前理事長をネタ元にしているのではないか、という見方も浮上している。
「大阪地検が財務省に対してカンカンになっているのは間違いないでしょう。なめたことに、検察に対してまで、改ざん文書を提出しましたからね。背任や公用文書等毀棄で財務省を捜査している検察は、手心を加えないでしょう。国有地を8億円もダンピングした裏で、なにがあったのか、全容を解明するはずです。当然、首相夫人の昭恵さんはキーパーソンです。本当に、籠池さんに100万円を渡したのか、国有地の貸し付けや売却に関わったのか。真相を解明するために、籠池さんを情報源にしてもおかしくありません」(司法事情通)
籠池前理事長の発言は、あとからテープなどで正しかったことが証明されるケースが多い。真相解明のために、野党は何度でも籠池前理事長と面会した方がいいのではないか。