2018年6月4日月曜日

生活保護利用者は該当者のわずか23%

 生活保護基準以下の所得世帯は2016年は705万世帯であるのに対して、実際に生活保護を利用していた世帯は229%(161万世帯)しかいないことが厚生労働省の推計で分かりました。つまり本来生活保護を受けられる人の44分の1の人にしか実際に支給されていないというわけです。
 国は、申請の受付窓口で難癖をつけて出来るだけ受付けないようにする悪名高い「水際作戦」に加え、兄弟や親戚から援助できないという証明を出すことを義務付け、申請を自粛させるように仕向けてきた結果です。
 また最低生活費の1カ月以上の預貯金があるとやはり申請ができません。これも生活防衛上必要であるという点を無視したもので、生活困窮者への冷淡さを示しています。
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生活保護利用 わずか23% 保護基準以下所得は705万世帯
しんぶん赤旗 2018年6月3日
 生活保護基準以下の所得(収入から税、社会保険料などを差し引いたもの)で暮らす世帯が2016年は705万世帯あり、そのうち実際に生活保護を利用していた世帯は22・9%(161万世帯)しかいないことが厚生労働省の推計でわかりました。格差と貧困が広がるもと、国民の暮らしを守る最後のセーフティーネット(安全網)の周知徹底と利用しやすくするための制度改善が大きな課題であることを改めて裏付けました。
 
 同推計の公表は10年以来で安倍政権では初めて。同省は立憲民主党・石橋通宏議員の要求に応じて資料を作成。5月29日の参院厚生労働委員会に提出されました。
 
 現行の生活保護は、所得が保護基準(最低生活費)以下でも、預貯金が最低生活費の1カ月未満とほとんどない場合でないと利用できません。この預貯金額を考慮した推計でも、預貯金がほとんどない保護基準以下の所得世帯のうち実際の保護利用世帯は43・7%にとどまりました。(表)
 
 推計は、16年の国民生活基礎調査のデータをもとに行われたもの。07年の同調査を利用した前回(10年公表)との比較では、利用率は上昇していますが、低水準であることに変わりありません。
 
表:生活保護基準以下の低所得世帯数に対する