全国各地で27日、安倍元首相の「国葬」に反対する集会・パレードが行われました。
しんぶん赤旗が、東京、神奈川、長崎での集会について報じました。
なお、国葬に関わる直接的な経費について岸田内閣は約2・5億円と公表しましたが、警備費は別枠として総額は公表しないと述べました。
警備費は25億円前後掛かると言われているので、総額は30億円近くになります。
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「国葬」は民主主義破壊 各地で反対の集会・パレード 「国葬反対」響く
しんぶん赤旗 2022年8月28日
私たちの血税使うな
東 京
安倍晋三元首相の国葬に反対する緊急市民集会(主催・実行委員会)が27日、東京・新宿駅西口で開かれました。広場いっぱいに広がった参加者は「アベ国葬を許さない」「国葬は憲法違反」などと書かれたプラカードを掲げ、岸田文雄内閣が国葬の費用として2億4940万円を支出すると決めたことに抗議の声を上げました。
呼びかけ人の一人で作家の落合恵子さんは、国葬に反対する声に聞く耳を持たない岸田首相の姿勢を批判。子どもの貧困の問題に取り組むことや新型コロナウイルス対策こそ必要だとして「私たちの血税を国葬に使わせていいのか、という問いかけの答えを出そう」と力を込めました。
法政大学名誉教授の田中優子さんは「国葬は戦前の天皇を中心とした大日本帝国の遺物だ」と指摘し、芸人の松元ヒロさんは「私たちの税金は生きるのに困っている人のために使ってほしい」と述べました。
ルポライターの鎌田慧さんは「個人の内心の自由を踏みにじる国葬を、どうして内閣だけで決めてしまうのか。議会制民主主義に反している」と強調。評論家の佐高信さんが「国葬を行うことは民主主義の破壊だ」と述べると、参加者から大きな拍手が起こりました。
日本共産党の塩川鉄也衆院議員、社民党の福島瑞穂党首、れいわ新選組の水道橋博士参院議員が連帯して参加。塩川氏は、国葬には法的根拠がなく「(国民の)税金を使うことを認めるわけにはいかない」と訴えました。
中止しコロナ対策を
神奈川
神奈川1区市民連絡会(いっくの会)は27日、安倍元首相の「国葬」実施に反対し、27日、安倍元首相の「国葬」に実施に反対し、横浜市内でパレードを行いました。衆院選小塚挙区、1区の中区・磯子区・金沢区の市民を中心に195人が参加しました。
パレードに先立つ集会で共同代表の井上啓弁護士は「モリ・カケ問題など、真相解明されていないことがたくさんある。(安倍元首相が)亡くなったからといって終わりではない。自民党は引き継いで真相解明する責任がある」と批判。日本共産党の蓮池幸雄横浜市議候補が「岸田政権は国葬中止してコロナ対策に力を入れろ」と訴えたほか、立憲民主、社民、新社会、緑の各党も参加し、あいさつをしました。
一行はJR新杉田駅から磯子区役所まで「人の心に押し入るな」「国葬反対」と書かれたのぼりや横断幕を掲げて歩きました。
手作りのポードを掲げて参加した良枝さん(83)は「コロナで大変なときに国葬になど税金を使わないでほしい。2億5千万というが、警備費など入れたらいくらになるのか。葬儀をするなら自民覚でやればいい」と憤りました。
政教分離やぶった人
長 崎
長崎県革新懇は、安倍元首相国葬強行に反対する緊急アピール行動を27日長崎市の繁華街そぼの「鉄橋」で行いました。約60人が参加し「安倍元首相礼賛、弔意強制につながる国葬反対」の横断幕を掲げ、「国葬に私の税金使わないで」などのプラカードを持ちアピールしました。
参加者が次々とマイクを握り、被爆者の田中安次郎さんは「国会での議論もないままに、国葬とすることは民主主義の崩壊であり、主権者国民へのぽうとくだ」と批判。元小学校教員の長嶋恵理子さんは「立憲主義を壊し、政教分離原則をやぶり、政治と宗教の癒着を続けてきた張本人である安倍元首相の国葬に断固反対」と訴えました。
地元で「国葬反対」のプラカードを掲げ、スタンディングを続ける吉田博・大村市議(無所属)は「国葬の強行を黙って見ているわけにはいかない」と力を込め、県革新懇代表世話人の横山巌弁護士は「私たちが血と汗を流して払ってきた税金を私物化し、国葬するなどとんでもない。見過ごすわけにはいかない」と怒りの声をあげました。
日本共産党の堀江ひとみ県議は「国葬反対の声をここ長崎からあげよう」と呼ぴかけました。
立ち止まって聞く人が何人もおり、身内が統一協会員だったという女性(78)は「国葬には絶対反対です」と語気を強めました。