2018年9月24日月曜日

24- 山口敬之氏事件への官邸の関与を示す極秘資料が

 元TBS記者の山口敬之氏から性的暴行を受けたと訴えて、フリージャーナリストの詩織さん準強姦容疑で警視庁に被害届を出しましたが東京地検は不起訴処分にしました。
 それで検察審査会に審査を求めたのですが、これも随分と不明朗な経緯の中で「不起訴相当」と議決したとされ、それ以上進展しませんでした。
 そのため詩織さんは、山口氏を相手取って損害賠償・精神的慰謝料など総額1000万円を求める民事訴訟を起こし現在係争中です。
 
 この件では、当初所轄の高輪警察署が山口氏の逮捕状を取り、彼が帰国する成田空港に警官を配置するところまで進んだのですが、突然そこに警視庁の中村格刑事部長(当時)から電話で指示が入り、逮捕中止となりました。
 この種の犯罪で、発付された逮捕状について警視庁本部刑事部長がその執行をストップすることは絶対にあり得ない(元東京地検特捜部・若狭勝氏)ことであり、山口氏が安倍首相と懇意で、中村格氏も官邸と懇意な間柄なので、官邸からの働き掛けがあったのではないかと当初から疑われました。
 
 この度、内閣調査室長で内閣情報官の北村滋氏と「ある関係者」が、山口氏が帰国する3日前のH27.6.5に、山口氏の件について打ち合わせをした極秘メモが暴露されました。
 その内容は、直接的に山口氏の逮捕中止につながるだけでなく、山口氏に関する捜査を厳しく抑制させる官邸の強い意志を窺わせるものです。
 
 東京タイムズ元政治部長本澤二郎氏は以下に紹介する記事の中で、「この時期の極秘資料の発覚は確かに政治的である」として、「日本に英BBCや米NYT紙が存在していれば、 安倍三選はなかった」とし、メディアに期待できない以上「議会による国政調査権の出番」であるとして、国会による追及の必要性を強調しています。
 官邸に近い人間だから罪を免れるとか、官邸が特定の人物に関して捜査を止めさせるなどということは許されません。この件に関して、国会は是非とも正義を貫く姿勢を見せて欲しいものです。
 以下に本澤二郎氏の記事を紹介します。関連の資料も末尾に添付します。
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発覚したTBS強姦魔証拠
「ジャーナリスト同盟」通信 2018年9月22日
本澤二郎の「日本の風景」(3102
<北村情報官との打ち合わせ極秘資料>
 世の中には善人がいるものだ。恐ろしい官邸犯罪の証拠が出てきて、ネットで大炎上している。いつも気にしている、官邸による恐怖のTBS強姦魔もみ消し工作を証明する内部資料である。よくぞ証拠を残してくれたと思いたいが、悪徳官僚が国の組織を動かすためには、証拠となる公文書的資料が必要不可欠なのだ。終われば焼却の対象だが、内部極秘資料は、関係者から関係者へと複写されてあちこちに散らばって焼却から逃れる。そしていつかは、善人の力で陽の目を見ようとする。かくして、官邸の犯罪もみ消し人・北村情報官が、TBS強姦魔のもみ消しの総指揮官であったことが判明した。当時の警視庁刑事部長の中村格は、その指示を100%貫徹して、TBS強姦魔は牢獄入りを回避した。むろん、北村の上に安倍晋三の姿があった。野党・言論機関の追及次第で、政権は崩壊することになるのだが。
 
<やはり逃げられない山口強姦魔>
 ジャーナリスト希望の伊藤詩織さんを飲食に誘い、そこで薬物を使って酩酊させ、タクシーでホテルに連れ込んで強姦したTBS強姦魔の山口を、証拠を握った警視庁高輪署が、成田空港で強姦魔の帰国を待ち構えていた。逮捕寸前に中村刑事局長が中止させた。
 その後の展開も、官邸の意向が貫かれて、強姦魔はまんまと逃げおおせた。小説よりも奇異な捜査展開を仕組んだのは、安倍の指令を受けた北村と中村である。
 他方、今回の内部の極秘資料によって、警察・司法レベルでのもみ消しは成功したことから、本人は反省も謝罪もせず、開き直っているという。山口も相当な悪党である。TBSは、犯罪者を編集幹部に起用していたことになる。その責任は重い。
 今からでも遅くない。TBSとして、しっかりとした内部調査をして、国民の電波を利用している公的な立場からの責任を果たさねばならない。山口同様の逃げ切りは許されない。強姦の罪は重い。本来であれば極刑に相当するものである。
 
