2022年8月20日土曜日

“汚染”深刻 岸田改造内閣 閣僚・副大臣ら43%が関係/沖縄知事選候補・佐喜真氏も

  18日までに、第2次岸田改造内閣閣僚、副大臣、政務官、官房副長官に就任した76人のうち33人(43%)が統一協会との関係を認めました。これはもはや統一協会と関係のない国会議員だけでは内閣を構成出来ないことを示しています。

 しんぶん赤旗がシリーズ「徹底追及 統一協会」で報じました。
 それとは別に、沖縄県知事選に立候補する佐喜真淳氏(自民・公明推薦)は17日の公開討論会で、7月の参院選で統一協会から支援を受けたかどうかについて問われ、「そういう会員の方々もいたかもしれない」と述べ、否定しませんでした。
 佐喜真氏は、霊感商法や集団結婚などが問題となっている反社会的カルト集団と関係を持ったことについて反省を示しませんが、197月から214月にかけて、統一協会や関連団体の集会・イベントに少なくとも8回参加していたことが明らかになっています。
 これについてのしんぶん赤旗の2つの記事を併せて紹介します。
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徹底追及 統一協会
“汚染”深刻 岸田改造内閣 閣僚・副大臣ら4割 関係
                      しんぶん赤旗 2022年8月19日
 統一協会(世界平和統一家庭連合)と政府・自民党との“癒着隠し”を改造の大きな狙いとした第2次岸田改造内閣で、閣僚や副大臣らが同協会との「接点」や「関係」を記者会見やメディアのアンケートで相次いで認めています。これらをまとめると、18日までに、閣僚、副大臣、政務官、官房副長官に就任した76人のうち33人(43%)が統一協会との関係を認めたことになります。もはや統一協会と関係のない国会議員だけでは内閣を構成できない深刻な癒着ぶりです。


 これまで第2次岸田改造内閣で、閣僚19人のうち8人の関係が発覚しています。発足した10日のうちに7人が関係を認めたのに加え、葉梨康弘法相が15日の会見で、関連する月刊誌『ビューポイント』にインタビュー記事が掲載されていたことを認めました。

 内閣官房副長官(3人、うち1人は事務官から任命)では、政務担当の木原誠二、磯崎仁彦両氏の関係が明るみに出ています。木原氏は、関連団体の会合に秘書が出席。磯崎氏は、本人が関連団体のイベントに出席していました。

 副大臣、政務官と統一協会との関係も深刻です。副大臣では26人中11人、政務官では28人中12人が関係を認め、会合への出席やあいさつに加え、統一協会関係者による昨年衆院選での選挙支援、関連団体によるパーティー券購入などが明らかになっています
 統一協会との直接的な関係では、豊田俊郎国土交通副大臣が、協会主催のイベントに出席し、あいさつしていました。清水真人国土交通政務官は、2020年に協会が後援するイベントに祝電を送っていました。
 星野剛士、和田義明両内閣府副大臣は、昨年の衆院選で協会や関係者からの選挙支援があったことを認めました。星野氏は協会の関係者から「電話かけ」の支援を受け、和田氏は協会側から名簿を受け取りました。
 大串正樹デジタル兼内閣府副大臣と山田賢司外務副大臣は、関連団体に政治資金パーティーの券を購入してもらっていたことを明らかにしています。大串氏は5月に6万円分、山田氏は18年4月に4万円分の購入があったとしています。
 高木啓外務政務官、木村次郎防衛兼内閣府政務官にも、政治資金の受け渡しがあったことがわかっています。高木氏は、18年3月に関連団体に会費1万5千円を支出。木村氏は、19年3月に関連団体の会合に出席し、会費1万5千円を支払っていますが、協会との関連について全く認識がなかったとしています。


統一協会選挙支援否定せず 沖縄公開討論会で佐喜真氏
                       しんぶん赤旗 2022年8月19日
 沖縄県知事選に立候補する佐喜真淳氏(自民・公明推薦)は17日の公開討論会で、7月の参院選で統一協会(世界平和統一家庭連合)から支援を受けたかどうかについて問われ、「いろいろな方々が参加するので、そういう会員の方々もいたかもしれない」と述べ、否定しませんでした
 佐喜真氏は、「(統一協会だと)知らなかった。多くの方々に誤解を招いたことについておわびする」と述べるも、霊感商法や集団結婚などが問題となっている反社会的カルト集団と関係を持ったことについて反省を示しませんでした。同氏は2019年7月から21年4月にかけて、統一協会や関連団体の集会・イベントに少なくとも計8回参加していたことが明らかになっています。
 また、同日の討論会で県知事選に立候補する元衆院議員の下地幹郎氏は、自身が01年に統一協会関連団体の集会に参加していたとの報道について、「21年前のことで覚えてなかったことを反省しなければならない」と述べ、参加した事実を認めました


