2018年6月26日火曜日

加計学園は利害関係者ではないと内閣府

 加計学園問題では首相の吐くウソは、それがどんなことでも辻褄があうように官僚が全てをアレンジし、当人もまた世間の8割がそれを怪しんでも、恬として愧じずにウソではないと言い募り、結局それが通用してしまいます。すくなくともこれまではそういうパターンできました。
 それにしても驚嘆すべきは官僚の融通無碍さです。
 彼らはかつては天皇に仕える身でしたが、戦後は公僕(公務員)と呼ばれるようになりました。しかし実際には天皇が首相に変わっただけなのかも知れません。
 
 官僚の融通無碍さは自分たちを守るためにも発揮されます。
 内閣府の地方創生推進室次長が出張先での移動に加計学園の車を使ったのは、禁じられている「利害関係者から無償のサービスを受けた」ことになるのではないかとの追及に、内閣府は、出張後に学園が国家戦略特区の事業者に決定したため、「学園は利害関係に当たらない可能性がある」と答えたということです
 その論理で言えば、車に乗った時点では利害関係者であった筈ですが・・・
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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内閣府の仰天“解釈” 「加計は利害関係者にあらず」の詭弁
日刊ゲンダイ 2018年6月25日
 一体、誰が信じるのか――。内閣府の職員が2015年8月に出張した際に加計学園の車を使用していた問題を巡って、トンデモ答弁が飛び出した。
 当時、内閣府の地方創生推進室次長だった藤原豊氏(現経産省審議官)が、学園の本拠地の岡山市や今治市を訪問。学園の車を使って移動したことが、利害関係者から無償のサービス等を受けることを禁じる倫理規定や法律に抵触するのではないかと指摘されていた。
 この問題について内閣府は、22日の野党ヒアリングで追及されると、「(加計学園が)利害関係者かどうか調査中」「われわれとしては利害関係者に当たらないという解釈もある」などと答弁。出張後に学園が国家戦略特区の事業者に決定したため、藤原氏と学園は「利害関係に当たらない可能性がある」と詭弁を弄したのだ。
 
■財務省と全く同じ
 しかし、愛媛県が作成した文書によると、出張の約4カ月前の4月2日に、藤原氏は官邸で行われた県と市、学園との面会で、獣医学部新設について「県・市・学園と国が知恵を出し合って進めていきたい」と発言している。この時点で、学園が利害関係者であったことは明白なのだ。元文科官僚の寺脇研京都造形芸術大教授がこう言う。
 
「『利害関係者ではない』なんて到底信じられない、トボケた解釈です。加計学園側は、愛媛文書に記載された藤原さんとの面談を否定していません。内閣府は、『調査中』の一辺倒で、単に時間稼ぎをしているように見えます。公文書改ざんや次官のセクハラ問題で、財務省が『調査中』を連呼したのと全く同じ。いつか世間が問題を忘れるだろうとタカをくくっているのでしょう」
 
 何のために公務員の倫理規定があるのか。この国の官僚には、再三再四、確認して欲しいものだ。