2022年8月5日金曜日

旧統一協会系イベント 実行委に地方議員ら 自治体が「後援」

 4日に、統一協会関連団体が全国の社会福祉協議会に多額の寄付を行ったり、災害時にボランティアを派遣したりして教団のイメージアップを図っているというしんぶん赤旗の記事を紹介しました。同紙は引き続き、同団体が「ピースロード」と呼ばれるイベントを各地で開催し その実行委員会に地方議員や国会議員を参加させ、自治体「後援」させるなどの行為を「平和」を隠れみのにして行っているということと、協会の機関紙「世界家庭」「七つの主要テーマ」の一つに「議員教育の推進」を位置付けていることを謳い、実際に自民党や日本維新の会など国会議員と旧統一協会が戦略的に深い関係を築いてきたことなどを取り上げました。4つの記事を紹介します。

 4つ目の記事で、一般メディアが「統一教会」と呼んでいるのをしんぶん赤旗が「統一協会」と呼ぶ理由について説明しています。十分に納得できる内容ですが、当ブログではしばらくの間、一般メディアの記事を紹介する際には記事に合わせて「統一教会」を使うこととします。
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旧統一協会系イベント 実行委に地方議員ら 各地で開催、自治体が「後援」
「平和」を隠れみのに
                        しんぶん赤旗 2022年8月4日
 旧統一協会(世界平和統一家庭連合)関連団体が開催するサイクリングイベント「ピースロード」が、実行委員会に地元選出の国会議員や地方議員を参加させたり、自治体に「後援」させるなどして、旧統一協会の隠れみのとなっていることが明らかになりました。来春の統一地方選に向けて、地方政治の場でも反社会的カルト集団・旧統一協会との決別が争点となりそうです。
 イベントは毎年、中央実行委員会と、都道府県に一つか複数の実行委員会を設け、地元選出議員や旧統一協会関係者が参加。「ピースロード」の公式ホームページ(HP)上では、SNSや報道などで議員・首長の参加が問題となるなか、過去のイベントを記録したページが相次ぎ削除されています。
 本紙が入手した削除前の2020年の記録を残したページでは、同年の中央実行委の中に岡山県議の名前が記されていました。また、地方ごとの実行委には、少なくとも16道府県で、実行委員長、副実行委員長、顧問といった役職で国会議員4人、地方議員21人の名前を確認しました。構成メンバーを明らかにしていない実行委もあり、さらに多くの地元選出議員が参加していた可能性があります。
 このイベントは、旧統一協会の関連団体「平和統一連合」が主催し、13年に始まった「ピースバイク」が起源。旧統一協会が編さんした雑誌『トゥデイズ・ワールド・ジャパン』によると、統一協会の創始者である文鮮明の死去1年を追慕する記念行事の一環として企画されました。
 文鮮明の妻で、家庭連合総裁である韓鶴子は翌年、このイベントを高く評価し、「ここに参加した全ての兄弟姉妹たちは、一つの心、一つの志となりました」と絶賛しました。
 旧統一協会が家庭連合に名称を変更した15年、同イベント名も「ピースロード」と改称。旧統一協会の関連団体が前面に立ったイベントから、地方ごとの実行委に地元選出の国会・地方議員を取り込んで協会色を薄め、さらに自治体に「後援」を申請することで、公益イベントであるかのようなお墨付きを得ることに成功しました。
 自転車のライダーたちは、各地で自治体の首長を表敬訪問し、千羽鶴を渡すなど、「平和」をアピール。地元議員や首長と写真を撮って、SNSを通じて“蜜月ぶり”が拡散されました。なかには、イベント自体に参加した議員もいたといいます。自転車に乗るライダーの多くは旧統一協会の信者2世です。
 地方議員のイベント参加や、自治体の「後援」が明らかになると、関係者から「旧統一協会との関係は知らなかった」という釈明が聞こえてきます。本紙の取材でも、「後援」を出した自治体の担当者は「申請書類だけでは旧統一協会とは確認できなかった」と答えています。しかし、公式サイトでは「文鮮明」の名前を出してイベントの理念を説明しており、「知らなかった」で済まされることではありません。(森糸信)


旧統一協会 「議員を教育」 機関紙で主張 自民と組織的関係
                        しんぶん赤旗 2022年8月4日
 自民党や日本維新の会など国会議員と旧統一協会(世界平和統一家庭連合)との接点が明らかになる中、協会が戦略的に政治家と深い関係を築いてきたことが分かりました。
 協会の機関紙「世界家庭」(2017年3月号)では、関連団体の全国祝福家庭総連合会の宋龍天(ソン・ヨンチョン)総会長が約170人の幹部を前に語ったメッセージを掲載。活動方針で「七つの主要テーマ」を掲げ、その一つに「議員教育の推進」を位置付けています。
 宋氏は、協会系の天宙平和連合(UPF)のプロジェクトの一つである「世界平和国会議員連合」(IAPP)の活動を通して、「国会議員たちに真の父母様(旧統一協会創設者の文鮮明、妻の韓鶴子)のみ言と理念、『原理』を教育し、彼らが天の願われる方向で政策を推進し、救国救世基盤を造るにおいて先頭に立つようにします」と述べています。国会議員を通して、自らの掲げる政策を実現する意向をあからさまに示すものです。
 その上で、日本での活動について「各地での地域集会、家庭集会などに地方議員や国会議員を連結させ(る)」と述べ、政治家とのパイプ作りの重要性を強調しました。
 自民党関係者による協会との“組織的関係”も明らかになっています。原田義昭元環境相(前衆院議員)は21年6月15日にフェイスブックで、同11日の日本・世界平和議員連合懇談会の会合について「私が後任の『議員連盟会長』に選ばれました」「名誉会長に細田派会長細田博之氏を迎え、心強く動けます。会員議員は約100人の所からスタート」などと投稿していました。
 原田氏はことし2月、協会系の天宙平和連合(UPF)主催の集会で開会演説を行い、細田衆院議長も19年、協会の韓鶴子総裁を迎えて開かれた行事にゲスト出演していました。当時、細田氏は派閥の会長で、スピーチでは「会議の内容を安倍(晋三)総理に報告したい」と発言しました。
 派閥の長が首相に集会を報告するなど、自民党が協会と“組織的関係”にあったことは明らかです。茂木敏充幹事長の「党として組織的関係はない」との開き直りは全く通用しません。