徹底追及 統一協会
関連行事 沖縄知事選候補・佐喜真氏 8回も参加 会長の講演会にも出向く
                       しんぶん赤旗 2022年8月17日
 沖縄県知事選(25日告示、9月11日投票)に立候補する佐喜真淳(さきま・あつし)前宜野湾市長(58)=自民、公明推薦=が2019年7月から21年4月にかけて計8回、統一協会(世界平和統一家庭連合)や関連団体の行事に参加していたことが分かりました。霊感商法や高額献金で深刻な被害をもたらしてきた協会側と政治家が親密な関係をもつことは“広告塔”の役割を果たすことになります。道義的責任が厳しく問われます。(統一協会取材班)
 本紙は佐喜真氏が19年9月29日、台湾北西部の桃園市で統一協会が開催した「祝福式」に参加していたことを報じました。同氏は「統一協会だという認識はなかった」「全く問題がない」と釈明していますが、ほかにも7回の行事に参加していました。
 本紙が自民党員で統一協会のダミー団体が任命する「平和大使」だというA氏のフェイスブックを確認したところ、協会系の団体が開いた行事の様子が投稿されていました。

ダミー団体
 これによると、佐喜真氏は19年7月15日、沖縄県内で開かれた2000人規模のイベント「平和と家庭の祭典」であいさつしました。会場のステージ横には、統一協会のダミー団体「真の家庭運動推進協議会」の旗が立てられていました。
 同年には、協会系の団体でセミナー活動を行う人物が、同性婚を「伝統的結婚制度形骸化の危機」と批判する講演会(沖縄市)に出席。統一協会が推進する日韓トンネル構想の講演会(福岡県)に佐喜真氏が参加したという投稿もありました。
 統一協会の沖縄代表が講師を務めた「家庭講演会」(20年1月5日)にも、佐喜真氏は複数の自民党議員と参加。A氏は「世界平和を目指している世界統一協会を認識しました。議員も、その意義に賛同し参加しています」と書き込み、佐喜真氏の横に座った写真を投稿しています。
 A氏は、統一協会の徳野英治会長(当時)を迎えた講演会(同年1月11日)でも、スタンドマイクの前に立つ佐喜真氏の写真を投稿していました。
 佐喜真氏は21年4月11日、県内で統一協会のダミー団体「世界平和連合」が「中国の脅威と共産主義による家庭破壊」と題して開いた講演会でも発言。インターネット上には、同じくダミー団体の沖縄県平和大使協議会の青年集会(同年1月8日)に佐喜真氏が講師として参加した記録もありました。

“お墨付き”
 沖縄県内で霊感商法の被害相談に取り組んできた三宅俊司弁護士は「統一協会が複数のダミー団体を作っていることは一般的に知られている。行事に何度も参加して『統一協会だという認識はなかった』との主張はありえない」と指摘。「政治家が協力することで信者は社会的評価を得たと感じ、問題のない団体だと思わせることに利用する」と問題点を強調します。
 本紙の取材にA氏は「統一協会の信者ではない」と否定し、その上で「市長時代から親しい佐喜真氏の選挙活動を手伝い、家庭講演会など協会系の行事でも何度か居合わせた。そうした行事に佐喜真氏を誘ったことはない」としています。

■統一協会やダミー団体と佐喜真淳氏の関わり
  2019年7月  「平和と家庭の祭典」で来賓あいさつ(豊見城市)
      9月  統一協会の「祝福式」で来賓あいさつ(台湾)
     11月※ 同性婚に反対する講演会に参加(沖縄市)
     12月※ 日韓トンネル推進の講演会に参加(福岡県)
            (※)A氏がフェイスブックに投稿した時期
  2020年1月  統一協会・沖縄代表の講演会で来賓あいさつ(那覇市)
          統一協会の会長を迎えた講演会であいさつ(豊見城市)
  2021年1月  沖縄県平和大使協議会の青年集会に参加(沖縄県内)
      4月  世界平和連合の講演会で発言(うるま市)