2022年8月2日火曜日

02- 国民ボー然 自民党の2世3世「オツムのレベル」(日刊ゲンダイ)

 自民党の福田達夫総務会長が29日の記者会見で、自民党と旧統一教会の関係を問われ、
 「僕自身が個人的にまったく関係がないので、なんでこんなに騒いでいるのか正直わからない。信教の自由は人の心の世界だ。明確に我が党が組織的に、ある団体から強い影響を受けて、それで政治を動かしているのであれば問題かもしれないが、僕の今の理解ではそういうことが一切ない。それを取り立てて問題だと言うことが、本当に何か物事をよくするのか。極めて疑問に思っている」と述べました。
 確かに「信教の自由は心の問題」と言ったり、党がある団体から明確に組織的に強い影響を受けていてそれで政治を動かしているのであれば…」というような、あり得ない仮定を設けて否定する辺りは、事態がよく呑み込めていないようです。それで様々に批判されたため同日の夜、メディアのお偉方に相談した上で、「社会的に問題が指摘されている団体との関係が問題であることは言うまでもない」という極めて当たり前のコメントを出しました。しかしそれはいわゆる釈明とはほど遠いもので、そんなものを急遽出す必要があったのかと思えるものでした。
 因みに福田氏は福田赳夫元首相、福田康夫元首相を祖父と実父に持つ3世議員で政界のサラブレッド視されているということですが、その「ズレ」っぷりは、同じく3世議員である岸田首相に勝るとも劣らない有様です。
 法大名誉教授の五十嵐仁氏は、「世襲議員の多くは選挙に強く、世の動向とは無関係に当選するから、世論の批判に機敏に対応できない」と述べています

 日刊ゲンダイが、「こんな連中しかいないのか 国民ボー然 自民党の2世3世『オツムのレベル』」という記事を出しました。
 併せて同紙の記事、「自民党最大派閥『安倍派』総崩れ…旧統一教会との“親密な関係”次々さらされ集中砲火」を紹介します。旧統一教会シンパの巣窟である安倍派はこの際解散して出直すべきでしょう。
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こんな連中しかいないのか 国民ボー然 自民党の2世3世「オツムのレベル」
                            日刊ゲンダイ 2022/8/1
                        (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
アジアに偉大なる指導者現る。その名は文鮮明ということである
 48年前、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の創始者をそう称えたのは福田赳夫元首相だ。
 先週末の会見で、自民党議員と統一教会の接点が取り沙汰されていることについて、「何が問題か分からない」と言い放った自民党の福田達夫総務会長の祖父である。
 舞台は1974年5月7日、文鮮明が開いた「希望の日晩餐会」。岸信介元首相が名誉実行委員長を務め、帝国ホテルに1700人を集めた晩餐会には、40人もの自民党議員が出席していた。
 その壇上で当時は田中角栄内閣の蔵相だった赳夫は冒頭の発言に続き、こうスピーチした。
「今日は待ちに待った文鮮明先生と席を同じくし、(中略)本当に今日はいい晩だなと気が晴れ晴れしたような感じがいたすのであります」
「今日は文先生から『おまえらは神の子である』という激励を受けまして、少し何か偉くなったような感じもいたします」
 最後に「今日は文先生本当に立派なお話を承りましてありがとうございました。心から御礼を申し上げます」と締めくくると、赳夫は文鮮明と熱い抱擁を交わした。
 赳夫の秘書だった中原義正氏は、日刊ゲンダイデジタル版の記事で「(赳夫が)自民党内で統一教会系の話をすることや、誰かに指示したりすることは一切なかったと断言できる。おそらく岸の指示を受けてあいさつしたのではないか」とコメント。福田家は康夫元首相の代で統一教会との関係を断ち切ったとされる。息子の達夫の「ボク自身がまったく関係がない」という発言は恐らく偽りのない言葉なのだろう。
 とはいえ、首相に上り詰めた福田の祖父が、統一教会に大きな「箔」をつけた罪は消えない。