徹底追及統一協会
沖縄県知事選 自民など擁立の佐喜真候補「知らなかった」と釈明も…
参加の式典会場に「家庭連合」の旗 本紙が動画で確認
                        しんぶん赤旗 2022年8月4日
 沖縄県知事選(25日告示、9月11日投票)に自民党県連などが擁立を決めた佐喜真淳前宜野湾市長(57)が旧統一協会(世界平和統一家庭連合)の式典に参加していた問題で、本紙は式典のプログラムと動画を確認しました。佐喜真氏は「旧統一協会の宗教行事との認識はなかった」と釈明していますが…。実態は「旧統一協会の宗教行事」そのものでした。(統一協会取材班)

19年に台湾で
 佐喜真氏は2019年9月29日、台湾北西部の桃園市で開かれた旧統一協会の「祝福式」に参加しました。その事実を本紙(7月26日付)や沖縄の地元紙・琉球新報が報じたことを受け、佐喜真氏は報道各社にコメントを発表。台湾で「天宙平和連合」(UPF)の平和大使協議会の視察に参加し「その日程の中で、報道された式典があった」と認めました。
 佐喜真氏は両団体について「旧統一協会だという認識はなかった」としていますが、UPF総裁は同協会の開祖・文鮮明の妻で現在のトップである韓鶴子。平和大使協議会のホームページによると、UPFは平和大使の任命機関です。

「非常に感動」
 式典の内容について、佐喜真氏は「いわゆる『合同結婚式』とは違い、なんらかの事情で結婚式が挙げられなかった夫婦のための式典との説明だった」としています。
 旧統一協会の台湾総会が公式フェイスブックに投稿した同式典のプログラムを見ると、参加対象を「已婚夫婦」(既婚カップル)としていました。
 旧統一協会は、既婚の信者カップルを集めた「既成祝福式」を行います。同協会の公式動画によると、合同結婚式(集団結婚)と同様の形態で「人は死後も“霊界”で永遠に生き続けるという、家庭連合の死生観に基づいて行われ、死後の世界での夫婦関係を約束する神聖な式典」とされています。
 佐喜真氏が参加した式典はどうだったのか―。ユーチューブに投稿された動画を確認すると、佐喜真氏は同式典に来賓として参加し、ステージ上で「素晴らしいです。私も非常に感動しております」と発言していました。
 会場内や出入り口には「統一家庭連合」と大きく書かれた「のぼり旗」が林立し、そのロゴマーク入りの白い布を首にかけた100組を超えるカップルが集まっていました。旧統一協会の式典だと一目で分かります。
 動画には結婚指輪の交換のほか、男女の体に「浄水」を振りかける様子も収録されていました。プラスチック製の棒で男女が互いの尻をたたく光景も。旧統一協会の「祝福」を受けたカップルが行う儀式の一つで、夫婦が棒で3回ずつ尻をたたけば原罪を祓(はら)うことができるとされています。

最大限に協力
 旧統一協会・台湾総会のフェイスブックには、佐喜真氏が率いる沖縄県平和大使議員団が「われわれの祝福式を見学し、全過程に参加する」と記されていました。式典の流れを見た限り、佐喜真氏が来賓として参加したのは、旧統一協会が「既成祝福式」と称する「宗教行事」です。
 霊感商法や高額献金で大きな被害をもたらしている旧統一協会の式典に招かれ、ステージ上で祝辞を述べるなど最大限に協力した佐喜真氏の道義的責任が問われます。


校閲の目 統一協会
                        しんぶん赤旗 2022年8月4日
 何度か紙面でも紹介しましたが「しんぶん赤旗」は「統一協会」と書きます。そもそも団体の正式名称は「世界基督教統一神霊協会」でした。当初は「統一協会」の略称も使われていました。
 1964年に東京都が宗教法人として認証、大学などで若者の学業放棄や家出などが社会問題になりました。67年には「親泣かせの『原理運動』」と告発した朝日新聞(7月7日付)でも「最近は『統一協会』という」と書いていました。
 その後、彼らは普通のキリスト教会とまぎらわしい「統一教会」に転じ、メディアにも「統一教会」と表記するよう執拗(しつよう)に求めてきました。そのため新聞社などが発行するハンドブックなどでは略語として「統一教会」とするようになり、いまでは多くのメディアが「統一教会」と書くようになったのです。
 「赤旗」は70年代、まだ世間で霊感商法が問題になっていないときから「国際勝共連合=統一協会の悪徳商法」として2ページの大特集(78年7月19日付)で報道。5、6千円の大理石の壺(つぼ)を25万~30万円で売りつけるなどの実態も示して告発し、「赤旗」号外も全戸配布して被害救済に取り組んできました。
 「統一協会」はキリスト教会を装いつつ、霊感商法など反社会的活動を行うカルト集団です。(河邑哲也)