2018年9月28日金曜日

28- 石破氏を支持した林芳正氏に注目(本澤二郎氏)

 ジャーナリストの本澤二郎氏が、共同通信OBからの情報として、自民党総裁選の議員票石破茂氏が善戦したのは、文科相の林芳正グループが支持したからだと明らかにしました
 本澤氏は、
自民党の多くの議員は小選挙区制の関係から仕方なく表面上安倍氏に服従するしかない中で、莫大な金と人事による締め付けを跳ね返した林グループの決起が、今後の安倍・自公体制を占うことになる」、「安倍悩みは、党内に石破派と竹下派と宏池会林グループの鋭い視線を浴びながらのかじ取りとなることで、大方の専門家の見方は、来夏の参院選で大敗して、そこでお陀仏になるというもの」
と述べています。(^○^)
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 芳正  注目 
「ジャーナリスト同盟」通信 2018年09月27日
本澤二郎の「日本の風景」(3107
<反安倍で決起した宏池会護憲リベラル>
 共同OBが、官邸と自民党のベテラン記者から聞いた内部情報を郵送してくれたのだが、それによると、自民党総裁選での注目を集めた話題の人物は文科相の林芳正。安倍に挑戦した石破茂の善戦は、林芳正グループの支援だった。確かに山口県では、林家と安倍家は犬猿の仲で知られる。不甲斐ない岸田文雄・宏池会会長の対応に反発したものだろう。戦わない岸田に対して、戦う林の意地が石破に幸いした。安倍の衝撃は、喉元に匕首を突き付けられたことによる!
 
<宏池会激震!安倍に屈した岸田文雄と交代?>
 三選した安倍の衝撃は、同じく岸田の衝撃でもあった。
 宏池会には、過去に戦わない前尾繁三郎と戦う大平正芳の攻防戦が存在した。後者が会長になって、田中内閣を誕生させ、外務大臣となって悲願の日中国交を回復した。その後に田中派の支援で大平が首相に就任、大平の中国へのODA支援で、中国の経済復興の基礎を構築させたものだ。
 こうした潮流に真っ向から反発したのが、安倍晋三の祖父・岸信介の台湾派グループであった。中国との関係では、安倍と林の対応は水と油である。現在の宏池会会長の岸田は、あたかも安倍の叔父にあたる佐藤栄作に屈した前尾そのものである。
 林は大平の決断に学んで、岸田に対抗したものだろう。「権力は力でもぎ取るもの」なのだ。岸田は、宏池会の伝統が分からなかったものか。安倍と麻生の口車に乗ってしまったひ弱さが感じられる。
 
<反安倍20票は林グループ?>
 今回の挑戦者の石破の基礎票は20票、それに参院竹下派の支援などで、せいぜい40票、多くて50票が官邸の読みだった。安倍政権を徹底支援する読売新聞のナベツネは、早くから安倍圧勝ムードをまき散らして、石破の孤立化を狙ったのだが、彼の思惑も吹き飛んでしまった。安倍の敗北はナベツネの敗北ともなった。
 実際、ふたを開けると、50票からさらに23票も上回っていた。投開票の会場で「おう」とのどよめきと、反対に苦虫を噛みしめる安倍と選挙参謀の甘利の姿が、テレビの画面に映しだされてしまった。
 「安倍一強」は新聞の造語であったことが暴露された。自民党の多くの議員は、選挙制度の関係から、仕方なく安倍服従姿勢を見せているだけだった。安倍に忠誠を尽くす議員は、ほとんどいない
 莫大な金と人事による締め付けを跳ね返した林グループの決起が、今後の安倍・自公体制を占うことになる。総選挙での安倍の次なる公認権は、ほぼ無くなったことから、自民党内の言論は活発化することになるだろう。「レイムダックの安倍」「民意に挑戦する極右の内外政」に、自民党内は反発し、賑わいを見せるかもしれない。
 
<安倍の任期3年はない!>
 安倍は、国連総会の演説で「あと3年の任期」を声をからして叫んでいた。自らの愚かさでしかないが、なぜ3年任期を国際社会で宣伝するのか、その意図は何か。聴衆は、本当に3年の任期なのか、と首をかしげる。
 そのためには、沖縄知事選に勝利して、次いで来春の統一地方選と7月の参院選挙で圧勝することが、自民党総裁の責任である。同時に「公明党のための憲法破壊」という大事を処理することになるのだが、果たしてどうなのか。
 ここにきて、モリカケTBS強姦魔事件の証拠や関係者の証言が噴出してきた。これからも蓋をして逃げることが出来るのか。モリ友事件で自殺した近畿財務局職員の父親の証言をテレビ東京がスクープしたばかりである。
 
<来夏の参院選でお陀仏か>
 大方の専門家の見方は、来夏の参院選で大敗して、そこでお陀仏というのである。
よほど野党がヘマをしない限り、その可能性は少なくない。
 10%消費税一つとってみても、この壁を乗り越えることは至難の技である。「トヨタのために、なぜ日本の農業者を犠牲にするのか」という怒りは、反自民票に流れる。
 日米貿易摩擦にしても、拉致問題が絡んでいる。「シンゾウ、お前のために拉致問題を金正恩に伝えてやった。今度はシンゾウ、お前が協力する番だ。車関税が嫌なら農業で協力しろッ」が安倍・トランプ会談の中身と言われる。
 この問題では、韓国の文在寅にも借りを作った。10月には習近平にも頼みこむようだ。安倍の拉致外交は、以上の通りで、身も蓋もないのだ。拉致問題をこじらせ、それでもって改憲軍拡路線を強行してきたツケである。
 大金をつぎ込んでいる沖縄知事選で、圧勝することが出来るのかどうか。数日後に結果が出る。
 安倍晋三の悩みは、党内に石破派と竹下派と宏池会林グループの鋭い視線を浴びながらのかじ取りとなることだ。池田裏切りの信濃町の行方とも関係している。
2018年9月27日記
(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)