政治家人生に生涯つきまとう無神経発言
 統一教会は信者の弱みに付け込み、高額のツボなどを売りつける「霊感商法」が多くの裁判で違法とされた反社会的教団だ。そして今なお、驚くほど多くの自民党議員が統一教会から選挙の支援を受け、見返りに教団の関連団体のイベントに顔を出すなど持ちつ持たれつの関係で、教団の社会問題化をかわす「広告塔」を担っているのだ。
 会見当日の夜、福田は急きょ、コメントを発表。「社会的に問題が指摘されている団体との関係が問題であることは、言うまでもない」と釈明したが、その問題の根深さは少し考えれば分かるはずだ。
「コメントを出すにあたり、福田氏は夜9時ごろまで党本部の総務会長室に籠城し、メディアのお偉方に電話で『どうしたらいいでしょうか』と相談して文面を練り上げたそうです。あの発言について、いまだに福田氏は何が悪いのかを分かっていないようで、そのためなのか、コメントには謝罪の言葉はありません」(自民党関係者)
 心底、恐るべき神経だ。ほぼ半世紀を経た今も、祖父の文鮮明絶賛スピーチの映像がネットで拡散しているように、政治家の発言に二言はない。反社教団と自民党議員の“癒着”を巡る「正直に言う。何が問題か、僕はよく分からない」との無神経発言は、政治家としての福田の人生に生涯つきまとうことになる
 さらに「わが党が組織的にある団体から強い影響を受けて、それで政治を動かしているのであれば問題かもしれないが、僕の今の理解の範疇だと、そういうことは一切ない」と、福田が断言したことも引っかかる。

共通する家族観が歪めたジェンダー政策
 例えば「こども庁」から「こども家庭庁」への名称変更だ。来年4月創設の「こども家庭庁」は当初、政府が自民党側に示したのは「こども庁」だったが、名称が突如として変わったという。
 その背景に迫った昨年12月21日付の朝日新聞デジタルの記事を引用する。
〈「こども・若者」輝く未来創造本部などの合同会議で、座長を務める加藤勝信・前官房長官がこう理解を求めた。
「子どもは家庭を基盤に成長する。こどもまんなか政策を表現しつつ、『こども家庭庁』とさせてほしい」
 会議では「こども庁」のままで行くべきだとの意見もあったが、「『こども家庭庁』とすべきだという意見が大半だった」(出席したベテラン議員)という。〉
 問題は統一教会系の「国際勝共連合」がホームページに昨年12月21日付で機関紙を引用し、〈心有る議員・有識者の尽力によって、子ども政策を一元化するために新しく作る組織の名称が「こども庁」から「こども家庭庁」になりました〉と記していたことだ。
 実際に教団の意見が反映されたかは不明だが、「こども家庭庁」を推した加藤は統一教会とつながっている。代表を務める政党支部が教団関連団体への「会費」を計上。厚労相在任中には、秘書が地元・岡山で開かれた教団イベントに代理出席していた。
「自民党の保守系議員と統一教会の思想は、家父長制を引きずる伝統的な家族観が一致しています。あくまで子育ては家庭の責任に押しつけようとする。自民党政権下で選択的夫婦別姓や同性婚などジェンダー政策が進展しないのも、伝統的な家族観で一致する教団との協力関係が、政策にも影響を及ぼしているからではないか。これは検討に値する課題で、福田氏の『理解の範疇』にないのは、それこそ政治家失格。あまりにもトンチンカンです」(政治評論家・本澤二郎氏)

「宗教2世」とは好都合のいいご身分
 世襲議員の多い自民党内でも、祖父・父ともに首相経験者は福田のみ。ピカピカの政界サラブレッドは次世代の首相候補として、もてはやされている。昨年の総裁選では、かつて祖父が設立した「党風刷新の会」をもじり、若手有志「党風一新の会」を率いて岸田首相を支持。その論功もあって当選3回ながら“目玉人事”として総務会長に抜擢された。そんな恵まれ過ぎる政治家3世の「オツムのレベル」はたかが知れていることが、今回のデタラメ発言と認識でよ~く分かった。
 まさに2世、3世議員がはびこる自民党のお里が知れる劣化だが、その象徴は安倍元首相だろう。統一教会との癒着は親子3代。安倍自身、選挙のたびに統一教会の組織票を差配する役割を担っていた旨を、引退した伊達忠一前参議院議長に指摘されている。
 自民党と反社教団との癒着を深め、現トップの韓鶴子総裁に敬意を表するビデオメッセージまで送った人物が、長く首相を務めたというだけで最高位勲章「大勲位菊花章頸飾」の授与が決まり、国葬で見送られるのだから、世も末である。
 安倍の国葬に際し、小中学校に半旗掲揚を要請する自治体も相次いでいるが、このレベルの政治家を「偉大だ」と崇めていいのか。おまけに安倍後継の4代目も実兄の長男が有力視される一族タライ回しとなりそうで、それを当然のように認めるであろう自民党のトップはこれまた3代目。祖父も父も衆院議員だった岸田である。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
「親の信仰で自由や財産を奪われる『宗教2世』の問題がクローズアップされていますが、政界の2世、3世とは好対照です。不幸のどん底に追い込む統一教会に支援され、権力の座を世襲するとはいいご身分です。自民党内から教団との関係を切れという声が上がらないのは、もはや身内意識が強く、教団の実態を客観視できないからでしょう。また、世襲議員の多くは選挙に強く、世の動向とは無関係に当選するから、世論の批判に機敏に対応できない。苦労知らずの世間知らずは世襲3代の岸田首相も同じ。世論を見極めもせず、安倍元首相の国葬を即断即決したことに世襲議員の甘さがうかがえます」
 岸田以下、自民党内にはこんな連中しかいないのか。国民はただただボー然とするほかない。