<官邸総がかりの強姦もみ消し事件>
 「北村情報官との打ち合わせ概要」(平成27年6月5日)は、要点を5項目に絞って、もみ消しを強要する内容となっている。
 冒頭に山口と総理の関係を指摘することで、捜査を厳しく抑制させる。強姦事件という言葉はないが、山口逮捕を許さないという、官邸の強い意志を読み取ることが出来る。すなわち首相権力で、犯罪者を逃がせという、天も恐れない大胆な犯罪隠しなのだ。
 北村は安倍レベルの悪人であろう。国民に奉仕する公僕ではない。本来なら「総理、それは無理です。断じて官邸が踏み込んではならない事案。やめてください」といって拒否する場面である。北村こそが真っ先に豚箱に入らねばならない。主権者の声であろう。
 「内閣・関係省庁・現場で共有せよ」とも。政権を挙げて「山口氏」を救済せよ、という。法治主義・民主主義も、安倍内閣の官僚にとって、どうでもよいのだ。官邸による違法行為の薦めであろう。
 立憲主義をないがしろにして、憲法違反法を強行してきた安倍・自公内閣の正体をさらけ出している。言葉も出ない。
 この事件は逮捕状が出ている。司法・裁判所がサインした令状である。行政権の司法権への越権行為でもある。その行為に恐ろしくて声も出ない。
 
<発覚時期から安倍追い落としの一環>
 世の中には善人がいる。悪党が思いのまま権力を乱用することを許さない。この時期の極秘資料の発覚は、確かに政治的である。
 官邸による犯人探しが進行しているだろう。しかし、もう遅い。国会も、越権行為を受けた司法、とりわけ10年間も4000万円の血税を懐に入れている最高裁判事が、どう対応するのか注目される。
 新聞テレビはどうか。感じでは、この資料は最初、新聞テレビに持ち込まれたはずだが、現物を見て恐怖で立ちすくんでしまったものか。
 日本に英BBCや米NYT紙が存在していれば、自民党総裁選どころではなかったろう。安倍三選はなかった。幸い、日本にまともな新聞もテレビもなかった。悲しい、悲しい現実である。だが、憲法が許さない。
 
<安倍側近の北村・中村は監視されている!>
 国民は北村という狂った悪党を、毎日のように新聞の首相日程で見せつけられている。北村に会わないと、安倍の1日は終わらない。北村あっての安倍である。ことほど北村は、汚れ役としてそばに置きたい人物なのだろう。
 日本は安倍が、日本の民主主義・日本国憲法が立憲主義であるという現実を理解していないとしても、この枠をはみ出すことに対して、主権者も議会・司法も無視できない。特に言論人はそうである。全てがナベツネではない。
 北村と中村の動向についての、国民の監視は強まることになるだろう。伊藤詩織さんだけではない。全国の女性にとっても他人事ではない。女性の敵退治は急務だ。
 
<色めき立つ野党女性議員>
 議会による国政調査権の出番ともなる。既に詩織さん事件について、超党派議員による追及チームが存在する。
 今回の極秘資料に色めき立っていると聞く。先の自民党総裁選での3分の1の安倍批判票もそうだが、このTBS強姦魔事件も、9月30日の沖縄知事選に影響を与えるだろう。2016年4月28日の元米海兵隊員の強姦殺人事件の控訴審判決が、いま出たばかりでもある。
 モリカケ事件とTBS強姦魔事件追及いかんで、安倍・自公の日本会議政権は立ち往生、落馬する可能性が出てきた。
2018年9月22日記
(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員) 
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極秘 証拠資料 (写真が掲示できないのでテキスト版を表示 事務局)
 
北村内閣情報官との打ち合わせ概要
1行黒塗り)
  (1行黒塗り)
日時 平成27年6月5日
 
〇山口氏の職業、および総理との関係から、慎重な取り扱いが必要
〇捜査方針について、マスコミ対応も含めて内閣・関係省庁・現場で共有していただきたい。
〇逮捕の必要性があるのか、政治的な問題になる。本当にそれだけのリスクを取るべき事件なのか早急に検討して欲し。
(2文字黒塗り)(被害者側)の証言だけで、現場が急ぎすぎないか憂慮している。
〇総理官邸も同様の認識である。「しっかりやってほしい」と。共通理解として山口氏の交友関係等に留意し、極めて慎重に扱わないといけない。
 
 
※ 元米海兵隊員の強姦殺人事件の控訴審判決のニュース
無期懲役の一審判決支持、控訴は棄却 米軍属女性暴行殺人事件の控訴審判決
琉球新報 2018年9月20日
 2016年4月、本島中部でウオーキング中の女性=当時(20)=が殺害された米軍属女性暴行殺人事件で、殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた元海兵隊員で軍属だったケネス・フランクリン・シンザト(旧姓ガドソン)被告(34)の控訴審判決公判が20日午後2時、福岡高裁那覇支部で開かれた。
 
 大久保正道裁判長は殺意を認定し無期懲役とした一審の那覇地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。ケネス被告は出廷し、判決言い渡しを受けた。