共同通信が30、31日に行った全国電話世論調査によると、岸田内閣の支持率は51%で7月11、12両日の前回調査から12・2ポイント急落し、昨年10月の内閣発足以来最低となりました。
因みに7月中旬時点の内閣支持率はNHKは59%、時事通信は49・9%でした。
そもそも支持率49%でスタートした岸田内閣が何の実績もないのに6月前後に10%ほども上がり過去最高に達したこと自体が不思議なのですが、平時であれば「何もしない方が却って支持率が上がる」ということの実例でした。
支持率が急落した理由は、国葬、旧統一教会、コロナの3つです。
岸田首相が独断でしかも理解不能の拙速さで決めた安倍元首相の国葬に、「反対」「どちらかといえば反対」が53・3%に達し、「賛成」「どちらかといえば賛成」の45・1%でした。
安倍元首相が非業の死を遂げた直後のメディアの過熱ぶりを見て、これなら「国葬」に誘導することは容易だと岸田氏は見誤ったのでしょう。
旧統一教会と政界の関わりについて実態解明の「必要がある」は80・6%でした。これだけ明々白々な国民の怒りに対して、岸田首相は一体どう対処する積りなのでしょうか。
コロナに至っては既に史上最大の感染者を出していて、9月一杯に向けて死者がどこまで増えるのか見当もつきません。しかし岸田政権はこれまで通り何もしないことでしょう。
岸田政権は「非常時」には全く相応しくない政権です。
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岸田内閣の支持率が急落! 国葬は「反対」が多数、決められない首相の「決断」が完全裏目
日刊ゲンダイ 2022/08/01
本人も衝撃を受けているに違いない。岸田内閣の支持率が急落している。
共同通信が30、31日に実施した世論調査によると、内閣支持率は前回調査から12・2ポイントも急落し、51・0%だった。内閣発足以来、最低を記録した。一方、不支持率は7・1ポイント増の29・5%だった。
支持率が急落した理由は、国葬、旧統一教会、コロナの3つだ。
安倍元首相の国葬に「反対」「どちらかといえば反対」が53・3%に達し、「賛成」「どちらかといえば賛成」の45・1%を上回った。しかも、「賛成」17・9%、「どちらかといえば賛成」27・.2%、「どちらかといえば反対」23・5%、「反対」29・8%と、4択のうち「反対」が最大だった。
政府のコロナ対応を「評価する」は前回比7・7ポイント減の53・3%、「評価しない」は5・9ポイント増の42・2%だった。「感染防止」と「経済活動」のどちらを優先すべきかは、「どちらかといえば」を含めて、「感染防止」51・9%、「経済活動」46・2%だった。
また、旧統一教会と政界の関わりについて実態解明の「必要がある」が80・6%だった。
「国葬」実施も、コロナ対応について「経済活動」重視に舵を切ったのも、岸田氏本人の「決断」だったが、完全に裏目に出た形だ。
もともと、決断力のない岸田首相は、なにを聞かれても「検討したい」と繰り返し、決める時も世論の風向きを見ながら決めてきたが、参院選の大勝をキッカケに自信を深め、自ら「決断」するニュー岸田に変身しようとしていたという。特に「国葬」は、党内に根回しもせずに決めている。しかし、慣れないことをやって大ヤケドをしている。
「リアクション型の岸田さんは、世間が右なら右、左なら左というスタイルでやってきた政治家です。“なにをやりたいのか分からない”という批判も強かったのでスタイルを変えようとしたのでしょうが、支持率が下落したことで、またリアクション型に戻る可能性がある。しかし、統一教会の問題は長期化する可能性があり、国葬の問題も当日の9月27日までつづくはず。コロナ感染も拡大する恐れがある。決断しないリアクション型では、さらに支持率が下落する危険があります」(自民党関係者)」
この先、支持率の下落がつづけば、「黄金の3年」どころか、一気に“死に体”となってもおかしくない。