自民党最大派閥「安倍派」総崩れ…旧統一教会との“親密な関係”次々さらされ集中砲火
                          日刊ゲンダイ 2022/08/01
 自民党最大派閥の安倍派(清和政策研究会=清和会)が大揺れだ。安倍派と旧統一教会との癒着に国民からの厳しい視線が注がれ、総崩れになりつつある。
 安倍氏の死去でパンドラの箱が開いたかのように、自民党議員と旧統一教会との親密な関係が白日の下にさらされ始めた。とりわけ関係が深いのが安倍派のメンメンで、実弟の岸防衛相は、旧統一教会が問題ある団体と知りながら付き合ってきたと白状。末松文科相はパーティー券を買ってもらっていたことを明かした。細田衆院議長や稲田元防衛相は教団の関連イベントで講演していたことが報じられ、下村元文科相は教会の名称変更に関与したことが疑われている。
 この状況に安倍派は危機感を募らせ、同時に政権中枢に対する不満の声も上がっている。
「岸信介元首相に連なる清和会が、歴史的に統一教会と縁があるのは確かです。しかし、我が派の議員が次々とやり玉に挙がり、統一教会系のイベントで講演した映像などが連日テレビで流されると、安倍政権と統一教会が一体化していたような印象になりダメージが大きい。岸田首相の宏池会など他派閥にも統一教会系のイベントに参加していた議員はいるのに、まるで清和会が狙い撃ちされているように感じます。官邸や執行部が他人事のように素知らぬ顔をしていることも解せません」(安倍派議員)

■政権中枢も突き放す
 茂木幹事長が「自民党としては一切関係ない」と切り捨てたり、安倍派の福田総務会長が「個人として抜き差しならない関係になった結果、政治活動に影響を与えているのであれば問題だ」と断じたのも、旧統一教会と手を切れないのは、安倍氏に近い個別議員の問題だと突き放しているようにも見える。
「岸田総理はじめ政権中枢には統一教会と縁が薄い人が多い。それで“我関せず”と静観を決め込んでいた面もあるのでしょうが、この問題が内閣支持率に響いてきたら、何らかの対応を取らざるを得ない。9月の内閣改造で、統一教会と関係が深い議員は干されるのではないか。それは岸田政権の後ろ盾である麻生副総裁も容認すると思う。麻生さんは敬虔なクリスチャンなので、統一教会のことは邪教だと思っているのです」(自民党関係者)
 7月31日に発表された共同通信の世論調査で、岸田内閣の支持率は前回調査から12.2ポイントも急落して51.0%と政権発足以来最低を記録。旧統一教会と政界の関わりについて実態解明の「必要がある」の回答も80.6%に達し、この問題が支持率に影響を与えている可能性がある。

■岸田首相初言及
 慌てた岸田首相は昨夕、急きょ公邸でぶら下がりに応じ、「社会的に問題になっている団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことが大事だ」と話した。公の場で岸田氏が旧統一教会の問題に言及したのは初めてだ。
 こうなると、自民党内では今後、旧統一教会シンパかどうかで処遇が決まる可能性がある。安倍派内でも教団との関わり方は濃淡があり、無関係をアピールするために派閥を抜ける議員が出てきてもおかしくない。
 イメージは悪化の一途で、大所帯をまとめる力のある議員もいない安倍派は草刈り場となり、馬糞の川流れの運命か。